54話 修羅地獄 (4)
アイドリングのSMXの中…
運転席には青鬼ショウ、助手席に白鬼リュウト。
後部座席には赤鬼セントと、前の二人にイジメられていたタヌキのポン吉。
リュウトは、
『うみねこの鳴く●にvol1』のDVDをカーナビに挿入する。
登場人物マリアのガイダンスが流れる。
『➤➤』ボタンを人差し指で連打するリュウトは、
「これ飛ばせないのかよ! ユキノ様が帰ってくるまでに2話を見たいのに!」
後ろを振りむき、ポン吉を見て笑いながら、
「こら! クソタヌキ! なんとかしろや!」
「うっうん…やってみる」
リュウト前を向き直し、
「テレビから離れろの、くだらない説明、やっと終わったか?」
直後!!
ブーン
ガチャン!!
ショウ・リュウト 「うお!!」
セント 「なに!?☆」
ポン吉の強烈な右のストレートが!! カーナビを粉砕しめり込んでいる!!
リュウトは後ろを向き。
「てめえ!! クソタヌキ!! なにすんだ! もう見えねえぞ!」
右ストレートをすでに戻していたポン吉の、その姿は…
腕を組み、足を組に座り。下を向きほくそ笑むユキノになっている…
リュウト「え? え? あ? そうか…ユキノ様に化けやがった?」
ショウ 「リュウト…いつもユキノ様にやれらぱなっしだから、イジメて遊ぼうぜ…」
見つめ合いニヤけた後、二人は同時に後ろを振り返り!!
「ユキノ様!! シッペだオラ!! 右手出せ!!」
直後!!
パ―――――――――――ン!
パ―――――――――――ン!
超強烈なシッペが! ショウとリュウトそれぞれの頬を襲った…
「いっでええぇぇ…目がぁぁぁ…」
「首がぁぁぁ…うぇぇぇ…」
偽ユキノの隣のセントは、
右の眼球が飛び出たショウと、首の脊髄が損傷し首が110度曲がったリュウトを驚いた目で、
「おい!☆ 大丈夫!?☆」
隣の偽ユキノを見つめ…
「完全な変身…おまえ…何者?☆ 今の打撃も…ただものじゃない…☆」
ショウの頭越しに運転席のサイドポケットにあったセブンスターとライターを取って、火を付けた偽ユキノは吸い吹かしながら、
「ふう~~最強魔獣ケルベロスも、分離したら野良犬3匹ね…ワタシはサタン」
「大魔王…?☆ 声まで完全にユキノ様とは☆」
「ふう~~このタバコ不味いわ…」
偽ユキノは前に身を乗り出し、ショウの飛び出た眼球に…
「うえぇぇぇ!」
ジュ~~ 丁寧にタバコを消す。
座り直し、セントを見つめ、
「おまえ…車を運転できるでしょ?」
「うん…☆」
偽ユキノは前の二人に、
「おい‥野良犬二匹…今からモリガンとワルキューレを殺しに行く…その次は……閻魔女王…オマエラ二匹、一言も喋んなよ? 確実に死ぬよ? 今のシッペ全然、本気出してないし」
「うん…ぁぁうん」
「ういっすぅぅ…命だけはぁぁ」
偽ユキノは運転席のショウの髪の毛をブチブチっと掴み!
「また痛いのやっだぁぁ~~!」
「青タキシードのおまえ…ケルベロスの左の頭だよね?」
「うん…殺さないで…」
「嗅覚探知でワルキューレを探れ…」
「うん…」
ドアを開けて、くんくん…すると…
後方を指差し、
「臭いにおい…あっち…戻る…」
「よし、車から出ろ…あそこ岩陰に車がある。 乗り換えるよ」
偽ユキノとセントと、ボロボロのショウとリュウトは出て、
近くの岩陰にあった白のパジェロに乗る。
重症のショウとリュウトは後部座席でグテっと倒れる…
助手席に座った偽ユキノは、
ハンドルを握ったセントを下から伺うように笑み見つめながら、
「なんかお前だけ無傷ってアレだよね…?仲間と同じ様にシッペしてやろうか?」
セントはキラキラな眼差しで見つめ返し、
「サタン…☆」
「なに?」
「見くびんな…☆ 殺るなら殺れ☆」
「その目…どうやら、おまえは後ろの野良犬と違う? まあいい…飛ばせ、安心しなさいATだから」
SMXを置いたまま、パジェロは走り出す…
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ワタシは中年奴隷に乗り、岩の頂上に着いた…
タヌ吉の言ってた神聖なエナジー??
なにも感じねえし…
てか、遠くに公道見えてるし、一本杉なんて無いし…
あっ…
向こうに… むちゃくちゃ多い…
数万規模の軍勢がこっちに進んできている…
『N』の旗がある? 妖魔ネビロス…か…?
このままじゃ…
ケルベロスの乗るSMXと、ネビロス軍が鉢合わせになるわ
ネビロスの軍は戦車まであるし、早くなんとかしなくちゃね…
ワタシはSMXに戻るため、四つん這いの中年奴隷の首輪のリードを引っ張って、
「ぼう? (^ω^)」
「降りるよ…SMXに帰ったら、嘘つきタヌキを問いたださなきゃね…」
その時…
タ――――ン
餓鬼地獄で聞き覚えのある音が…
「地雷?」
タタタ――――ン タタ―――ン
「ネビロス軍がたくさんの地雷を? タヌ吉は…SMXの進行方向の地雷原を知っていたはず…? あのタヌキ完全に怪しいわね…早く戻ろう」
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ネビロス軍勢
兵が、灰色のウールリッチのフード服を深く顏に被った四天王ネビロスを負傷兵の下へ案内する…
「ネビロス様! これが全ての地雷のケガ人です!」
「死者はいないのだな?」
「はい! お願いします!」
ネビロスは地雷で足が無くなった兵に触れ、
「細胞復元…」
兵の足はムクムクっと生え始める…
周りの兵は、
「すげえ…負傷兵の足が治ったよ…もう元気に動いているし」
「あれが…我らの王であり、修羅地獄四天王ネビロス様…さすが『S』uper『M』ax級の『細胞復元回復』…ネビロス様しか持っていないエキストラチート…」
ネビロスはケガ人全てを回復させ…
進行方向の地雷原を見て、
「はやく閻魔女王に会わなければならんのに地雷原とはな…サタン…そして…あのモリガンは危険すぎる…双方とも…閻魔女王が太刀打ちできるレベルではない…」




