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私の平穏はどこにある!?   作者: 崎坂 ヤヒト
三章
31/45

VSワイバーン(やっぱり避けられませんでした)

今回プロット書いてみました。

一度まとめたから話を進めるのは楽なんですけど、代わりに一話でここまでやる! って決めるから分量が増えますね。

一応二話先まではプロットが出来ているのですが、今回みたく分量が増えて更新が遅くなるかも知れません。

更新を心待ちにしている皆様には大変申し訳なく思っております。

週に一度は必ず更新していこうと考えておりますので、これからもお付き合いのほどよろしくおねがいします。

※クレス視点


ガィアアアア!


「ははははは、全然効かないでござる~!」


俺の目には、黒い竜と空を飛ぶ金属の塊が映っていた。

黒い竜。ダーク・ワイバーンはちょうど一週間ほど前にA級に上がるために挑んだ相手だ。

しかし、はっきり言って今の俺達ではまるで相手にならなかった。

おかげでメリーは一度は死にかけるほどだったのだ。

もしメリルが高級な【ポーション】を持っていなかったら、通常のものだけでは足りなかったかもしれない。

だから。もうそんな思いはしないようにと、もう一度修業し直そうと決めたのだ。

なのに……。

小さな全身鎧は重力に従って、俺の乗ってる馬車の方へと落下してくる。

俺はとっさに側にいたメリーを庇う。


ドンッ!


落下してきた全身鎧は馬車の真ん前に落下した。

盛大に土埃が舞い、俺は目を庇う。

そんな中、全身鎧はなんでもないように立ち上がった。


「ぬおおっ、今度はこっちの番でござるよ」

「おい!」

「ぬお!? なんでござるか?」


全身鎧は今気づいたのか、声をかけると一度ビクリと跳ねた。

鎧の癖に動きが軽い奴だ。


「なんで奴に手を出した! 奴は危険だ。一人でどうにかなるものじゃないのは分かってるだろ! 少しは考えなかったのか!?」

「考えるもなにも、襲ってきたのは向こうでござるよ。いきなり空から現れて戦闘になったでござる」

「何? まて。奴はこちらからしかけなければ」

「あー、うるさいでござるぅ!!」

「なっ」


俺が話していると、全身鎧は両耳? を押さえて叫び上がった。

それに隣にいたメリーも目を丸くする。


「魔物に出会ったら戦う! 倒す! クエストの報酬をもらう! それだけでござろうに、ぐだぐだうるさいでござるよ! せっしゃはただ剣を持ち、奴へとぶつかるのみでござるよ!!」


全身鎧は言い切ると、再びワイバーンに向かって行った。

それに俺は「馬鹿が」と毒をつく。

そんな俺にメリーは「クレス…」と呟きながら手を添えてくれた。

だが、それでも俺の震えは消えなかった。

そう。俺は震えていたのだ。奴と戦うことに、その存在に。

また失うのが、とても怖いのだ。

それが伝わったのか、メリーは悲しそうな顔をする。


「大丈夫よ。私はここにいるからね」


メリーは俺を安心させるように言ったのだろうが、俺にはそれでは足りない。

俺はリーダーだというのに、恐怖で、この場での判断を下せずにいた。


「さあ、いくでござるよ~!」





※メリル視点

なんかヤバイのがキター(ちょっとテンパってます)

それは、黒い、デカイ、ドラゴン、強そう、四種揃ったヤバイ奴だった。あ、ドラゴンは関係ないかも。

でもマジで強そう。

ジャンクさんがチワワみたいに震えてるし、なんか前の馬車でクレスさんが叫んでるから、きっとコイツが前にクレスさんが言ってた、絶対に戦っちゃいけない奴なのだろう。

………戦闘回避出来そうにありませんが。


「カーダっ」

「おう、いつでも行けるぜ」


戦闘準備しろなんて言ってないんだけど!

やっぱりコイツは端から逃げる気なかったよ!


