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転生するのなら欲望を!!〜転生後の姿は男の娘〜  作者: 四葉のアミア
序章 転生した男の娘
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フィグラ・アルフレッド(男)誕生

前話を書いた勢いのまま書きました。しかし、どうしても思いついてパパッと書いたものなので設定や大まかな流れなどを決めておらず、急なタグ追加などをしてます。

 



「おぎゃぁぁ!!んぎゃぁ!!」


「おぉ!生まれた、生まれたぞ!」


「はぁ、はぁ…ふふっ、可愛い子。男の子ね」


「あぁ、名前は決めていた通り」


「「フィグラ・アルフレッド」」



 その日、僕は誕生した。



 ◆




 それから約9年経った。



 僕が生まれたこの家は男爵家らしく二階建てだ。どうやら、この世界の貴族には名字を持つことが許されているようでアルフレッドという名字を持っている。

 そんなアルフレッド男爵家の息子に生まれた僕は今や完全な男の娘な容姿に成長し、今日も元気に目を覚ました。

 僕が転生した元日本人だという記憶はあるけど、所々抜けている記憶もあるせいでよく分からなかった。例えば、転生前の性別や人格…その辺りの記憶が無くて転生した当初は少し疑問に思っていたけど今は特に何も思ってない。


 声もこの世界の一般的な男の子に比べると高く、よく女の子と間違えられる。…転生前の僕に文句を言いたいくらいだ。それが男だったのか女だったのか知らないけど、今の僕の苦労を伝えたら男の娘ではなく普通の男の子にしてくれたかな?…はは。



「…さて、よいしょっと」



 日本に住んでいた頃のベットに比べると薄く、硬いけど流石に9年も住んでいると慣れる。というか、日本での暮らしを忘れてくる。


 僕はベットから降りて一階へと向かう。




「あら、珍しいわね。あのフィグラが早起きだなんて」


「そうだな、あのフィグラが」


「失礼じゃない?僕だって早起きくらいはするもん!」



 開口一番失礼な事を言ってきたのが僕のお母さんとお父さん。


 お母さんがシリカ・アルフレッド。

 お父さんがジルディーク・アルフレッド。


 あと、お手伝いさん。分かりやすくいうならメイドかな?メイドのリリさんが居る。



「旦那様に奥様、今日は何かおめでたいことが起こるのかもしれませんね」


「リリさんまで!!もぉ…」



 我が家に味方はいない…なんで僕が早起きしたくらいで。



「だってフィグラはねぇ?」


「そうだな」


「えぇ、目覚めがとても悪いですから。仕方のない事です」


「うぬぬ…」


「寝坊や二度寝はもちろん。リリが3回起こしに行っても目は覚ますんだけど起きない。酷い時にはお昼まで寝てる、反論できるかしら?」


「…こ、これから早起きするもん」


「あらあら、そのセリフを聞くのは何度目かしら?」


「奥様、今回で289回目です」


「去年から言ってるものねぇ」



 逆になんで数えてるの?それに、なんで覚えているの!?

 そうリリさんに叫びたくなったけど僕が全面的に悪いので何も言えない。…ぐすっ。



「それよりフィグラ、朝食は食べないのか?冷めるぞ」


「あっ!食べる!」



 僕の楽しみであるお母さんの料理。これを食べないと1日が始まらない。ちなみに時間帯はバラバラだ。


 勢いよく椅子に座って用意されている料理を食べていく。んー、美味しい〜。



「今日もフィグラは可愛いわね。あんなに頬張って」


「そうだなぁ、親である俺ですからたまにフィグラの性別が分からなくなるからな」


「私はたまに間違えますよ。…特に、朝起こしに行った時の寝顔を見て」


「かぁぁ、リリは良いな。俺なんて最近フィグラの寝顔なんて見てねぇな」


「ふふふ、それはそうよあなた。年頃の女の子がパパに寝てる所を見られるのは嫌がるわよ?」


「そういうお前も普通にフィグラの性別変えてるな」


「ふふふ。でも、あんな可愛い容姿をして強いのは反則だと思うけどねぇ」


「神官に能力値を見てもらった時の神官の驚きようは今でも忘れられん」


「本当にそうねぇ」


「私はその時は居なかったので何も知りませんが…生まれた時ですか?」


「そうよ」


「平均的に生まれたばかりの赤子の能力値は最低のG、よくてF、ごく稀に生まれる特殊なスキルを持った赤子でさえEですが…フィグラお坊ちゃんはどれ程の能力値で?」


「能力値は普通よ。それこそ平均的な赤子と同じ。じゃあスキルはどう思う?」


「スキルですか?」


「えぇ、貴方にもあるスキルよ」


「確か…平均的な赤子で1個か2個、ごく稀の赤子で4個あたりのはず。スキルは後天的に入手するのが可能ですが」


「何個だと思う?フィグラのスキル」


「…3個でしょうか?」


「ふふふ、フィグラ?何個だったかしら?」


「ふぇ?ふぁふぃふぁふぇふふぁ?(え?何がですか?)」


「…コホン、なんでもないわ。フィグラはね11個のスキルを持って生まれてきたのよ」


「11個!?王国の衛兵達ですら6個あるかないかですよ!?…それなのに、11個」


「…しかも凄いのが、ねぇ?あなた」


「そこで俺にか……フィグラには一つだけ聖級スキルがあったからな」


「せっ!?聖級…あ,あの伝説の」


「そうだ。スキルの位で最上位に位置するあの聖級だ。見習い、初級、中級、上級、超級、王級、聖級、神級のな」


「…今まで、その事を私に言わなかったことにはやはり理由があるのですか?」


「あぁ」


「ごめんねぇ?リリ。だって、そのことが分かってから貴方、うちに来たでしょ?だから暗殺者、もしくはフィグラを誘拐するために忍び込んでいるのか…不安だったから」


「そうだ。まぁ、流石に約9年も一緒に居て何も起きないとなるとお前は白なのだろうな。たまたまタイミングが悪かっただけだ。今回の事については謝る」


「私からもごめんねぇ」


「いえ、理由はともわれようやく私がこのアルフレッド家に認められた感じがしてとても嬉しいばかりです」


「リリ…貴方も既に家族の一員だわ。私の大切な、ね」


「奥様…」


「あぁ、そうだーー」


「ご馳走様でしたー!」



 あー、美味しかった。

 僕はお腹をさすってお母さん達の方を向くと、何故かお父さんからメッセージが込められた視線を向けられた。…なんだろうか?分かんないよ。だから、ここは素直に聞く。



「お父さん、なに?」


「…お前はもう少し空気というものを読め」


「…僕、何かした?」


「ふふっ、何もしてないわよ。ただ、タイミングが悪かっただけだから」


「…??」



 結局、なんなのか教えてもらえず悶々とした気持ちのまま僕の1日が始まった。











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