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転生するのなら欲望を!!〜転生後の姿は男の娘〜  作者: 四葉のアミア
第3章 死神としての僕
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所在特定

お待たせしました。

 


 ヒュヒュルド・ラウンズの居場所をまず特定しよう思った僕は、リーリスライドで有名な商店を探した。


 学院長が確か、表向きは商人をやっていると言っていたからだ。根気はいるが、一つ一つしらみ潰しに探していけばいずれヒュヒュルドが運営する商店が見つかると思ったからだね。


 今更だけど、学院長に店の名前を書いておけばよかったと後悔している。無駄な労力を使用する羽目になったから。


「まずはここ」


 リーリスライドで一番大きい店。店名なんて覚える必要はない、必要なのはこの店にヒュヒュルドが関わっているかどうかだけ。


【死神の隠伏】を使用した今、そう簡単に見つかることはないはず。そう思った僕は誰かが店に入るのと同時に中に侵入。そのままスタッフしか行けない場所に突き進んでいくとそれらしか部屋を発見。


 会長室。ここに居るのかもしれない……そういえば、ヒュヒュルドの姿を知らないから、ここが違ったら一旦ヒュヒュルドの姿を知ろうかな。


 それは一旦置いといて、どうやってこの中に入る?


 部屋に入るためには扉を開けなければならない。けれど、もし中に人がいたらそれで終わりだ。


 一瞬だけ扉を開けてその隙に中に入ろうかな、と考えた僕はドアノブに手をかけた瞬間、ドアノブに手が触れることはなくそのままスカッと貫通した。


(え…?)


 再度ドアノブに手をかけようとする。しかし、僕の手はドアノブを掴むことなくそのまますり抜ける。


 まさか、と思った僕は腕を扉に伸ばしてみると、腕は扉に当たることなく貫通した。


 怯え怯え、足を進ませると僕の体は扉をすり抜けて部屋の中へと侵入した。


(なにこれっ!?)


 予想外な出来事に混乱してしまう。なんで僕の体は扉に触れることなく貫通することができたのか?考える時間が欲しいと思った瞬間、話し声が耳に入った。


「西からの方がいいか」


 そちらに目を向けると、椅子に座りながら何やら難しい顔をしている男がそんなことを呟いていた。


 彼はいったい誰なのかと思った僕は足を動かして、男の近くに向かう。


 ほうれい線とかのシワや若干くすんでいる髪色から恐らく50代かな。


 名前はどこに書いてあるのかなと探していると、突然ドンッ!とその拳を机に振り落とした。その事に対して僅かに驚いていると、男は苛立ち紛れにその名前を口にする。


「っあのヒュヒュルドめ!何度我々の邪魔をすればっ!」


 男が見ていた資料を背後から見ると、ヒュヒュルドの名前こそあったものの、どうやら僕の求めている情報は無かった。敵情視察の纏めか何か?



 しかし、もうしばらくそこに居たけれど、ずっとブツブツと独り言を呟くだけでそれ以上情報が出てくる様子はなかったためその場を後にした。残念。




 さて、ヒュヒュルドの場所を調べないといけないけれど、その前に調べることもある。


 先程の、壁通り抜けの一件だ。


 何故あんなことができたのかが分からない。僕がまだ知らない死神スキルの一つなのかな?

 分からないなら試してみるまでの話。やってみよう。


 そう思った僕は近くの壁に手を伸ばすと、先ほどと同じように壁を貫通した。


(っ…やっぱりスキル?でも、今までこんなこと出来なかったから何か条件でもあるのかな)


 仮に条件があるならば、予想はつく。


 それは死神のお仕事。ヒュヒュルドを処刑するというお仕事をしているからこの通り抜けが使える説が今のところは濃厚かな?

 仕事が終わり次第試してみて、無理だったらこの説確定でいいかな。


 でも、この力は便利かつ強い。邪魔な障害物を無視することができるからね。これがあれば今日中に場所を特定することができそう。


 通り抜けが使えることを知れた。さて、元の本題に戻るとしてヒュヒュルドの店………そういえば、さっき行った店名と会長らしき人物の名前が同じだった。


 なら、ヒュヒュルドが経営している店も同じ名前の可能性があるね。ならヒュヒュルド、もしくはラウンズという名前が入った店を探し出して調べればあるいは…


 もし、これで見つかったら今後もう少し頭を使ってから行動しようかな。


 さて、日が落ちる前に探し出そう。幸い、まだまだ時間はあるし僕の足ならばリーリスライド全体をすぐ回れるはずだ。


「よし、行こっと」



 そこからは作業だった。


 店を見つけたら店名を確認し、違ったらまた別のところへ行く。


 そんな作業を軽く十数回繰り返して、その名前を僕は見つけた。


「あった、ラウンズ商店」


 中心部から少し外れた場所にその店はあった。そして、すぐさま僕は中へと侵入する。


 既に通り抜けの違和感は無く、扉があろうが壁があろうが止まることなく突き抜けて行く。そして、会長室と書かれた部屋を見つけた。


 深呼吸を一回挟んだ僕はゆっくりと中へと入る。


「……誰もいない?」


 中には誰もいなかった。豪華な執務机と積まれた書類。そして、空っぽの椅子があるだけだった。


 机の上には色んなものが置かれていて、その中から僕は名前が彫られたプレートを見つける。


「ヒュヒュルド・ラウンズ……見つけたよ」


 動き回った影響でいつもよりうるさかった心臓の音が急速に落ち着いていく。同時に、僕の感情も冷たくなっていく。


 標的は見つけた。あとは、死神の名の元に処刑の鎌を振り下ろすだけだ。





誤字脱字があれば報告の方をお願いします。

この作品は不定期投稿なのでブクマをおすすめします


ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。


遅れた理由は多々あります。

まず、私がインフルに罹ったこと。1週間ほど死んでました。それで、治った後も中々執筆する気力が湧かなかった。


なにより! 知ってる方もいるかもしれませんが、多くのストリーマーやVtuberなどの方達が参加するVCRが始まって、その配信を観ていたからです!!

面白い!執筆?ゲーム?そんなことより配信でした。


まぁ、今後もそんな感じになりますが執筆しますのでよろしく。

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