「あれはダーク・ワイバーンだね。弱点は光だよ。雷も少しだけど弱点だね」

「………リック。なんでもう戦う流れなの?」

「おっ、なんか飛び出てきたぞ」


私が戦闘をおっぱじめようとしている二人に呆然としていると、前の馬車からは小さな鎧の塊が空中へと飛び上がっていた。

鎧は薄らと緑がかっていて、少し輝いている。

きっと重そうな見た目からは想像もできない、あの早い動きと関係があるのだろうけど………あれはない。うん。あれはないでしょ。


「ほおおおおおお、あああああああ!」


小さな鎧は両手に一本ずつ大剣を生み出し、それをワイバーンに向けてぶん投げていた。

しかもそれは一本ではなく。

生み出しては投げ、生み出しては投げ。それを高速で繰り返し、まるで大剣の雨のようだった。

あの大剣はおそらく【魔術】と関係したもので生み出したものなんだろうけど、完全に予想外の戦闘方法だった。

しかし、そんな地獄のような攻撃に、ワイバーンは何事もなかったかのように平然と飛んでいる。

その体には一切の傷もなかった。

おそらく強固な鱗で守られているからだろうが。


「ぬぬぅ! 硬いでござる!」


そう。あれはあまりに硬すぎるのだ。

正直刃が通るとは思えない。


「なら、これならどうでござる! 

――《ウインド・エンチャント》」


あれも魔法? なんだろうけど。

本来なら突風を起こすはずの魔法が、あのちっこい鎧の持つ大剣に吸い寄せられている。いや『纏う』という表現が調度いいだろうか。

何となくカーダの技に似ている気がする。


グゥウウウルルッ


ワイバーンは向かって来るちっこい鎧に尻尾で応戦するが、ちっこい鎧は本当に見た目と異なる速い動きでそれをかわし、二、三度ワイバーンの鱗を斬り付ける。

するとわずかにだが、ワイバーンに傷が出来ていた。


ガァアアアア!


「うむ、効いてるでござるな!」


おそらくはワイバーンにとってはかすり傷。

しかしこっちにとっては通用する攻撃があると分かっただけでも大きいのだ。


「いけそうだな」


カーダがめちゃくちゃやる気です。

大剣抜いてるし。


「前衛がいれば、きっと隙も出来るね」


リックまで……。うん。私止めないよ。


「いってら」

「いくぞっ! 回復頼むな、メリル!」

「うん!」「………」


泣いていいですか? いや泣かないけどね。うん。もう……ね。気分的に。

戦闘回避(W)




「加勢するぞ!」

「むっ?」


まず、カーダが突っ込んで行った。

私とリックはそれを後から追う。

得にリックは今回、地形的に大魔法の類は自分達が危ないので使えないし、影から不意をつく遊撃担当の役についている。

ついでに私も。

ダーク・ワイバーンには【火】の魔法は効きにくいらしいけどね。

私いらなくない?

と、思っている間にカーダは剣に雷を纏わせてワイバーンの頭を狙う。


「いくぜ、デモリッション・サンダーブレード!

(※一応忘れている人がいるかもしれないので補足します。彼の叫ぶ技名には意味がありません)」


ワイバーンはそれに危険を感じたのか、いち早く後ろに下がり回避した。

空を斬ったカーダの剣はそのまま落下して、地面におもいっきり雷を落とす。


バアアアアアン!


あいっかわらず、凄い威力だ。

でも………。


ガァアアアア!


当たらなければどうということはない(相手にしたver)。

カーダは隙だらけのところに、ワイバーンからの突撃を受ける。


「うおおっ!」

「させんでござる!」


そこに横から風を纏った大剣を振るう全身鎧。

勢いに乗り、制止が出来なかったワイバーンはそれをもろに受ける。

ワイバーン一瞬浮いて地面に倒れた。

でもあんまり効いてないのか、すぐに立ち上がろうとする。


「隙だよ――《ライトニング》!」

「――《ファイアー・インパクト》」


それぞれ【雷】と【火】の中級魔法だ。上から雷が落ち、下からは炎が破裂してワイバーンを襲う。

しかし。


グゥブルルル


それらをワイバーンは首を振ってなんでもないという風に起き上がった。

ほんともう、硬いっていうか丈夫すぎだよ!

クレスさんが勝てないって言う訳だ。


………そういえばクレスさん達は?

ふと気になって周囲に視線を向けるがそこにクレス達の姿はない。

思い切って振り返ってみる。

もちろん前方にも注意は向けているが、背後が気になったのだ。

そこではジャンクさんとクレスさんが急いで馬車を進ませていた。

おいっ!

