無駄足…?
この前の時に言うの忘れてましたが視点変更があります。
視点変更後の内容を全て書き直したりしたので僅かに時間かかりました
休憩も終わったので僕たちは進む事にした。
正直、達成感的に言えばもう満足したからこのまま帰りたいくらい。でも、本来の目的は忘れてはいない……この嫌なトラップ地帯を作り出した諸悪の根源を叩きたいのだ。
話は変わるけど、さっきから少しリーフィアに対する返答が面倒なのだ。何故なら。
「やっぱりフィグラって凄く可愛くて、強いよね」
今みたいなことばかりさっきからずっと、言ってくるから。
一回目や二回目ならまだいい。でも、三回、四回と来たら嫌になってくる……しかも、可愛い?さっきの戦いを見て可愛いと言ってくるのなら記憶改善されてるんじゃないのか不安になる。
多分、疲れてるんだろうね。そう思う事にした……うん。
リーフィアの謎状態もすぐに収まり、僕たちはトラップ地帯の中心部に近づいていた。
「……なんだろう。威力が弱まってる?」
「しょぼくなってきた感じがする」
リーフィアの言う通りだね。
中心部に近づくまでの道中にあった罠はどれも即死系のものだった。でも、今のところ見つけた罠は小規模の地雷や落とし穴ばかりだった。
「材料でもなくなったのかな」
「それは馬鹿すぎじゃない?普通は中心部に近づくほど強力な罠にするのに材料が無くて逆に弱くなっちゃった、なんて」
「なんか理由でもあるのかな…」
「普通に外側から強くしてる途中とか?それならこの辺の罠が弱いのも時間が足りなかったという理由で片付けれるんじゃないの?」
「う〜ん……考えても分かんないし、どちらにせよあれだけの罠を作り出す技術にスキルがある上に複数人まだいるはずだから気を付けて行こう」
「そうだね」
でも、警戒は緩めないようにしとかないと急に即死系の罠が来た時に対処できなくなっちゃうからね。
と、思ったものの流石にずっと警戒していたら集中力も精神も持たなくなってくる。そして、ちょっと限界が訪れかけていた僕はリーフィアにある提案をする。
「リーフィア、もう一気に駆け抜けない?」
「危険じゃない?」
「でも、このままのスピードだったら逃げられる可能性もあるし……辛い」
「最後のは本音だよね。じゃあ、こうしましょ」
リーフィアが一気に駆け抜けるために提案を出してくる。
全てを取り入れる訳にもいかないので良さそうな案のみを採用していった結果……何故か、僕がリーフィアを背負って彼女が僕たちを囲むように魔法でちょっとした壁を作り出して安全に、一気に駆け抜けるという事になった。
僕、いまさらだけどそこまで力は強くないんだよね…
まぁでも、いまさら文句は言えるわけがないので僕は諦めてリーフィアを背負う。それと同時に少し足元がふらついた事に対して筋力不足という言い訳が通用するだろうか?
「……そんなに、重い?」
「ち、違うよ。僕が筋肉ないだけだから、リーフィアは軽いからっ!?」
顔は見えないはずなのにめちゃくちゃ悲しそうな顔しているリーフィアが見えた僕は慌てて弁明する。
リーフィアは重くない!はず、多分…きっと……世界的に見ればっ…!
まぁ重いと感じたのは背負う瞬間だけだったので、体勢を安定させたあとは楽だった。
一気に廊下を駆け抜けて、落とし穴が開くよりも速く、矢が飛んでくるよりも速く僕は足を動かし続けた。
一回だけ危ない場面があった。突然、目の前の床が跳ね上がって潰されそうになったけれどリーフィアが破壊してくれた。
そして、僕たちは中心部の部屋に辿り着いた。はずだった。
「…誰も、いない?」
そう、もぬけの殻だったのだ。
「地図を見た感じだとここが中心部になるはずだよ。でも、居ないってことは既に逃げたのか元から別の場所にいたのかのどっちかだよね」
「無駄足、だったのかな」
ここから追いかけるのは不可能に近い。探知魔法が使えたらあるいは……けれど、僕たちそれを使えない。
完全なる無駄足だったのだ。
「……少し汚れてる痕迹があるから、ここに居たことは間違い無いと思うからきっと逃げたんじゃないかな」
「諦めるしかないのかな」
僕がそうポツリと呟くと、リーフィアも多少葛藤したのちにゆっくりと首を縦に下ろした。
「ここまで来たのに、残念だったね。フィグラ」
「そうだね」
二人仲良く落ち込んでいると、腕輪に連絡が来た。
見る気分でもなかったけれど、大切なことが書かれてる可能性があるので腕輪を操作して連絡内容を見て僕は驚いた。そして、リーフィアにも伝える。
「リーフィア、これ見て」
「なに?……これって、ほんと?」
「わかんないけど、僕は信じる。実際に見に行ってみよう」
「うん。行こっか」
もう一踏ん張りだ。
そうして僕たちは連絡をくれた相手、キルナ君達の元へと向かった。
〜??視点〜
彼らは逃げていた。
「俺の進んだ道なら絶対に罠がないからそこ以外あるくなよ!」
