71話 台風地獄 (9)
モリガン+海坊主の、
日野の大型ダンプ『プロフィア』が、閻魔女王のSMXを追い消えた…
台風地獄5000キロの中間地点ゴーストタウン…
1分後…
三菱の大型バスと、その後ろに中国の大型バスがゴーストタウンに到着した。
三菱のバスが停車し、ドアが開き…
黒い鎖のドレスを纏った、剃髪のイブが降りた…
そのすぐ前には… 灰色の大きな狼フェンリルの骸…
強風雨に濡れながら腰を下ろし、目を開けたフェンリルを見る…
「フェンリル…この街で…なにがあった…?」
兵の声が、
「イブ様! こちらに!」
声を出した兵の下に歩む。
「無数の薬莢が! おそらくモリガン様のM134バルカン機関銃のモノと思われます!」
「モリガンがフェンリルを撃ち殺した…ん?」
薬莢のそばに、小さな肉片が落ちている…
イブは屈んで目を凝らす…
「腸? ネズミ? いえ…おそらくチェンジスモールしたモリガンのモノ…」
立ち上がり、
「どうやら、このゴ―ストタウンで、フェンリル・モリガン・閻魔女王との間で死闘があったようね…そして、閻魔女王は死んでいない…」
小さなモリガンの臓物を見下ろし、
「相当な深手だけど、モリガンはまだ死んでいない…死んだのはワタシのフェンリルだけ…」
周りを取り囲んだ兵に!
「乗れ! 先を急ぐ!」
イブがバスのドアまで歩んだ時…
フェンリルを見つめ、
「あなたのおかげで『ロンギヌスの槍』と『エデンの鍵』を得られた…それにオーデインから救ってくれた命の恩人…」
バスに乗りながら…
「ありがとう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
台風の目の暖かな芝生の上で、
長い間の睡眠不足の影響で熟睡しているワルキューレ。
「ぐがあ~~~せんとく~~ん」
クラクションの音で、
「あ? きた?」
岩陰から顔を出し、様子を見ると、
ユキノの乗る荷車を牽引する黒のSMXが越えていった。
「クソ女が荷車? SMXにも穴が空いてたね? ゴーストタウンで色々あった?」
パタパタと天使の羽でパジェロの運転席のドアまで行き、
ドアを開けて乗って、背筋を伸ばし、
「んっん~~~さあて…台風地獄あと半分くらいか…行くか…台風の目でスピード出しまくらなきゃ…」
ハンドルを握ってアクセルを踏んでSMXの後を追う。
4時間後…
ゴーストタウンから700キロ来た…
運転席に移動したワタシは、助手席のセントに確認。
「あと少しで目が切れるのよね?」
「うん☆ 台風の目から出たら後、2200キロくらい☆ でも吹き返しだから少し弱まる☆」
「良かったわ…でもまたどっかでメインロードを破壊工作しないとね…このSMXは大丈夫だけど、ワルキューレのパジェロは運転手一人だしね…」
「うん☆ した方がいいね☆」
目の前に大きな橋を発見!
あそこにするか…
橋を越えた所で、車を停める。
パジェロもSMXの前に停める。
ワタシはパジェロに、トントンすると窓が少し開いた。
「ワルキューレ! ナビのマップ見ろ! この橋壊せば時間稼げるか!?」
ワルキューレはナビのマップを操作した後に、
「かなり有効的!!」
それを聞いたワタシは中年奴隷をSMXの後ろから出して、首輪のリードを引っ張り、橋の間際まで連れて行く、中年奴隷に座り…橋の向こう側を見つめ…
「ワタシ達が苦労してゴーストタウンで先行したアドバンテージを活かす…」
『S』pace !
『M』uchi !
S難度★★★
ヒュ―――――――――――――――ン
伸びたムチを!
クルクルクルっと大きな橋の手前と向こうに巻き付け!
「SとMの合体のチカラ…いくよ!」
ワタシはニーハイブーツを振り上げ…
カカトで中年奴隷に玉蹴り!
ガチーーン!
「ぼい! (≧▽≦)」
『S』ander !!!
『M』ax !!!
S難度
★★★★★
★★★★★
★★★★
(最大の研磨機)
ズリュリュリューーーーーーー!!
橋を落とすために削る!!
その時!!
向こうから! 見覚えのあるトラックが見え始める!?
「モリガン!? くそっ!! 急げ!!」
ズリュリュリューーーーーーー!! ズズウ~~~ ド―――――――ン…
間に合ったわ…
トラックは向こうの橋の前で、停まると…
助手席が開き…
モリガンが出てきた…
ゾンビのような千鳥足で… 橋の間際まで来て、
「えんまぁぁぁ!!」
ワタシは中指を立てて、
「マゾビッチ! 出直してこいや!」
SMXの後ろに中年奴隷を入れて運転席に乗る。
バックミラーで後ろのモリガンを見ると…
え?
右手に何か… 白い球体が発生している…?
音で何か分かるかもしれないと思い、窓を開ける。
聞こえた…
「はあぁぁぁぁあ!! 喰らえ!! M式拡散レイン砲!!!」
無数のオーラに拡散され!!
遠投するように!!
腕を振った!!
ヒュ――――――――――――――――
「やばい!!」
アクセルベタ踏み!!!
さっきまで居た場所が
ドガーーー!!
爆発する!!
ワタシ達の周りも爆発炎上!! まるで迫撃砲!!
てかワルキューレのパジェロ… 知らない間に消えてるし…
また来る!!
すぐ後ろに着弾爆発!!
ドガガガ!!
揺れる!!
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M式拡散レイン砲を放ったモリガンは…
「今の惜しい…クソ」
フラフラで日野の大型ダンプ『プロフィア』の助手席に乗り込む。