って思ったけど。ああ、なるほど、先に馬車を逃がす訳ですか。

つまり今のメリル達は時間稼ぎの役割という訳だ。

カーダ達のせいで一番危険なポジションを任されたよ、もうっ。


私は【アイテムボックス】から【ポーション】を用意する。

一つは【雷】の属性攻撃ができる【雷撃ポーション】。どうやら私の魔法は全くと言っていいほど効果がないみたいなので、とりあえずの弱点である雷系の【ポーション】で代用するためだ。

まあ……リックの魔法も大して効いてないみたいだからただの気休めだけど。

もう一つは


「メリル、避けろ!」

「っ、わわっ」


気づけばワイバーンの足がすぐ近くにあり、私はそれを横っとびして派手に転がりながらかわした。

物凄く格好悪いかわし方だけど、気にしない。生きてた方が勝ちなのだ。

ついでに転がった時に落とした【ポーション】をワイバーンが小指・・で踏んだ。


「………あ」

「「「あ」」」


バチッ


ギャイイイイアアアアア!


ワイバーンにかつてないほど、大きなダメージが入っております。

痛いよね、これ。

肉体的には大丈夫でも、ワイバーンの心情的にはかなり大きな痛みだったはずだ。


ガァアッ、ガァアッ


なんかワイバーンがこっちに文句を言ってるように見えるのは気のせいだろうか?

おっきくて怖いのに、なんでかちょっと可愛く感じた。

私は試しに落とさなかった方の【ポーション】を投げてみる。

ワイバーンはそれを翼で払い……。


ガァアアアアアアアアア!


大絶叫を上げた。

ワイバーンの翼は白い液体がかかって煙を上げている。

鱗は酸をかけられたみたいにドロドロになっていた。

使ったのは【ホーリーポーション】。

効果は『魔避け』

周囲に振り撒けばその辺りには一晩は魔物が寄って来ないというもの。

しかし、何故そんな効果があるのか? そこを忘れてはならない。

【ホーリーポーション】はほぼ全ての魔物が苦手とする【光】の属性が封じられているのだ。

しかもそれはかなり強力。制作時に【魔力】を大量に奪われてしまった。

本来は攻撃用ではないので純粋な【光】の魔法と比べると見劣りするだろうが、中級レベル位の効果はあったみたいだ。

後、液体なので回避が難しいっていうのもある。


「おおっ、効いてるでござるよ」

「いいぞメリル! どんどん投げろっ」

「………無理」

「え」「ぬ」


期待されてるところ本当に申し訳ない。

実はこの【ポーション】は数をそんなに作ってないのだ。

材料自体はそんなに高級じゃないんだよ? ただね。手間と魔力がものすっごくかかるの。

製法の難易度が高すぎて【神速作業】も発動できず、魔力量の関係からこればっかり作る訳にもいかなかったのだ。

故に。


「後一本しかないんだよね。だからすぐに投げるのはちょっと、ね?」

「ちっ、やっぱそんなうまくいかねえよなぁ。とりあえずそれ切り札にしとけよ?」


カーダはすぐに切り替えて剣を構え直す。

うん。こういうのはちょっと頼もしいね。

それに……。

もしかしたらカーダの攻撃ならワイバーンにも通じるかもしれない。

さっきワイバーンは明ら様にカーダの剣を避けていた。

つまりカーダの攻撃はワイバーンの瞳に危険なものと映っていたのだ。

これは、行けるんじゃないか?


後ろでもクレスさん達から避難完了との言葉を聞けた。

数名がこっちに向かって来ている。

他の人達は馬車の護衛に残したみたいだ。でもメリーさんいないんだね。

唯一の【光属性】の使い手だからいないのは大きいな。

……多分、原因はクレスさんだね。


「やる……やるぞっ!」

「「「おう!」」」


クレスの号令で四人の男がワイバーンに駆けていく。

って、ちょっと!

今はまだカーダとちっこい鎧の二人でワイバーンを撹乱して隙を伺っているところだ。

安全に攻撃できるとは限らないのに。

その時、私は異変に気づいた。

走ってきた皆が、顔を青くし、息遣いも荒くなっている。

馬車の位置からここまで、そんなに距離はない。だというのに、皆疲れ切ったような顔をしている。

(もしかして……緊張してるの?)


