80/161
エピローグ
俺たちが〝船〟に長旅のための物資を、すべて積みこみ終えて――。
さて、そろそろ出発するかと思ったときのことだった。
「あのー。隣の大陸へ行く船を探しているんですけどー。乗せていってもらえませんかー?」
そう声を掛けてきた少女を見て――俺は、眉毛を持ちあげた。
「乗せていってやってもいいが、運賃は――」
俺が次に言う言葉を承知している、という顔で、少女はうなずいた。
「――もちろん払いますよ。カラダで」
バニー師匠には、かなわない。
俺は彼女を船に招き入れた。
そして、まあ――。
もうひとつの〝気配〟には気がついていたが……。まあ、気づかないフリをしてやった。
「よーし! しゅっぱーつ!」
夕陽の沈む方角を指差して、俺は、言った。
旅の道連れ、増えました。
うっかり八兵衛、きました。
バニー師匠は予定になかったんですが、キャラが立ったので、レギュラー化しました。