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しるし2(詩集)

六月の旋律

作者: さゆみ


星の形の紫陽花は

朝の光に見染められ

恥ずかしそうに空を向き

白い月に微笑んだ


むらさきが零れた


それは蝸牛の溜息

それはアンブレラの瞬き

それは夏服のハニカミ

それは


和声、律動、旋律

うたいたい、うたいたい


焦げるような金色はまだ見えなくて

湿ったむらさきがまとわりつく肌

無理矢理に呼吸する


緘黙の頃

書いた葡萄の詩は泣いていた

音したむらさきに涙は声をあげていた

欠けてしまった雫を拾って


白い紫陽花が満開になった

むらさきを零しすぎて

純白無垢に揺れながら

道ゆく人々に六月の旋律を歌っている





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― 新着の感想 ―
[一言] 白い月に微笑んだ。 朝の月のこの表現が、何か心に残りました。 ちょっと切ない感じが良かったです!
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