表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生するのなら欲望を!!〜転生後の姿は男の娘〜  作者: 四葉のアミア
第2章 入学後初の行事!
55/84

予期せぬ出来事

 


「人の気配…?」



 部室に向かう途中、何やら怪しい気配を感じ取った。一人かな?


 気配を感じ取るのは苦手なんだよね〜。お兄ちゃんみたいな力があれば数や姿も分かるだろうね。……チートだよね〜。


 それはさておき……他クラスの誰かなのは確実だから、どうしようかな?



「取り敢えず……確かめるしかない」



 せめて部室に行ってダサ…コホン、仮面を手に入れてからが良かったけど、その道中にいる以上無視はできない。


【死神の隠伏】を使い、僕は気配の元へと接近していく。そして、この曲がり角を進めば出くわす所までやってきた。


 ここまで来たら流石に気配の数は分かったよ。一人ってことがね。……よし。3、2ーー



「誰だい?」


「っ!」



 僕が【死の大鎌】を剣に変形させて、飛び出そうと思っていた瞬間、聞いたことある声と共に前方にに障壁が現れた。


 咄嗟に僕は剣を振るい障壁を切り裂いて顔面からぶつかるのを回避した。そして、その勢いのまま障壁を展開したであろう人物の前へと飛び出した。



「おや?君だったのかい?」


「……ソシリア先輩、なんでここに居るんですか」


「さぁ、何故だと思う?」



 ……まぁ、いいや。今は先輩に構っている暇はないし無視して部室に行って仮面だけ取りに行こう。


 そう思い、ソシリア先輩の横を通過しようとしたらガシッと腕を掴まれた。



「いやいやいや、無視するのは酷いね!?」


「えぇ〜」


「……私はね」


「聞いてないんだけど」


「私はね、試練官さ」


「え?殺せばヒント貰えるの?」



 先輩とはいえ、全然やるよ?


 僕が剣を構えようとするとソシリア先輩は慌てて止めようとしてきた。



「待て待て待てっ!?私を殺したらヒントを与えようにも与えられなくなるだろ!?」


「それもそっか……どんな試練なの?」


「それなんだがねぇ……まぁ、簡単に言うと私の障壁計50枚を全て破ることだねぇ。それが試練官として君に課す試練内容さ」


「へぇ、50……50枚も!?」


「やるかい?」


「……もちろん!」


「はぁ……それじゃあ、やるとしようか」



 なにやら乗り気じゃないソシリア先輩だが試験官の仕事は果たすのか、僕に向けて手を翳してきた。その瞬間、僕を囲むように障壁が現れた。指で叩いてもコンコンといい音しかしない。いや、こんなんで割れても困るんだけどね〜。



「じゃあ、やろっと」



 僕は特に構えずに剣を振るう。すると、僕を囲む障壁はスルッと切り裂かれた。しかし、たった一筋の切れ込みだけでは抜け出せないので再び剣を二、三回振るって穴を作り出す。



「よいしょっと…」


「はぁ……やはりこうなるんだねぇ」



 僕が障壁に作った穴から抜け出すとソシリア先輩は深いため息を吐いた。



「でも、合格おめでとう」


「ありがとう!」


「合格したからにはヒントを教えないとね。腕輪を持っているかい?」


「え、うん」



 どんなヒントを貰えるのかな?そして、それが勝利に近づける有効打になるのかな?と考えていると、そう聞かれたので僕は腕輪を嵌めた腕をソシリア先輩に見せた。



「では、ヒントだ。最後まで諦めずに頑張ることだねぇ」



 腕輪に指を当てたソシリア先輩はそう言って指を離した。……え?



「ヒントは?」


「腕輪の機能があるだろ?それにヒント内容を送ったから見たらどうだい?」


「見てみるね」



 腕輪使うの久しぶりだなぁ……と思いながら操作をして、新しく送られてきているヒントを開けて見てみる。えぇと……?ありゃ、学院内の地図だ。



「なんだろこの点…」



 ヒントだと思ってたけど学院内の一部の地図が送られてきており、それに加えて謎の点が表示されている。


 疑問に思っているとソシリア先輩が教えてくれた。



「それはヒントの箇所さ。ほんの一部だけだから全体で考えるとそんなに多くはないと思うかも知れないけど、いいものだろ?」


「めちゃくちゃ凄いものじゃん…」



 学院内は広大。その一部だけとはいえ、明確にヒントの場所が分かるものほど嬉しいものはない。共有共有!!



