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転生するのなら欲望を!!〜転生後の姿は男の娘〜  作者: 四葉のアミア
第1章 学院新入生!
29/84

閑話:一方その頃、フィレットは…

閑話だよ!


少しタイトル変更しました。

旧題『転生するなら欲望を!〜男の娘になって周りの性癖を無自覚破壊〜』

これから

『転生するなら欲望を!〜転生後の姿は男の娘〜』


違和感あったら教えてくだされ〜


今回後書きめっちゃ長いのでご注意を

 


 これは学院へと入学するフィグラ含めた新入生が全員集まる入学式の日のことだった。


 今年入学する自分の弟ーーフィグラは今頃入学式を教室でやっているころなのだろうか?とフィグラの兄であるフィレットは考えていた。


 フィレットは自分が学院へ入学した時のことを思い出し、先程考えていたことが間違ってたと分かった。



 今頃…先生か、生徒会とかに色々されてるんだろうな…と寮にある自分の部屋で思っていた。



 そんなことを考えていると不意に、部屋の扉がノックされた。


 誰だろうか?と思いながらフィレットは扉を開けると、目の前には見知った顔が居た。



「あぁ、ガイラか」


「…なんだよ。来ちゃ悪いのか?」



 フィレットは自分でも思ってたより不機嫌そうな声が出て少しびっくりする。



「そんなことない。それより、何の用?」


「一緒に天覇の塔行かね?」


「そんな気軽に誘うもんじゃないだろ……」



 まったくこいつは…とフィレットは思ったが、特にやることもないし行くのもありか?と考える。



「…いや、俺も行くか」


「お、そうこなくっちゃな。あと、言い忘れてたがシリナも居るぞ」



 その名前を目の前の友の口から出た瞬間、フィレットは天覇の塔に行こうと言うやる気が途端に失せた。それが伝わったのかガイラは呆れを少し含んだため息を溢した。



「はぁ……あいつの事、苦手なのは変わらないんだな」


「もちろんだ。あいつのせいで人間レーダーというあだ名が広まったと言っても過言じゃ…いや、あいつのせいで広まったんだぞ?」


「別に遅かれ早かれ広まってたと思うが……別にいいだろ。許してやれよ」


「…まぁ、流石に許してるよ」


「じゃあ、あいつからの好意は気付いてんのか?」


「……」


「お、おい。なんだ?その手は…って、おわっ!?」



 ガイラの言葉の一単語にフィレットは無言のまま、ガイラの右手首を掴んで無理やり部屋の中に引き込んで扉を閉めた。

 急なことに動揺して体が反応できなかったガイラはゴンッ…と鈍い音を立てて壁とぶつかったようで

「ぉぉぉ……」と呻いてるのをフィレットは見下ろしていた。そして、痛みが治まったガイラがよろよろと立ち上がりながら顔をフィレットの方に向けて言う。



「何すんだよ!?」


「こっちのセリフなんだけどね。誰かに聞かれたりしたらどうするつもりだ」


「…っあー、それは忘れてた」


「あいつはこの学院じゃ、かなりの有名人…人気者なんだからよ」



 フィレットは脳内で一人の女子生徒のために多くの男子生徒達がプレゼントを送っている所を思い出して思わず顔を顰める。そして、同時に例の女子生徒が多くの男子生徒の目の前で自分のことを最高の探知魔法の使い手だと言い放ったことも思い出した。