緊張はそれだけで体力を奪われる。さらに冷静な判断力を奪っていくのだ。

明らかに皆無理している。

案の定、三人がワイバーンの尻尾に吹っ飛ばされてしまった。

しかもそれはワイバーンにとって、全くもって攻撃ではなかった。自らの意志で振り回したのではなく、カーダ達の相手をしつつ体の回旋をしただけ。

それをクレスさんとジャンクさん。それからカムさんの三人は読んでかわしたけど、吹き飛ばされた三人を見て「くっ」と苦しそうな顔をしている。

もはや不安で頭が埋まっちゃってるな、これは。


「ふんっ」


私は最後の【ホーリーポーション】をワイバーンの背中にぶん投げた。

パリーンッ、という音と共にワイバーンが絶叫する。


ギュルオオオオオオオオオ!


「カーダ!」

「おうっ。ライトニングサンダーソード!」


意味二重っ! ていうかさっきのデモなんちゃらと何が違うの? っていう技をおもいっきりワイバーンに叩き込むカーダ。

ワイバーンのえぐれた背に、更なるダメージが入る。


「おおおおっ、やるでござるなぁ!」

「――《ライトニング》」


大きな隙が出来たところに畳み掛ける。

そしてリック、迷わず背中に雷落とすの流石だね♪

リックは本当にぼけているようでちゃっかりしているから怖いよ。

これらの様子に、三人は唖然とする。


「なっ。ワイバーンを押しているのか?」

「おいおい、まじかぁ」

「………(ごくっ)」


上からカム、ジャンク、クレスだ。

どうやら二人は呆気に取られて緊張が解けたみたいだが、クレスさんだけは思い詰めた表情をしている。

『もしかして……倒せるのか?』とか考えてそうだなぁ。

ものっ凄くフラグっぽくて嫌なんだけど。


「――《サンダー・エンチャント》」


クレスさんの剣に雷が纏われる。

クレスも魔法を剣に纏わせられるのか……。もしかしたら結構一般的な技術なのかも知れない。


(※)後に出会う。リックより魔法に詳しい人に聞いた話。

『これは《エンチャント》系という種類の魔法で、魔法一つを圧縮して武器や体に付与させるものなの。下級の魔法でも圧縮することで強力なものとなるから魔力の弱い戦士系冒険者が好んで覚えるわね。

戦士系がより強くなるために越えるべき壁として存在する技術なのよ』

以上、まだ見ぬ魔法に詳しい人より。説明ありがとう。


「う、おおおおおお!」


クレスさんは雷を纏った剣でワイバーンの首を狙う。

って、そこじゃ駄目だよっ!


ガキィイイイン


「くっ、駄目か」


はい、駄目です。今狙うなら背中ですよ?

……まあ、描写こそしていなかったが大剣やら全身鎧やらで身を固めながらも巨体のワイバーンより高く跳びはねてる二人のような身体能力がなければ無理な訳なんですけど。

この二人、ワイバーンが空飛んでても脚に斬撃しっかり食らわしてるからね。ワイバーンももう降りて戦ってるよ。

……ごめん、やっぱり駄目じゃないよ。クレスさんは頑張ってる。

うちの戦闘狂が異常なんです。


「クレス、足だ! 足を落として空いてる背中晒させるぞ!」

「カム……解ったっ」


おっ、なんか立ち直った。

もしかして二人はアクセルとブレーキみたいな関係だったり?

…………私は違うよ?

何が違うかは聞くな。描写を求めないでほしい。


「嬢ちゃん……ありがとな」


なんかいつの間にか側にいたジャンクさんにお礼言われた。

さっきの【ポーション】のことだよね? もしかしてバレてた?

なんかバレてる臭いな。


「ジャンクさんも足をお願いしますね?」

「おうっ、俺にはあいつらみてえに魔法はねえがまかせとけ!」


あ、無いんだ。じゃあ鱗に弾かれて終わり……なんでもないです。


「………頑張って」

「まかせろぉおおおお!」


私は見送りつつ【雷撃ポーション】を取り出す。

隙を見て背中にぶん投げるためだ。

投擲とうてきスキル】が手に入りそうだね。

……あ、ジャンクさんに抱えて突っ込ませれば良かった。

(※間違いなく一名の犠牲が出るので止めましょう)


そうして私達は少しずつワイバーンを追い詰めていく。

だんだんワイバーンの叫びも弱々しくなってきた。


「いけるっ!」


こんのフラグ建築士! またかっ! またこの流れなのか!