「どんどん距離を詰めてきてます。あともう少しで先ほど私たちがいた部屋に着くでしょうね」
フィグラとリーフィアが探している罠を設置した張本人である彼と探知魔法を扱う彼女は爆破魔法を扱うあの者の反応が消えた瞬間に必要なものを手に取って逃げていた。
自分で設置した罠に自分でかかるようなヘマはする事なくだんだんと距離を離していく。
「結局罠で死ななかったか……作動はしてたんだがな」
「戦っていたらまず間違いなく負けてましたね」
「まさかボックがやられるとはな……あれでも純粋な強さならうちのクラスじゃ3本指に入る奴なのにな」
「流石の彼でも2体1では厳しいでしょうね…あ、そこを右に」
「分かった」
探知魔法と地図を駆使し、罠を仕掛けた彼が彼女の言葉に従いながら先導をしていると突然彼女があっ、と言葉を漏らした。
まさか罠を!?と思った彼は慌てて振り返ったが幸いにも罠は作動しておらず声を漏らした本人は立ち止まっていた。
「どうした?」
彼がそう聞くと彼女は申し訳なさそうな顔をしながらポツリと口を開いて呟く。
「ま、魔力がもう無いです」
「なっ!?」
魔力が無い。つまり探知魔法はもう使えなくなってしまったという今の状況ではあまり嬉しく無い宣告であった。
本来ならば魔法士というものは己の残存魔力を気にしながら魔法を扱うのだが不幸な事に彼女はそれが苦手であった。
それもそうだ。彼女は探知魔法以外の魔法は扱えない上に、唯一使える探知魔法も使用魔力量は少ない上に長時間使用した事がなかったので残存魔力を気にするという考えが綺麗に頭から消え去っていたのである。
「で、でもある程度距離はあるのでこのまま地図を見て進めば無事にクラスの元へと帰れます」
「そ、そうだよな。よし、進むぞ」
動揺を抑えつけ、彼らは地図を頼りに進んでいく。
そして、ある程度進んだ時に彼はこの辺から先には罠が無い事に気付くと気の抜けた声を出す。
「ふぅぅ〜……よし、ここからはもう罠が設置されてない」
「それは良かったです……長く感じましたね」
外側に向かうほど罠の威力が強力になっているためどこに罠があるのか分かっているのにもかかわらず踏み出す足は重たかった。
そんな状態が続き、ようやく解放されせいで緊張の糸のみならず警戒の糸もついでに緩めてしまった。
「水牢獄」
だから、自分たちに向けられた魔法に一切反応出来ずに囚われてしまったことは仕方のない事なのだろう。
「な、なんだこれ!?」
「あー、終わりましたね……これは」
水で出来た牢獄の中には突然の事に動揺してる者と完全に諦めてしまってる者の2名が仲良く収監されている。
「こんなもの!」
「触らない方がいいわよ。ズタズタになるから」
「そうです。大人しくしましょう」
自分の知らない声と仲間の声で彼は大人しく座り込んでしまう。
そして、少し先の角から薄水色の髪を持った少女に毒々しい色合いを放つ球体を周囲に浮遊させている男子、ニコニコとしながら捕縛魔法で作り出された縄を手に持つ少女が現れた。
そのうちの一人が水の牢獄を挟んで目の前に立つ。
「お前らが罠の設置者だな。よし、リアネかチイシャのどっちかでいいからフィグラに連絡しろ」
フィグラと別れた3人はこうして罠を設置した犯人を捕獲したのであった。
連絡を受けたフィグラがその場に到着するまでの間は捕まった2人からしたらとても長い時間に思えた。
誤字脱字があれば報告の方をお願いします。
この作品は不定期投稿なのでブクマをおすすめします
ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。
キルナ、リアネ、チイシャの3人が何故2人を捕まえられたのかは次話にて説明します。同時に2人の名前も出します。
今回の話に出すかどうか迷ったんですが、書きませんでした。三人称視点というのは作者からしたらとても苦手なものですので勉強不足ですね。
中央の場所までどれだけ遠いねん、と思うかもしれませんが普通に入り組んでたりもするので結果的に時間がかかってしまったのです。
じゃあフィグラが壁壊しながら直進してったら?案件なのですが、リーフィアを背負っている以上両手が使えないため【死の大鎌】を持てないので壁を壊そうにも壊せないのです。
リーフィアの魔法では壁を壊すには少々威力不足ですし、なにより魔力が持ちませんので真面目に最短距離の廊下を歩いて向かったのです。
質問あったら言ってくださいね。
ゲームだよ。
プロセカ。限定えむ来たね。でも、まだクリスタルが6万ないし混合なので引きません。
早く来て欲しいです。
原神は最近ログインできてません。綺良ヶ《きらら》がかわいいですが鍾離先生が来るまで引きません。
ガチャが引きたいです。とにかく、ガチャが引きたい。
少し長くなってしまったようですし、この辺りで終わりにします。
では、また!