「あれのせいで俺はあの時めちゃくちゃとんでもない目に遭っただぞ?」


「分かってるっての。一部の男子生徒からは目の敵にされて、一部の天覇の塔をガチで登ろうしてる連中から誘われて……」


「そうだな。天覇の塔攻略班といえばいいのか?」


「知らね。なんでもいいだろ」


「それもそうか。…あの時俺もちゃんと索敵してなかったらこんな目に遭わなかったのか?」


「それはそれで怒られるだろ」


「だよな」


「まっ、大変だった時期も乗り越えて今はお前も人気者だしな」



 ガイラが揶揄うようにニヤニヤしながらそう言ってきた。



 ガイラの言う通りフィレットは現在、学院において人気者だ。顔は知らずとも名前は聞いたことある生徒が過半数を占めるほどに…



「この話はここまでにしないか?そろそろお前を殴り飛ばすことになるかもしれない」


「…まぁ、その前に俺からの質問に答えろ。お前はシリナからの好意をどう思ってる。そして、もう今までみたいに逃げるな。ちゃんと答えろ」



 揶揄うような雰囲気から一転、ガイラは答えるまで行かさせないという雰囲気を出してフィレットに問い詰めた。

 フィレットはガイラの目を見てもう今までみたいにはぐらかす事は出来ない……これは、本気だな…と悟り腹を割って話そうと決意した。



 互いに相手を見据えるように座った。そして、フィレットは口を開いた。



「正直に言うとしようか…」


「やっとその気になったか。もうはぐらかすんじゃないぞ?」


「分かってる。…はぁ、できれば答えたくなったんだが」



 ははは…と力無くフィレットは笑った。



「僕はね…彼女ーーシリナの事はね、好きじゃない」


「…そうか」


「でもね、嫌いじゃない」


「それはどういう?」


「さぁね、後は自分で考える事だよ。どうせ小型通信用魔道具で聞いてるんだろ?シリナ」



 フィレットがそう言ってガイラを睨むと、彼の内側から小さな笑い声が聞こえてきた。



『ふふふ、いつから私に気付いていたのかな?』


「さっきガイラを中に引き入れた…というより、ほぼ投げ飛ばした感じだけど…その時に微かにガイラではない声が聞こえた気がするんだよ。それも、ガイラの方からね。おや?思った俺は魔力探知を使ってみたらガイラの服の内側から何処かに魔力パスが繋がってるのが分かって、それで全て理解した」


『相変わらず凄いね。なーんで、気付くの?』


「な。普通気付く事無理だろ」


『ガイラ?』


「はいはい。それじゃ、俺はこの辺でおさらばとさせていただこう」


「ガイラ、天覇の塔は?」


「ははっ、また今度な。今日はこのためだけに来たんでな」


「そうか…それはお疲れ様だ。またいつか行こうか」


「おう。それじゃあな」



 そう言ってガイラは服の内側から小型通信用の魔道具とまた別の魔道具を取り出し、フィレットに渡してから部屋を去っていった。


 部屋に残されたのはフィレットのみだが、小型通信用の魔道具から嬉しそうな声色を隠そうともしない声がフィレットの耳に聞こえた。



『さて、お邪魔ものは消えました』


「酷いな。あいつも友達だろ」


『そうだね。友達だけど今は使い魔だよ』



 今度、労ってやろうかな?とその言葉を聞いてフィレットは考える。



『それはさておき、フィレット。告白してもいいですか?』


「ん?」


『本来ならされるはずのなかった私の想いがガイラによってバラされましたから。この際』


「断るのは分かってるだろ?」


『えぇ、でもたとえ振られても私は諦めない。必ずあなたを…私のものにしてみせる』


「こんなに熱烈なファンはいらないんだけど」


『絶対に離れる事ないファンは嬉しいでしょ?あっ、そうそう。恐らくガイラがもう一個ほど魔道具を置いてったと思うけど、ある?』


「あるね」


『そのボタン押して?』



 押したくない…と思うが、従わなかった場合とてつもなくめんどくさいことになる事は理解していたためフィレットは魔道具のボタンをポチッと押す。すると、魔道具が光り、部屋中を光で満たした。


 フィレットは咄嗟に目を瞑って失明を回避した。直後、何かの気配が目の前に突然現れたことに気付いて、やられた…と思う。


 光が収まり、フィレットは目を開ける。目の前に居たのは案の定…先程まで話していたシリナ本人だった。



 金色の髪を腰あたりまで伸ばしており、輝いているように見える。顔は小さく整っており美人というより、美少女を思わせる顔つきだ。身長はそれほど高くないのにも関わらず体の凹凸は意外とはっきりしており、一部の生徒から根強い人気がある。



