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83話 落ちこぼれ天使マウエと天界最強トール



 『バベルの塔』へ、ショートカット逆転一番乗りを果たすために、


  アーリマンをぶっ殺したワタシが、大都市カーリーの街をSMX(クルマ)で出て…


 1時間後…


 地獄の長い道のりの果てに… ついに見え始めた…


 間違いない… 茶色いアレが… 当初のワタシ達の目的地…



 『バベルの塔』



 デカいなんてもんじゃない。


 面積は、明治神宮の森以上はあるな…


 横の助手席のセントが、


「天まで届いている? もう完成していたのか…☆」


 ワタシはセントを見つめ、

「セント…空にはいまだにショウジョウバエの様にワイバーンが大量発生しているわ…ワタシが中年奴隷に乗って空飛んでも、遥か上空のエデンまで行けない」


「創造主に☆ 最後の果実をユキノ様が喰えっと言われたんだよね?☆」


「うん」


「なら☆ (イブ)の本拠地『バベルの塔』を駆け上がるしかない☆」


「おそらくイブが来るまで城門は閉めるでしょう…どうやって中に入るか…それも問題ね」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 ▲▲バベルの塔から離れた森の中▼▼




 僕は天使マウエ…


 天界の天使長ミカエル様から授かった単独ミッションで、

 数日前から、バベルの塔の近くで潜伏偵察している。


 欠かさず双眼鏡で、森からバベルの塔の方を覗くのが仕事だ。


 しかし、弱ったことに… 

 少し前に、向こうから飛んできた貧乏神(おじいさん)を助けてしまって…


 ポチャ


《 今度はぁムクドリかいぃぃ? フンまみれで髪がだいぶ白くなったねえ》


 僕の右足を掴んで離さない、うつぶせの貧乏神は大滝秀●の様な笑みと声で見上げてくる。


「いいよ。 気にしない気にしない」


《 できたぁぁ天使だねぇえ もっと感情を怒りを(かも)し出してごらん… 》


「こんな鳥のフンの事よりも、この僕が天使長ミカエル様から大事な単独任務が大事なんだ」


《 キミみたいなぁ 可愛くて弱そうな天使にかい? 》


 僕は双眼鏡で、バベルの塔の向こうを覗き込みながら、


「イブが戻ってきたら、ミカエル様に連絡しなきゃダメなんだ集中集中…ん? あ? 来た? 黒い車だ!?」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




  ▲▼アリアドネ空港▼▲



 1万キロの死熱の空を渡ったばかりの航空機から…

 銀の鎧兜の容姿端麗な天界の天使長ミカエルが降りる…

 すぐに、乗って来た航空機のサイドから下ろされたばかりの大きな鉄製の箱に歩み… 二人の天使に、


「メタトロン、アザゼル、箱を開けろ」


「は!」


 メタトロンとアザゼルが箱に近づこうとした… その時!!


 ポ――――――――ン


 箱のフタが高く舞い上がると… 箱の中から黄金のガントレットの片手が見え、


 ガシン…


 上部を掴む。

 その手を見たミカエルは、


「トール…おつかれさま」


 直後! ガントレットがゆっくりと下りる…


 グニュ~~~~


 箱が立てからⅤに潰れ、黄金の鎧を身に纏った… 長い金色の髪を後ろに結んだ…


 トール現る。


 姿は若い女。高い鼻に、強い眼差しの、その瞳『渦巻き』

 睨むように『渦巻き』の瞳でミカエルを見つめ、


「はやく…黒蛇(サタン)()らせろ…」


 ミカエルは上空のワイバーンの大量発生を見上げ、


「しかし、空はあのザマだ…地を行くしかない」


 トールは顏が隠れる、黄金のアーメットヘルムを被り、

「私が先頭でワイバーンを駆逐して進む」


 パ――――――――――――ン


 瞬時にトールの背中から、ステルス戦闘機のような▲の金属の黒い広い羽が広がった。


「ついて来るだけでいい…音速よ」


 ビュ―――――――――――ン


 凄い速さで空へ!

 ミカエルも50人の戦闘系天使軍団に!


