第四話
誤字脱字かがったらよろしくお願いします。
今更ですがPCがMacなものでいろいろ文字が変換できなかったりするので……や・・・を両方使っていくと思うのでわかりにくかったら言ってくださいorz
ん〜……
スッキリしませんね。
いつも通り朝のランニングとシャワーも浴びたのにどこかしっくり来ない。
「……これは昨日の時点で詰みましたかねぇ」
気配を薄くしていたのにハッキリと認識されるのは、今回が初めてではないのですが。
「う〜ん……」
思わずうなってしまう。
自身の見た目などを希薄にすることが出来るのだが、それにも例外はある。
親などの親しいもの達がそうだ。
他人の興味などをそらしたりしながらの分、私のことを知っている、または知りたいものからすれば段々と認識できるようになってくるのだ。
ただ昨日の少女のようにハッキリと自分が誰か?というのがわかるのは、少なくはあるが居ないわけではない。
「居るにはいるのですが、その少女が問題なんですよね……」
雰囲気もさることながらその外見も良いので大分目立つだろう。
これがただすれ違ったりした時に目が合った、位のことであれば良かったのだが話しかけてしまったのが後の祭り……
おかあさんなんて呼ばれ方をしてしまいましたし、向こうは確実に私のこと覚えてますよね……
ハッキリと私のことが見えていたようですし。
大分詰んでいる。
……あれは今までの感じからして逃れられない用な気がするのですよね。
魔狼だったころの主然り、魔導鉱生命体の時に出会ってしまった科学者然り、暗殺者(自分は蜘蛛)だった時の魔王然り……
本当に今までの殆どがろくなのいませんね……
(あっはっは!小難しく考えるのはあんたの悪い癖さ。こういうのは巻き込まれた時点でそもそもが詰んでたのさ!考えることよりもむしろ考えずに行動してみなってんだ!)
ふと前に聞いた台詞を思い出した。
いくつか前の世界の時にパーティーを組んでいた女性の台詞だ。
ふむ、今の状況であれば多少なるほど、と思う。
今更考えたところで同じ学校であるし、遅かれ早かれ合うのは確実。
会いたく無いのならそもそも高校を変えなくてはならないし、そんな考えが出てこない時点で自分で納得しているのだろう。
あの時は軽く聞き流していたがなかなか良い考え方である。
……ただしそれを言った本人は後先考えずの特攻、酒場でツケが溜りまくるわ、行く先々で喧嘩だの面倒ごとをかって大分苦労させられたのですが。
それらをこなせるだけの能力があったのもなお悪い。
ともあれあの少女本人からの実害はなさそうなので仕方ないと割り切りましょう。
……比較対象が悪いのですが周りからというのもないわけではありませんので。
いざとなっても対処できるだけの力は持っているつもりですし、久しぶりの高校生少しぐらいハメを外すこともいいでしょう。
「……失敗しましたね」
浮かれていたのかそれとも長考しすぎたのかお弁当を予想以上に作っていまいました。
これどう見積もっても一つにはいりきらないどころか二つ分はありますね。
だいぶ多いですが、食べられないことはまず無いので持っていきましょうか。
「んむ、考えながらでも味付けはバッチリですね。作りすぎる前に気がつけば良かったのでしょうが……」
さて、今日の予定はクラス分け確認と教科の説明、教科書の受け渡し、校内オリエンテーションまでが午前。
午後は部活説明ですね。
一応部活勧誘は前日にもやっていたのですが昨日はそのまま気づかれないようにスルーしましたからね。
とりあえず着くまでは昨日の少女は見かけませんでしたし、クラスにもいないようですから大丈夫ですかね。
改めてクラスを見渡す。
私の席は一番後ろの席なのでクラスの中がよく見えていい席ですね。
少し早めに着いてしまったがそれでも結構な人数の生徒がいる。
雑談している生徒もいれば、新しい環境で少し落ち着かないのかそわそわしている生徒もいる。
寝てはいないだろうが机に突っ伏している生徒も見えるが……