 彼女ーーシリナ・リアリスは自分の眼下に座っているフィレットを見つけると、ニコッと男子生徒であれば思わず見張れてしまうほどの笑顔で微笑む。そして、



「やっほ。フィレット」


「…今すぐここから出て行け」


「あなたが呼び出したのに出て行けだなんて、酷いね」


「ちっ……」


「それよりー、久しぶり」


「…あぁ、久しぶりだな」



 フィレットとシリナが直接会うのは約1ヶ月振りだ。何故なら、フィレットがシリナに極力出会わないように意図的に避けていたからだ。


 シリナ自身も薄々フィレットに避けられいるんだろうなぁ…と感じていた。それが続き、次第にムカついてきたため、自分から会いに行ってあげようかな?と考え、使い魔ことガイラを使役(利用)し、今に至る。



 フィレットは目の前でニコニコと嬉しそうに笑みを浮かべているシリナを嫌そうな目で見ながら脳内で弟であるフィグラの可愛らしい満面の笑顔を浮かべて精神を落ち着かせていた。

 無論、そんなことをしてるとはシリナは知る由もない。ただ彼女は目の前に居る彼と出会えた事で心が躍り幸せに満ちていた為、嫌そうにしてる事やどんなことを考えてる事など一切感じ取ろうとしなかった。



「フィレット」


「……なんだ?」


「好きって言っていい?」


「……友としての好きならいい」


「不正解、男としての好きです」



 ムードのムの字すら微塵も感じ取れない状態でシリナはフィレットへ告白した。


 フィレットはどう返事をしたものか…と考えると同時にまた弟の姿を思い浮かべて精神を保つ。その結果…



「…フィグラのお兄ちゃんの事が好きの方が何千倍も嬉しいね。純粋なあの好き、がね……それに、可愛いしね」



 自分でも気付かぬうちに特大の爆弾発言をした。言い終わってから自分が何を言ったのか気付き、慌てて目の前の人物を見ると…



「……フィグラ…?」



 無、だった。


 その顔には笑顔も悲しみも、驚きも、怒りもなかった。完全に無。感情の一片も感じ取る事が不可能な程に無であった。


 それを見たフィレットは慌てて弁明しようとした。このままでは可愛い弟に被害が及ぶ可能性があるからである。



「ち、違う!フィグラってのは俺の弟だ!」


「ふーん……で?」


「だから決して、他の女性のことを言ったわけじゃない。それに、さっき言った好き、というのも兄弟としての好きだ。決して愛しているとかではない!」


「それをどう信用すればいいの?私はね?さっき告白して、どうせ断られるんだろうなぁ…と思って返事を待ってたらまさかの断られもしなかったんだよ?返ってきた内容がまったく関係のないこと、ねぇ、この気持ちが分かる?」


「っ……シ、シリナ。さっきの告白の返事をしても、いいかい?」


「……どうせ断るって分かってるし、それよりそのフィグラってーー」


「今はまだ、君を好きって言えない」


「なんな……の……」



 無理矢理話の軌道を戻して、少しでも弟のことを忘れさせる。

 そんな無茶苦茶なことをフィレットは考え、実行に移した。


 今、どんな言葉が一番シリナに嬉しいか。どの言葉が彼女の記憶からフィグラという存在を忘れさせる事ができるのか。頭をフル回転させながら浮かび上がった言葉をうまく組み合わせて最高の言葉としてフィレットは目の前の彼女へと送る。



「今はね。でも、もしかしたら僕は君を好きになるかもしれない。嫌いになるかもしれない、それはわからないけど…可能性はあるかもね」


「それって…」


「酷い言い方になっちゃうけど、全部君次第かな?シリナが僕を本気で惚れさせにきたら…もしかしたら、落ちちゃうかもね。でも、あんまりしつこいと逆に嫌いになるから、頑張ってね」


