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星の墓場  作者: 黒白
第1章 初夏

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第2話 覚醒

渋谷。

瓦礫の散らばる屋上で、フィスは息を整えていた。

赤い空。

理解の追いつかない現実。

その上空が、また裂けた。

黒い影が降り注ぐ。

一体、二体――

止まらない。

ざっと見て約五十。

《排除》

「……は?」

一斉に降下。

フィスは舌打ちする。

「連続かよ……!」

囲まれる。

最初の一体が槍の腕を振り下ろす。

避ける。

だが次が来る。

武器がない。

その瞬間、頭の奥に言葉が響く。

――呼べ。

「なんだよ……!」

敵が迫る。

とっさに叫ぶ。

「アレス!」

爆発するような赤光。

右手に現れたのは巨大な戦斧。

分厚い刃。

凶悪な重量。

「重っ……!」

振り下ろす。

敵が叩き潰され、屋上が陥没する。

「威力は……十分!」

だが遅い。

背後から斬撃。

肩が裂ける。

「っ!」

横薙ぎ。

二体が吹き飛ぶ。

しかし数が多い。

押し込まれる。

振る。

振る。

振る。

呼吸が乱れる。

「くそ……!」

十体を越えた辺りで、腕が慣れる。

重さを利用する。

無理に止めない。

回転に任せる。

踏み込み。

横一閃。

三体同時に崩れる。

「……そう使うのか」

敵の動きが単調だと分かる。

叩き割る。

地面ごと砕く。

残りが減る。

最後の一体が跳ぶ。

「終わりだ」

縦に振り下ろす。

粉砕。

静寂。

フィスは肩で息をする。

その時。

空気が変わる。

瓦礫が浮く。

重圧。

空が静かに裂ける。

一方新宿

高層ビル屋上。

ダイスは歯を食いしばる。

「まだ来るのかよ……!」

空が割れる。

同じ異形。

約五十。

《排除》

「休ませろ!」

囲まれる。

武器がない、その時頭に響く。

――呼べ。

「……プルトン!」

足元が黒く光る。

両足に装着される漆黒のブーツ。

次の瞬間、景色が流れる。

「うわっ!?」

自分の体が瞬間移動したかのように移動する。

制御不能。

給水塔に激突。

「痛ってぇ!」

敵が迫る。

踏み込む。

消える。

背後へ。

蹴る。

一体が吹き飛ぶ

「速すぎる……!」

囲まれる。

槍が迫る。

「落ち着け……!」

呼吸を整える。

地面を強く踏む。

視界が澄む。

敵の動きが遅く見える。

「……分かった」

最小限の踏み込み。

瞬間加速。

すれ違いざまに蹴る、二体屠る。

跳躍。

空中加速。

回し蹴り、三体消滅。

屋上を蹴る。

衝撃波で数体が吹き飛ぶ。

「慣れてきた!」

加速と停止を自在に操る。

一体ずつ確実に潰す。

最後の敵が逃げる。

「逃がすか」

一瞬で追い越す。

正面から踏み込む。

加速蹴り。

粉砕。

静寂。

ダイスが息を吐く。

その瞬間。

空気が凍る。

屋上が軋む。

一方渋谷

裂け目から降り立つ白銀の個体。

六枚の翼。

長槍。

《雑兵壊滅、戦闘適応速度、予測超過、うん楽しめそうだな》

フィスが斧を構える。

「今度はお前か」

《我が名はZelosゼロス死ぬなよ?》

重圧が屋上を沈める。

一方新宿

黒翼の個体が現れる。

長い鎌。

《適合者確認、私はKratosクラトス速さ勝負と行きましょうか?》

ダイスが足を踏み鳴らす。

コンクリートが割れる。

「次は本命ってわけか」

幹部が一歩踏み出す。

東京、二地点。

空気が張り詰める。

衝突寸前。

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