「皆の者も! トールに続け!! 音速だ!!」


「は!」


 ピュピュピュピュピュピュピュピュピュピュ―――


 ミカエルただ一人を残して、全てワイバーンの空へ、

 ミカエルは銀の鎧の胸の中からスマホを取り出し、

「マウエから連絡が来るかもしれない。 飛行機モードを解除しとかないとな…」

 解除して… 大きな天使の羽を伸ばし、飛ぼうとしたその時…


 { ざ~ん~こ~くな天使の~~ }


 着うたが鳴る。

 

「この着信音は…マウエ…?」


 上空をチラッと見た後に、

 スマホで会話を始める。


「こちらミカエル」


《 天使長! 車が来ました! 》


「ならマウエ…」


《 はい! 》


「私が渡したアタッシュケースがあるよな?」


《 はい! 言われた通り指示があるまで開けていません! 》


「なら開けろ、その中に…次の任務の指示が入っている」


《 はい! 》


「 おまえの使命を果たせ…マウエ… 」


《 はい… 天使長… 》


 切る。

 降り始めた、ワイバーンの骸の雨を見つめ、


「悪いがトール…マウエが…全てを片付けてくれる…」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 

 僕は、

 金属のアタッシュケースの三か所をパチンパチンパチンして…


「よし…」


 息を呑む…


 僕の正座の右足首掴んだままのうつ伏せで倒れている貧乏神(おじいさん)が興味深そうに…


《 ぼうやぁぁ…中にぃぃ何が入っているんだいぃぃ? 》


 開けるためにケースの両角を掴んだ僕は、後ろを向いて貧乏神を見下ろし、


「僕にも分からない…僕の使命(ミッション)が…この中に入っているんだ…」


 僕の顔をじ~っと見てきた貧乏神は、

《 ん~? ワシも遥か昔は天界に住んでいたからか? おまえ…どこかで見たような? 遥か昔… 仏体(ほとけたい)…》

 貧乏神は急に何かを思い出したのか…


《 Ⅹ…シリーズかお前…?うげ! ワシは貧乏クジを引いた!死にとうない!》


「貧乏神は不死身でしょ? …急がないと…開けるよ」


 パカッ


「みず? と‥」


 ピカ


 


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 低い爆音の後に、

 キノコ雲?をワタシは見て!


「なにあれ!? すごい爆発!?」


「なにかあったのかな?☆」


 ワタシは『バベルの塔』とその向こうのキノコ雲を見て、

「もう最終地点…何があっても驚かない…」


 ワタシは後ろのショウとリュウトを振りむいて、


「オマエラ、足を引っ張るんじゃないよ?」


ショウ 「うん」

リュウト「ういっす、てか俺まだ本気出してないし」


 リュウト本気出してない?

 餓鬼地獄の後でした… サーチマニアを思い出す。


『S』earch

『M』ania

白鬼リュウト

LV 3

HP 19

攻撃 6

防御 7

速さ 6

魔力 2

スキル 『ケルベロスへの三体合体(サンピー)

ユキノ様への忠誠度40/100


 そっか… さすがに「アレ」じゃね…

 長い道のりで… リュウトもそれなりにレベルアップしてるでしょう…


 気になったから… ムチをスッとリュウトの膝に当てる。


《《《《

『S』earch

『M』ania

白鬼リュウト

LV 3

HP 18

攻撃 5

防御 6

速さ 4

魔力 2

スキル 『ケルベロスへの三体合体(サンピー)

ドロップアイテム 『うみねこの鳴くこ●に』全巻

リュウトの個人情報

三体合体してケルベロスに戻れば右の頭になる。 ファイアーブレス担当の頭である。 ずっと車の後部座席にいたので運動不足である。

ユキノ様への忠誠度 8/100

》》》》


 ほのかに弱くなってるじゃん…

 忠誠度も謎に下がってるし…

 おまえ三国志(ゲーム)の呂布か?



 そんなかんだで! 車ぶっ飛ばしてたら!

 

 バベルの塔が近づいてきたわ!




 バベルの塔の前の、広大な滑走路に辿り着く!!



 周りにイブのバスも、モリガンのトラックも見えない!


 ワタシは右でガッツポーズして!


「しゃあ!! ワタシのSMXが逆転勝利の一番乗り!!」



 その時…



 

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