中学からそのまま上がってきたであろう生徒が、他からの入学組に話しかけているのを見る限り排斥的なことも無いようでなかなか良いのではないでしょうか。
クラス全体を見た感想だ。
わたしに気がつく人はほぼいないし気がついたとしても認識がはっきりできない分、話したこと無いけどいたかもしれないな?程度にしか思われないだろう。
まあ見た目から話しかけづらいのかもしれないが。
腰まで届きそうな長い髪で、顔も口元ぐらいしか見えていないので怖いかもしれない。
というか濡れ鼠だったり周りを暗くするだけでホラーになりそうだ。
一部には羨まれそうなその色白な肌もさらに拍車にかける。
「おっはよーー!!」
「声がでけぇよ……」
「・・・」
「もう少し声押さえなさい!。比奈ちゃんがふらついてるわよ?」
「まあまあ。元気があることはいいじゃないか」
大きな挨拶とともに前の方のドアが開いたのでそちらを見る。
男性二人と女性三人のグループだ。
というか内二人は昨日の二人だ。
ごめんごめん!と話したりしながら前のボードに書かれた席わりを見ている。
うん、これは完全に詰んでますよね。
思わず遠い目をしてしまったのも仕方ないでしょう。
周りの人から挨拶されているのを見る限り、なかなか顔が広いというのも伺えるし、ルックスも含めて目立つグループだ。
中でも男子の一人がアイドルにでもいそうな好青年である。
少し茶色くなった髪を短めに切りそろえ、スポーツでもしているのだろうか。
百七十はあるであろう身長優しそうに細められた目とそのルックスから、なかなかモテそうである。
実際性格もいいのだろう男女問わず話しかけられている。
もう片方の男子は少し茶色の混じった金色の短髪を逆立てた髪型で頭にバンダナを巻いている。
もう一人よりも高い身長で、黒く焼けた肌とすこし吊り上がった目からはまた違った形でモテそうである。
性格は少し乱暴そうであるが周りに避けられているわけではなさそうで、同じ男子から挨拶されて返している。
最後の女性の一人は見事な金髪ロングである。
少し気が強そうであるが何処か品が感じられる。
それでいて小さい方の女性を気遣いながらも挨拶をしてくれた一人一人に律儀に挨拶を返しているあたり身近に感じられる。
「それにしても五人そろって同じクラスとか、運命感じちゃうな〜」
「俺は腐れ縁しか感じねえがな」
「僕は離れなくて良かったと思ってるよ。気軽に話せる友人がいるのは心強いからね」
近づいてきた声に我に返る。
同じクラスとはなかなか運が悪い?ですね。
私も皮肉めいた運命を感じますよ。
「ほら比奈ちゃん、朝には弱いのわかるけど席まで頑張って」
「・・・ん〜」
昨日の少女はまだ後ろの方だし身長的にもこちらが見えないらしい。
「そういえばさーー……」
朝からそう考えていたのが悪かったのだろうか、すこし気にしすぎていたのか……
「・・・!」
「比奈ちゃん、どうしたの?突然止まったりして?」
目が合ってしまった。
その眠そうな目を見開きこれでもかというくらいこちらを凝視している。
「・・・おかあさん?」
ぽろっと出てしまったかのような声で呟いたように見えたのだが。
不思議と響き渡るその声は……
「「え?」」
確実に見つかったことと、逃げられない何かを幻視させ……
「おかあさん・・・!」
表情は変わっていないはずなのにどこか嬉しそうに見え思わず微笑ましく思ってしまう。
そのままこちらに駆け寄ってくる少女を見ていると、平穏が遠ざかっていくのが見えたような気がした。
まあしかたないですよね……
これで陰側にのんびりと過ごす計画がガラガラと……
(……ぶふっ!あっはっはっはっはwww)
ついでに爆笑している神様達の声も聞こえたような気がした……
なんて言うか最後が終わりそうなフラグですよねw
まあまだまだ書きたいところが全然なので続きますがw
第四話目、レギュラーとなる予定うちの五人が出てきたのですが設定はともかく名字まだ決まってないお!?
どうすんの!どおすればいいのぉおお!!!?orz
一応名前は決まってるので適当に合いそうなのあわせてつぎもがんばりますわw