秋の夜に
深夜、目が覚めて
キッチンでお水を飲んでいると
窓の外から
かすかに音が聞こえた気がした
草むらの虫でもない
花壇の花でもない
ちいさな音が聞こえた
チリン
鈴より軽くて
水晶より澄んだ音
何だろうと、気になった
網戸を開けて、外に出ると
星座が夜空に広がっていた
赤い星…火星
隣には牡牛座の星、アルデバラン
東からはオリオン座が昇り
双子星たちを見上げている
風が涼しくてちょうどいいから
しばらく花壇に立って、眺めていた
さっきのは、星に呼ばれたのかな
星たちは今は知らんぷりして
星の言葉で会話している
明日からのことは
明日考えていたらいい
もう寝ちゃおうっと
それだけのこと