55話 修羅地獄 (5)
SMXに戻って、運転席のドアを開ける…
「アイドリングのまま誰も居ない…ん?」
カーナビがハンマーで叩かれた様に、完全にぶっ壊れてる…
運転席のシートを見ると、
「血? ほとんど吸ってない…先に血のついたタバコの吸い殻…」
ワタシは後ろを開けて、
「『うみねこの鳴く●に』の漫画もDVDもフィギアもある…間違いなく三体鬼は拉致られたね…タヌキが何かした?」
しかし…タヌキのサーチマニアでの戦闘力は最弱レベル…
いったい何があった?
くっ
ワタシは中年奴隷を後部座席に乗せ、
運転席に座り考える…
「中年奴隷で空飛んだ方が効率いいな…おそらく犯人もそう考えて車の鍵刺しぱなしにしたね…」
ハンドルを握り…
「でも、これから先、荷物や食料を積める車が必要になるかもしれないし…ケルベロスも運ばないといけないしね…」
前方は地雷原+ネビロス軍なのでUターンして来た道を戻る!!
フルスロットルで!!
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ネビロス軍
妖魔ネビロスは、
「副官 海坊主! いるか!?」
周りの兵の群れから、大柄の迷彩服を着たスキンヘッドのサングラスが来てネビロスに敬礼する。
「サー!」
「地雷原を渡れば損害が出る。 お前が指揮を取り、全軍を南に回りながらサタンの居住区を目指せ」
「サー!」
「私は、カラス天狗と先に閻魔女王と合流する」
「サー!」
「カラス天狗を呼べ!」
「サー!」
2分後…
海坊主は、長い長いフンドシ一丁の頭部がカラスのカラス天狗を連れて来て、
「サー!」
「ごくろう、海坊主は下がって移動の指揮だ」
「サー!」
海坊主は下がる。
ネビロスはカラス天狗を見て、
「お前の鳥足で私の両肩を掴み飛んで、閻魔女王へ先に合流するぞ…」
カラス天狗はキョロキョロしながら、
「カァ~! カア~~! カ!!ぺッ」
ネビロスは心配そうな顔をカラス天狗に向け、
「やっぱり無理かな…これに掴ませて飛ぶなんて危なすぎるよね…」
カラス天狗の長い長いフンドシを、
「ちがうちがう、次は肩にかけるの」
兵に、手の自由の利く亀甲縛りにしてもらい!
「いけ! カラス天狗!」
「カア~~!」
バッサバッサと飛ぶ!
カラス天狗にぶら下がって上空まで来たネビロスは、
目的方向を長い棒で指し、
「よし、あの大きな岩山を越えろ! カラス天狗!」
「カア!」
ビュ~~~~
「そっちじゃないっって…」
「カア?」
「ちっ…仕方のないヤツだな…まあ想定の範囲内」
ウールリッチのフード服のポケットから柿を出し、棒の先に柿を刺し目的方向に…
「カ!? カカカーー!」
「よし、これでいい‥‥」
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公道をM134バルカンを牽引しながら走るフェアレディZ。
運転席のワルキューレは隣のモリガンに、
「へえ? あのバケモンのパズス死んだんだ~?」
『ええ、ワタシの母さんが殺したわ』
「イブが? ところでワタシは、この魔法剣Fで、あなた母のイブを封印するのが使命よ…いいの?」
モリガンクスクスと笑った後に、
『ジョーク? それ?』
「なに?」
『出来るわけないじゃない?』
「できるわよ… (セントくんと初Hの約束のために…」
モリガンは、真剣な眼差しのワルキューレを見ながら、
『それとワルキューレ…あなたもワタシの父が誰か知ってるよね?』
「創造主でしょ? 無理やり子を宿らされたとか…」
『だから母はワタシを憎んでいた…ワタシは強くなるまで酷い目に合って来たのよ…創造主の血で頑丈な体でも幾度も死にかけたわ……でもねワルキューレ…」
「なに?」
『アダムはとても優しかったのよ…あの人が居なければ…ワタシは今こうして生きてはいないでしょうね…鬼のようなイブも…だんだん変わった…優しくなってきた』
「しかし…あのアダムがクーデターに加担するなんて、いまだに信じられない…」
ゆるやかな大きなカーブにさしかかった、
その時!!
前方に!! 凄い速さでパジェロが!!
「うおあ!!」
『しぇ~!』
ハンドルを切り!! ギリギリ避ける!!
「なんだ! あの車!?」
フェアレディZは急停車すると…
後ろのパジェロも停車した。
すぐにモリガンは、バンっとドア開け、
『おええ~~! (どういう原理でこんな体臭になるのよ!!)』
ワルキューレの死臭から避難…
パジェロの助手席ドアから…
閻魔女王ユキノが下りた…
バックミラーで確認したワルキューレは、
「クソ女? アンドロメダの街に戻って車をパジェロに買い変えたのか? あ? それで来るの遅かったんだ…ち…だから最初からマシな車買えっての」
ワルキューレはKing & Prince高橋●斗のウチワを手に取り、
車から降りる。