「では試練はこれにておしまいだよ。頑張るといい、一年生君」


「ありがと!ソシリア先輩。じゃあ僕は部室に行くね?」


「部室?何をしに?」


「前掃除した時に見つけた黒い仮面?を使う必要が出てきたから借りに来たって感じ?」


「ちょっ、ちょっと待とうか。その仮面とやらは私が探してこよう。だから君はここで待っているといい!」



 僕が本来の目的を言った瞬間、ソシリア先輩がそう捲し立ててきた。……なんでそんなに必死なのか気になるなぁ。


 部室に何やら慌てて向かおうとするソシリア先輩をガシッと掴んで引き留める。白衣なので掴みやすい。



「なんでそんなに慌ててるのか教えてくれる?」


「そ、そうかい?普段通りじゃないかな?」


「……また部室内ごちゃごちゃにしたの?」


「部室内は綺麗だが、なにせ7日間も私は試練官として居なければならないから部室で寝泊まりしてるのさ。生活の全てを部室で行ってるから、少々人様に見せられない状況になっているのさ」


「つまりごちゃごちゃになってきてると」


「断じて違うね!?」


「じゃあ、なんなの?」



 僕がそう聞くとソシリア先輩は若干?顔を赤らめ……もしかして、聞いちゃヤバげな事だったのかな。


 やっぱり言わなくていいよ、と言おうとする前にソシリア先輩が喋ってしまう。



「い、今は部屋で私が昨日付けてた衣服を乾かしている最中でねぇ!?流石の君でもその光景は見られたくないから入って欲しくないのさ!」


「……はい、分かりました」



 とんでもない事してる……この人。でも、ようは衣服を見られたくないだけだよね。う〜ん…



「でも、先輩。こう言っちゃ怒るかもしれないけど今更じゃないかな」


「ん?」


「僕が、今までどれだけ、先輩の、身の回りの、お世話をしてきたのか、覚えてるかな〜?」


「……あぁ!そういえばそうだったねぇ」


「…でも、いくら慣れてるとは言えダメだから先輩取ってきてください。多分どっかの棚に置いてあると思う」


「分かったよ。取ってくるから少し待っててくれるかい?」


「うん」



 ソシリア先輩が駆け足気味で部活へと向かっていくのを確認した僕は、ぼ〜〜としている。



「……大鎌使いたいなぁ」



 なんとなくそんな事を呟いていた。え?欲求不満?とんでもなく物騒な欲求不満過ぎる件について……


【死の大鎌】を使いたい。けれど、不意打ちの場合は魂を刈り取ってしまうので不用意に使えないのが悲しい。


 正面からいけばその効果は適用されないからいいんだけど、もしものことがあれば取り返しがつかなくなってしまう。それだけは、ダメ……


 死神として、無駄な殺しは出来ない。



「仮面を持ってきてあげたよ。……本当にこんなの被るのかい?」



 どうやらソシリア先輩が戻ってきたみたい。右手に黒仮面を手にして…



「あ、うん。被るけど」


「……ホラー存在になる未来が見えるねぇ。夜中にこれが襲ってきたら普通に気絶するだろうねぇ」


「どうせなら服もそれらしくしたらよかったかな」


「流石に服を別のにしたら学院側に怒られるからやめておいた方がいいよ。仮面だけならまだ大丈夫さ」


「そっかぁ。残念……」


「君はどこを目指してるのか教えて欲しいねぇ」



 死神です。なんて言っても笑われるか、信じないのどちらかだね……


 仮面をソシリア先輩から受け取り僕はその場をあとにしようとして振り返る。



「ん?まだ何かあるのかい?」


「行事終わり次第……掃除しにいくので覚悟を」


「うぐっ……」


「では先輩、またね〜」


「あぁ。頑張るといいよ」



 思ってたよりも手間取ってしまったけど、中々良い時間だったのでは?と思い、その場をあとにする僕であった。




誤字脱字があれば報告の方をお願いします。

この作品は不定期投稿なのでブクマをおすすめします


ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。



試練官には先生だけではなく一部の生徒も登場します。

ソシリアの障壁魔法は学院内でも多種類に加えて最硬度の一人に分類されるので試練官の一人に抜擢されました。


…普通ならとても難しい試練なんです。物理が得意な生徒でも物理特化の障壁で詰みますし、魔法ならば魔法特化の障壁で……フィグラはゴリ押しです。



最近アマプラで最近のアニメを一気見してます。面白いものも多いので楽しいです。


この辺で終わらせよ。珍しく後書きの意欲が湧いてこない。


てなわけで、


では、また!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