エリアS
全然次の日じゃない。
エリアSはシークレットエリアってことです。単純か。
「ここでは外国から来た人間でも動物でもないもの、幻獣やか怪物と言われるものたちを管理しています。」
「外来種といったところか。」
「そうですね。」
「何故、管理などしているんだ?」
「脅威、だからですかね。これは私の憶測に過ぎませんが。」
外国ではその昔、魔女狩りなんてものがあったくらいだ。人外が人間にどんな目に遭わされたかなど想像に難くない。(ただの人間も被害に遭ったであっただろうが)
そいつらがどのくらいいて、どんな能力を持っているかなど知らないが、人間に復讐をしようとしていてもおかしくはない。
「初代と知り合いだったんだろう?聞いてないのか?」
「私も一応、ここで管理されているものですから。」
「……」
「…ずいぶん簡単に信じるのですね。」
「今日から俺がここの当主なんだ。お前が嘘をついたところで意味がないだろう。」
「そうですが…。あまりに現実的でないですから信じていただけるほうが珍しくて。」
「年を取ると頭も固くなるからだろう。最年少で当主になったのは俺のはずだ。」
「そういえば、正一郎様と諒介様を除いては全員25歳以降に当主に着任されていますね。」
正一郎…初代当主の名か。
確か初代は18歳で当主になったはずだ。
「で、説明は終わりか?」
「あぁ、忘れていました。ここにいるもののほとんどは当主様に友好的ですが、中には言葉を理解しない獣のようなものもいますし、人間を格下にみているものもいます。護衛が付きますから大丈夫でしょうが、気を付けてください。」
「護衛も人間ではないんだろう?」
「ええ。ここにいる人間は諒介様のみですから。」
「その護衛にはいつ会えるんだ?」
「今日の午後に来るように伝えているので、それまでお休みください。お部屋にご案内します。」
「ああ。」