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プリン作っちゃった。

 私が理解したこの世界について、ムー海という海を五つの国が囲んでいる。

 ムー海の北にヴィルタリス王国、西にゴン王国、南にジュスコ王国、東に世界一小さいミルタ王国と、世界一大きいバシュキース王国。 

 ヴァルタリスとゴンは良好な関係を築いており北西国と呼ばれ、バシュキースとミルタも良好な関係があり東二国とうじこくと呼ばれている。

 この世界では今、北西国と東二国の勢力争いが行われている。

 勢力をつけるため、どちらが先にジュスコと協力関係を結べるかがカギとなっている。



 つまり、私の暗部としての初任務はジュスコ王国の弱みを握り味方につけることだ。



 ジークさんが提案した作戦は、まずジュスコで商売をしてお金を稼ぐ

ことだ。

 ジュスコには商売人が多くて、街には屋台が多く並び、人がたくさんいてにぎわっている。

 海産物や農作物も豊富で、貿易業も盛んである。

 ジュスコで商売がうまくいけば、いろんな人との繋がりができて情報収集が容易になるからだ。

 もちろん、商売だけでなくジュスコにいる悪そうな連中からも情報を得たりもする。

 単純でざっくりとした作戦だが、一番効率がいいらしい。



 ヴァルタリスからジュスコに行くには、週に一回だけ出る船に乗っていく。

 船の出発はちょうど一週間後、それまでに一人一個以上の商売計画をジークさんに発表しなければならない。



 私は知っていた、この世界にスイーツがないということを。

 私は人前で笑顔を見せることがあまりないくらい暗い人間であることは、もちろん自覚している。

 だが、高校二年生の女の子という事実はかわらない。

 つまり何が言いたいのか。

 私は甘いものに目がなくて、スイーツを作ることが趣味だということだ。

 ジュスコでは砂糖を輸出している。

 この世界での砂糖の使い道は、あくまでも味付けの調味料だけ。

 煮込み料理にいれたり、隠し味にしたり。

 だからスイーツの商売を思いついた。



 そして私は、プリンを作った。

 プリンと商売の計画書をもって、ジークさんに会いに行った。

 初めてプリンを食べたジークさんの顔は、なんかふにゃふにゃしていた。

 

 

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