僕だけの寮部屋
お久しぶり、なんかグダグダになったので1時間後にもう1話投稿します。
「知ってるものもいるかと思うが、ここら一帯が寮が建物となっている」
『広っ…』
ユニア先生の言葉の後にクラスのみんながハモッた。
「そして、お前らに与えられる寮部屋がある所がこの建物だ。言い忘れていたが、希望するものは女子寮や男子寮などもあるぞ?さて、個人で寮部屋に住む奴は手を挙げろ」
僕は手を挙げた。他にも結構な人が手を挙げる。
「手を挙げないものは…寮に住まないのか、それとも複数の寮部屋を希望するのか後で聞く。では、来い。寮の部屋と何処に何があるのか教えよう」
いったい何処の部屋になるのかな?
僕はワクワクしながら軽い足取りでユニア先生へとついて行く。
◆
「最初の寮部屋って…必要最低限のもの以外、何もないんだねー。これはこれでいいと思うけど」
僕一人しかいない静かな部屋で、元から設置されているベットの上で寝そべりながらそう呟く。
誰が何処の部屋になるのかユニア先生に教えてもらい、その後この辺りにはこういう人たちが居る。などなど…あってもなくてもって感じの事を聞いた。そして、なんとその後は自由時間となった。気になることや言いたい事はあるけど…自由時間!別名、休み時間だね!
まぁ、この休み時間がある理由としては荷物を寮部屋に置いたり…ご飯食べたり、クラスのみんなとの交流などなど…そういう目的のためにある時間だと思うけど僕はこうして休んでいる。
あと、この休み時間が終わった後はもう一回教室に集まって授業の事だったり、緊急時の対応など教えてくれるらしい。…前者はともかく、後者の緊急時の対応ってなに?ともかく、とても重役な事だから絶対に遅れてくるなって先生が言ってた。
「…よし。まだ時間はあるしゆっくりしよ。にしても…」
僕はベットから上半身を起こして、もう一度部屋を見渡す。
お兄ちゃんの所と同じ構造。だけど、家具とかはさっきも言ったように必要最低限のものしかない。でも、僕が考えているのはそんなことではなくて…
「なんで、学院長に僕の隠形がバレたんだろ…」
この部屋でゆっくりと休み始めてからずっと、僕の頭にはその事が思い浮かんでいる。
今まで誰にもバレなかった隠形が初めてバレた。
あの能力は僕は、かなり高性能だと思ってた。確かに今まであの能力を使ったことのある相手は友達だったり家族だったり、動物や魔物だけ。魔物も強いかどうかと聞かれたら強くない、と即答できるほどの強さだから…実は僕の隠形はそんなに強くない能力だったのではないか?という疑問も思い浮かんだ。
けど、その場合ユニア先生はどうなるんだろう。ユニア先生の強さがどれほどなのか知らないけど…多分強い。
と、なるとやっぱり学院長が凄いのかな?この学院の長だからね!それは当然のことなのかな?
「…ん」
僕は右手になんとなく死の大鎌を顕現させる。
相変わらず真っ黒だね。そんな感想しか出てこない。…うーん。
もしかして、この大鎌を持った状態で隠形を使う事でなんか相乗効果的なやつが発生して凄くなってるのかな?…あっ、でもあの時はこれ持ってて見つかったから違うのかな。
「んーー、分からない!!」
あははっ!だって、分からないもん!
死の大鎌を解除してバフンッと音を立ててベットに倒れる。
「死の大鎌に死の宣告、死の纏いに…死の、って死神スキルの能力、基本的に死、が最初に付いてる。これは多分…死神だからと言う理由にしといて。
ユニークスキル死神。…本当にそれだけなのかな。僕が知らないスキルとか特殊能力もあるんじゃないのかな?隠形も多分特殊能力なんだよね?…隠形じゃなくてちゃんとした名称考えよっかな?」
それ含めて、少し真面目に考えてみよう。
僕が普段…っていうか、よく使っているのは死の大鎌と隠形の二つ。
死の宣告と死の纏い…それ以外にも能力はあるけど、ほぼ使わない。最近、死の宣告と死の纏いを試験で使ったけど…本当に使う機会が無い。
それ以外の能力に関しては……一つを除いて、あんまり使いたくないかな。
仮に使うとしても…不動、冷血、残虐、無常のどれかを発動させながらじゃないと使いたくない。
僕は、一度だけその能力を使ってしまった日のことを思い出して……思い出してしまって少し気持ち悪くなった。
はぁ…嫌なこと思い出しちゃった。あぁ、もうそろそろ教室行かないと。
「……よしっ。ふぅぅ、大丈夫。よしよし、行こっか」
無理矢理あの記憶を封じ込めて、僕はベットから降りて教室へと向かうために寮を出た。
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ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。
1時間後にもう一話投稿されるのでそちらで話しますねー。




