説明を聞きます
お久しぶり
「全員集合しているようでなによりだ。では、予定通りお前達にとって初めての行事であるクラス別競争について説明を始める」
ユニア先生がそう言っているのを聞きながら僕は何を聞かされるのかワクワクしながら待つ。
ちなみに、先日の部室で起きた悲しむべき事件ーーソシリア先輩と僕の味覚がお亡くなり事件ーーによってお亡くなりになった舌は今もお亡くなり状態です。治るのにはソシリア先輩曰く、当分かかるらしい、とのこと。…悲しいよぉ。
まぁ、ソシリア先輩も同じ被害者だけど…僕からしたら半分加害者になるんじゃないのかな?と思いながら昨日は先輩のお世話をしていた。…お世話と言っても部室内の掃除だったり味は分からないのに料理を作ったりなどなど……ソシリア先輩から「君は……いつか、誰かをダメにする素質があるねぇ」と言われた。……ダメにするってなに?
「クラス別競争は」
おっとと、説明が始まったからちゃんと聞かないとね!
「名前の通り同じ学年のクラス同士で争い、その学年の頂点を決める行事だ。クラスはこのクラス含め合計7個ある。ただ、これはあくまで戦闘系に関するクラスのみだ」
戦闘系に関するクラスのみ?…ということは、本当はもっとクラスあるって事なんだね。想像もつかないなぁ…
でも、戦闘系に関するクラスとなんだっけ…非戦闘の人とか何かを作るとか、そういうのが得意な人が集まったクラスじゃ不得意がはっきりと分かれてるもんね。偏りが出ちゃう。
「そして、肝心の競争内容だ」
…なんだろ。純粋な戦う系なのかな。それだったら僕は無理だなぁ……死神スキルは使いたくないし。
「ルールは簡単。お前たちが力を合わせて一つの謎を解く。そして、一番最初に謎を解いたクラスが勝利となる」
真反対の謎解き!?全然戦わない系の競争だなー。
「時間は7日間。この学院内全てが範囲だ。そして、範囲内に隠されたヒントを得て、正解に辿り着く。しかし、ヒントを得るにはそれ相応の試練が待っている」
色々言いたい事はある。
まず、時間というのが7日間の時点でおかしいでしょ?次にこの学院内全てが範囲?……地図ないと絶対に無理だし……ヒントを得るには試練をクリアしないといけないの?試練ってなに?どういう系なんだろ…
「試練内容は大きく分けて二つ。頭を使う系と力を使う系だ。前者は問題を出されてそれを答える。難易度は様々だ。そして、後者ならば教員と戦ったり、指定の物を時間内に取ってきたりなどだ。
これらの試練はヒントの内容によって難易度が大きく変わる。答えに大きく関わるヒントならばその分、試練も難しくなる。分かったか?」
そうユニア先生が言い終わるとクラスの何人かは頷いて、何人かは考え込む様子で、何人かはめんどくさそうな雰囲気を漂わせてる。
まぁ、ようは…謎を解きましょう。しかし、謎を解くためには試練をクリアしてヒントを得ましょう。期限は7日間で学院全体が範囲となるのでクラスのみんなと協力し合って一位を目指しましょう。こんな感じかな?
「勝っても何も貰えない…ではやる気も出ないだろ。そのため、一位のクラスには各々が望む物を一つだけプレゼントする」
その言葉を聞いてめんどくさそうにしてた人たちも含め、全員がやる気に満ち溢れた。…そんな感じがする。
…うーん、質問しよ。
「先生、質問いいですか?」
僕は手を上げてそう聞くと許可されたので質問する。
「望む物、と言いましたが……それは、どんなものでもいい、と考えていいでしょうか?」
「そうだ。と言いたいところだが、無理なものはある。例えば、魔法を扱うものは聞いたことあるかもしれないが禁呪に指定されている魔法の知識を教える事は無理だ。他にも、貴族になりたいから爵位が欲しいなどは不可能だ」
「なら……例えば、天覇の塔のかなり上の層で出てくる魔物が落とす部位をふんだんに使った武具が欲しいとかは?」
「可能だ」
「…分かりました。ありがとうございます」
「他に質問は?」
先生からの回答を受けて僕は思った。
中々太っ腹な事をしてくれるんだなぁ、と。
仮に僕たちのクラスが勝った場合、20人分の願いを学院側は叶えるということだ。
例えば、一人が大金が欲しいと言った。別の誰かは最高級の装備が欲しいと言った場合、学院側はそれを叶えないといけない。そして、恐らく全学年同じだと思ってる。
果たしてそこまでするメリットはあるのかな?もっと別の物……望む物ではなく純粋にお金だったり事前に用意してた装備だったりを配布とかの方がいいのでは?と僕は思う。
剣の扱い方が下手な人に鉄さえ容易に斬る名剣を与えても意味はない。宝の持ち腐れになる。
場合によっちゃそういうことにもなる。…それは学院側も分かってるのでは?と思うが、どうなんだろう。
……考えても今は分かんないか。また先輩に聞いてみよう。
「先生。競争に勝った場合の報酬ですが……豪華過ぎませんか?」
そう質問する声が聞こえた。えーと……確か、メドルって言う人だったはず。
見た目はそう。ザ真面目って感じだね。以上!!
