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南の名探偵 くろぼう  作者: ぬるぬるめん
第1部 南の名探偵 編
2/24

???(1)

その日は雨だったーーー。



いつもの町並みに静けさが比例して

雨音が大きく反響している。



町の中の交差点。雨だからか 車の行き来が多い。

こういう日は事故がよく起きる。

だから今ここで起きている事故も

恐らくただの交通事故だろう。



交差点には人が集まっていた。

野次馬。この事故とは何ら関係の無いもの達が

好奇心から群がっている。

野次馬どもは皆、ある一点を見つめている。

人が頭から血を流して倒れていた。外見からして男。

スーツを着ている。(うつぶ)せで倒れている為

顔はよく分からない。

頭から流れ出ている血は 量が多い。

状態からして もう生きてはいないだろう。



男の後方に車。前の部分が凹んでいる。

きっとこの車が男を()いたに違いない。

車の持ち主はどこに行ったのだろうか。

どこにも見あたらない。

しばらくして救急車がやって来る。

誰かが呼んだのだろう。

救急隊員が男の容態を確認し

担架に乗せて運び始める。

やはり、いつもの交通事故。

特に変わった様子もない。



………………?



野次馬の後ろの方に黒い人影がある。

その者の体格や性別などは判別出来ない。

しかし、様子がおかしい。



………目を見開いている。



それもずっと長い間。



その姿は不気味だ。



見ているものは 担架に乗せられ運ばれていく男。

男が救急車で運ばれた後も

ずっとその後ろを目で追っていた。



やがて、救急車の姿が完全に見えなくなると……。



ーーー忽然と姿を消したーーー。




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