《第二章》
《第二章》灯り
(どうなったんだ…?)
さっきまで明るかったはず…。と考えていると、氷馬の声がした。
「おい。お前そこにいるか?」
初めは幻聴かと思ったが、あまりにもリアリティがあるので、そう考えるのは止めにすることに。
(とりあえず、返事しなくちゃな…)
「あぁ、いるよ!」……………………十秒後にようやく返事がきた。
「んじゃ、そのまんま一歩も動くんじゃねぇぞ。」
「え?」…何故動いちゃダメなんだかが気になるが、とりあえず今の状況を打破しない限り、聞く気にはならない。
約五分後
ついに明りが差し込んだ。朝だ。たったの数分しか暗くなかったのに、もう朝になっていた。
周りは………明るい。さっきみたいに暗くて見えない、何て事はなかった。
近くに氷馬がいて「よお。お目覚めか?」と聞かれた。
だけど、寝てたつもりはないので「はあ?何がお目覚めだよ。」と言った。
そしたら、氷馬は「あー。寝てたことに気付いてなかったんだな。あぁ、実際は眠らされてた、だな。」
なんて事をさも当たり前の事のようにつらつらと述べた。
「えっ」
言いたい言葉が喉に引っかかって上手く喋れない。
俺は、一体何を………
◆続◆