「そうだろうな。私だって豪華過ぎるとは思うが、これには理由がある」
「理由ですか」
「今はまだ言えないな」
「っ…」
「知りたかったら勝てば良いだけだ」
「あぁそれと、例年ヒントを巡って争いが起こる。だが安心しろ。死んでも蘇生させるから全力で殺しに行け」
とんでもない学院だね!?言ってることえげつないよ。
「纏めると、だ。
学院全体を範囲として最大7日間の謎解きをやってもらう。しかし、その謎は学院内にある沢山のヒントを探し出して答えを導き、回答をする。そして、正解したクラスには豪華報酬がある
行事中に怪我をしても即座に治せる。死んでも即座に蘇生するので安心しろ。ヒント一つを巡って争うのもありだ。以上だ」
「「「……」」」
絶句。もうね、絶句だよ……
「とんでもねぇな……」
トーン君の呟きが隣から聞こえる。
「是非、頑張るように。では、3週間後に地図に表示される場所へ集合するように」
そう言って部屋からユニア先生が退出していき、教室にに静寂が訪れる。
何が喋りたいけど、この空気を破る勇気は僕にないので誰かが喋り出すのを待つ……すると、ガテル君が喋り出した。
あんまり話した事ないからあれだけど、入学式の日に先生にダメ出しされた子だね。赤髪が特徴的。
「どうするよ。3週間後の行事を……俺が思った事は、早めに戦略を立てるか何かしないと勝てないという事だ」
「それもそうだが、そもそもの話だ。正直に答えて欲しいが…勝ちたいと思ってる人はどれだけいる?手を上げて欲しい」
「僕は勝ちたいかな?」
そう言うと他のみんなも同じように「勝ちたいかな?」「やるなら勝ちたい」などの声が聞こえてくる。しかも、多分全員が勝ちたいとかって言った気がする。
凄い…って思った。こう言う時は誰かしらは違う言葉を言うと思っていたのに……いいクラスになりそうなきがする。もっと、交流さえ深めたらね。
「全員、気持ちは同じって事でいいのか?…なら、話を進めてこうと思う」
「まずはーーー」
まだまだ先の話だけど、僕たちは楽しく作戦会議を続けた。
よろしければブクマや感想などして下さい。
誤字脱字があれば報告の方をお願いします。
この作品は不定期投稿なのでブクマをおすすめします。感想はなんでもいいよ〜
ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。
まぁ、クラス別競争というのを書いてて「失敗したなぁ」と感じた。何故か?
どんな内容にするか凄く迷ったから。
純粋な運動会、体育祭とかにしてもよかったけどスキルありのこの世界で表現するのは難しい気がすると思ったので考えに考えた結果、クソ難謎解きになりました。
謎の内容はおおまかには考えてはありますが……まぁ、お楽しみに、と言ったところですね。
今更ですが、この学院は一応成人と共に入学することになってはいますが、成人してるとは言え中身はまだまだ子供ですからね…
豪華報酬の言葉に心がワクワクしてるんですよ。まだまだ未登場のキャラも居るのでちょくちょく出していきたいですね…一気に出しても分かんなくなるかと思ったので。
そんなこんなで、次のお話はまだ一文字も書いてない現状……何にしようか。まぁでも、作戦会議に関する内容か、フィグラがクラスメイトと交流する話か、ソシリア先輩にお話を聞くか……迷いどころ。
そう、話めちゃくちゃ変わるけど最近寒すぎ&花粉やばすぎ。死んでます。えぇ、もう死んでますよ…作者は。
あと、炬燵に入って…横になりながらこうやって文字を見たら書いたりしてると、いつのまにか眠くなって寝落ちしかけるんですよね。
実はこれ、一回書いて予約投稿して、翌日にこれ見たらよく分からんことを書いていたので書き直してる。…なんか、昨夜かな?眠すぎたせいか文章になってなかったからね。
ゲームの話しよか。
プロセカ。豪華追加楽曲たち。わー、パチパチパチパチ。ミュージックカードが足りなーい!ストーリー読みます。
次にニューラルクラウド。
ようやく6ー28(暗域)をクリア出来たので70レベまで上げれるようになった。なったのはいいけど、素材やお金が足りなさすぎるので回収中。続々と強くなっていってます。
次に原神。
まともに聖遺物や武器レベル、天賦を上げ始めたので宵宮のスキルからの通常攻撃で普通に1万ダメ出るようになった。やったね。
この辺でゲーム話は終わらせて…次話はね、言ったように一文字も書いてすらないので時間はかかるかも?もしかしたらスラスラっと書けるかもしれないけど、クラス別競争の謎の設定やヒント内容を考えるのに少し時間がかかるかも。
まっ、んなわけで次話をお楽しみに。
では、また!