私は前回のクラーケン戦で一つ学んだことがあります。


戦闘中には絶対『勝った』という表現をしてはならない。

特に口に出すのは絶対にダメ。

そういうことしたらね。


「っ、何か来るよ!」


(ほらきたぁー!)


「「やっぱりか!」」


どうやらカーダも学んでたようで、私達は一斉に叫び上がった。


「「「「「クレスめっ」」」」」

「は!? いきなりなんだ!」


いきなり増えた。

ちなみに増えたのはリック、カム、ジャンクだ。

リックは乗り。カムとジャンクは経験だろう。

ちっこい鎧はよく解らないようで頭で『?』を浮かべている。

そしてリックの言う『何か』は森の中からやって来る。

それは黒い靄だった。

靄は迷う事なくダークワイバーンへと集まっていく。


「っ、皆下がれ!」


言われる前に全員下がってますが何か?

いやまあ、ふざけてる場合じゃないのは分かってるよ。ただね。ここからの流れが分かってるとね。いろいろ苦しいものがあってですね。


あー。簡単に言うと、靄晴れる。ワイバーン立ち上がる。あら不思議、傷が治ってる。……って訳。


本当に嫌になる。

ワイバーン、なんか体に黒い雷纏ってバチバチ言ってるんですが……。ついでにパワーアップですか。そうですか……。

クラーケンよりひどいわっ!!


そしてこの絶望的な状況で、ワイバーンは黒い雷を口の中に集める。

あー、そうだよねー。ワイバーンってドラゴンの一種だもんねぇ。

ブレスくらい吐きますよねー。

寧ろさっきまでしなかったのが不思議なくらい。……もしかして手加減されてた?

まさかね~………。

ごめんなさい! 今、凄いビビってます!

走馬灯が見えそうです。

終わった……。と内心思っていると、一人、前に出る人物がいた。

そういえばいた、程度に空気になっていたちっこい鎧だ。

初撃以外ちょこちょこコメントしてただけの人だ。……いや実際にはすんごく活躍してたんだけどね? やってることが牽制っていう地味な役割だっただけで。


「ふむ。そっちがその気なら、見せてやるでござるよ。せっしゃの本気を!」


何やらこっちも魔力を練りはじめた。っていうか収束が早い! リックの何倍だろう? っていうか魔力量が完全に上級放つ勢いなんですが? 周囲の木々とか全部吹っ飛ぶよ?

そんなことを考えてる間にワイバーンの方が終わったみたい。

一度口を閉じて~。

放たれた。あ、終わっ


「――《テンペスト・エンチャント》《ソニックブレード》!」


私が見たのは黒い雷がワイバーンの口から放たれるところと、カマイタチとか比較にならない風っぽい何かがぶつかるところまで。

それが何かを特定する前に、私含め、そこにいた技を放った当事者以外が激突した攻撃の余波で意識を飛ばされてしまったために説明が出来ませんでした。


――さよなら





さて、次回は前話の最初に出てきた金髪角ロリの正体に遭遇です。

今回は戦闘がメインでしたからねぇ。はっきり言ってかなり苦手ですが、皆さん楽しめたでしょうか? え? 緊張感不足? どこかほのぼのしてた? はい、ごもっともです。

なんでかメリル視点にするとほのぼの化してしまうんですよ。

もしくは虐殺。

ある意味キャラが立ってはいるのですが、いかんせんメリルが説明しているって感じに書くと緩くなるんですよねぇ。

元々戦闘シーンはささっと書いてほのぼのさせる、みたいに考えていたので気分もそんなに乗らないし。はい、言い訳です。

単純に緊迫感を出す才能がないだけです(メリル視点で。……だってあの娘、なんだかんだでどうにかするし)。

以上、作者の感想です。

次話は出来る限り早めに投稿したいと思っていますので、楽しみにお待ちください。

それではまた(・∀・)/

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