「っ…」


「こんな他人事みたいな言い方…酷すぎるね。ごめん」


「そんなこと…ない」


「君からしたらそうかもね。でも、僕からしたら違うよ。それっぽい言葉を並べて言いくるめたみたいなもんさ」


「…うん。……じゃあ、フィレット」


「なんだい?」


「私は、頑張ったらあなたと結ばれるの?」


「可能性はあるね」


「そっか……」


「今はまだ君の想いに応えられない。けれど、逃げる事は絶対にしない。いつか必ず君の想いへ僕の気持ちを伝えるよ」


「うん…その気持ちが嫌いか、好きか、は私次第…」


「そうだね」


「……よしっ、明日からは私、少し変わるね」


「イメチェンかい?」


「もう少し自分の気持ちを伝えようと頑張るだけ。待っててね」


「もちろんさ。これからは僕も避けたりしないよ、シリナ」


「うん。フィレット、またね」


「うん」



 そう言い残してシリナは部屋から出て行った。微かに嬉しさで頰が緩んでいたのをフィレットは気付いていたがあえて言わなかった。


 そして、完全に一人となった部屋でフィレットは…




「…結局、僕はまた逃げちゃったね」



 そう呟いた。










よろしければブクマや感想などして下さい。

この作品は不定期投稿なのでブクマをおすすめします。感想はなんでもいいよ〜


ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。


タイトル変更した件についてチョロっと話す〜


理由としてはまぁ…少しタイトル詐欺になるんじゃねぇのか?と作者が思ってきたからですね。

男の娘になる、と言う点はあってますが…周りの性癖を無自覚破壊。って所に疑問を覚えてしまったので安直に〜転生後の姿は男の娘〜にしました。


他にもTwitterの方で「あ〜、なるほどね?」となったからですね。

名前はこの場では少し伏せさせていただきますが、とある方がね、あるツイートをして、それを見て「なるほどなぁ」ってなって…タイトル変更したと言う点もありますね。まぁ、これがタイトル変更に関わったかどうかと聞かれたら、NOと答えますが。ただ、そういう見方もあったな…と思ったくらいです。



似たようなタイトルで別作品作ってやろっかな?

転生するなら欲望を!〜○○○〜って感じに。…タイトル使い回すな、って怒られそう。でも、結構汎用性高くない?考えときます

取り敢えず、最早なんでもありと化してきた転生賢者をキリのいいところで終わらせます。そしたらもう定期投稿に縛られないので自由に書けます。すると!この作品も他の作品も新作も書けます!ヨシ!


新作に関しては、投稿してないもの含めたらめちゃくちゃありますよ?なんかアイデアポンポン浮かぶんですよね〜


この作品に関してはTwitterで男の娘の絵を見て、こんな物語書いたら面白そうやな…で始まった作品ですし、深夜テンションも相まって……



なんの話だっけ?…そうそう、タイトルね。タイトル。てなわけで、これからはこれとして行きますので違和感あったら遠慮なく言ってくれて構いません!

よろしくね!



さて、やっと本編ですよ。


苦手な三人称を頑張って書きましたが違和感あったら…もうね、どうしようもありません。

フィレットは人気者であり、同時にモテます。えぇ、色んな人に、ね。

彼女、シリナもフィレットに好意を抱く一人ですが…一番フィレットと接する事が多い人物ですね。他のキャラもいずれ登場させます。


最後の、フィレットの発言ですが……まぁ、少し強引になってしまうかもしれませんが…

シリナからの告白にフィレットはちゃんと答えてはいません。「いいよ」や「ごめん…」ではなく、「今はまだ、君を好きって言えない」と答えました。


はい、やいいえ、では無くなんとも言えない回答。可能性を含ませた言い方の為フィレットは「ーーまた逃げちゃったね」と呟いたのです。

ちゃんと答える事ができず曖昧な答えを出した自分をフィレットは嫌ってます。



実際、リアルだとどうですか?皆さんは、作者はそういう話はマジで無いので分かんないので独自の考えで書いてますが…告白してこんな風な回答をされたらどんな思いをしますか?


作者は…喜べはしませんね。でも、悲しい気持ちにもなれないです。そんな曖昧などっちつかずな思いを抱くでしょうね。そんな機会があれば!の話ですが…




ゲーム〜、ゲーム〜、ゲームだよ。


音ゲーは今は特に報告することはない。

原神くらいかな?

宵宮を取り敢えず、レベル80まで育てました。強い…とっても強いので助かってます。

あと、ジン団長も80レベルまで育てられるようになりました。80レベルではないですが。


しかし、宵宮ほんと強い。無相の風とか氷がとても楽ですね。ジンとエウレア持ってる自分からしたらとても楽。他にも、氷結樹でしたっけ?あの敵、そいつも宵宮居れば楽なのでいいです。ディルックも持ってますけど育ててないですねぇ。育てたら強いと思うんですが…今は他キャラがね。うん。



そろそろ長いか…うん、この辺で終わりにしておこう。


次は普通の話に戻りますので、


では、また!




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