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一冊の本  作者: 紅花
1/1

僕の日常

初投稿です。


拙い文ですがよろしくお願いします。

キーンコーンカーンコーン

長かった授業が大きな音で終わりを告げた。

僕は早々に荷物を片付けて、先生の元に向かうことにしよう。

先生っていうのは、職員室に蔓延っている大人のことではなく、同級生のことだ。

もちろん先生といのは本名ではない。

いわゆるニックネームというやつ。


ありえない勘違いがないように言っておくことにしよう。


って、僕はいったい誰に言っているんだ。


頭の中に小人でも居るのだろうか。

言っておくが、けっして僕の頭は花畑ではない。


話がそれてしまった。誰の責任かはあえて言及しないことにしよう。


はて、なんの話をしていたか…。そう、先生のことだ。先生は眼鏡が良く似合う人で、まぁ、なんというか変わっている。

妙に達観しているというか、理屈っぽいというか。

とにかく同級生とは思えない精神をしているお方だ。

まぁ、でも本物の教職員なんかよりずっと尊敬できる。

それで、趣味は本を書くこと。

などと頭の中で灰色の脳細胞が思考に浸っていると、体は勝手に先生の居住区たる図書室に着いてくれていた。


僕は自分の頭に軽く不安を覚えたけど、図書室の中に入ることにした。


相変わらず立て付けの悪い戸だ。

力を込めて不快な音ともに横にスライドさせた。


変だ。鍵は開いているのに誰もいない。


でも鍵が開いていたということは、先生は来てるはずだ。

僕は不思議に思いなが室内を探してみることにする。

あぁ、いた。

入り口から死角になる窓際、そこで先生は退屈そうに本を読んでいた。


僕は軽く安堵して

「先生、もっとわかりやすい所に居てくださいよ。居ないかと思った。」

「ん?あぁ、キミか。鍵が開いているんだから居ることぐらいわかるだろ。」

非難を示す僕に、先生は呆れてるようだ。

「そうですけど。場所の問題ですよ。」

「そうか。悪かったな。」

全く悪びれることなく流されてしまった。

すこし悲しい。

「ていうか先生、来るの早すぎですよ。授業終わったばっかりですよ」

「まぁ、暇だからな。それにそういうキミも直ぐ来てるじゃないか」なにが面白いのか、先生は少し楽しそうに笑う。

「それは僕の楽しみですからね、先生と話すの。それにまた、読ませて貰いたいですし」

「変わってるなぁ、キミは」

どの口が言ってるんだ。

「まぁ、リクエストとあらば早々に渡すとしよう」

そういって先生は傍らに置いてあった鞄から原稿用紙を取り出して僕に差し出した。

この原稿用紙が先生の趣味で書いている小説で、僕の楽しみなのだ。


どうでもいいことだけど先生の鞄は過疎化が激しく、ペラペラだ。

この人、何しに学校に来てるんだ?

僕が下らない疑問を感じいると、先生が怪訝な顔つきでこっちを見ているのに気がついた。

読まないのか?というように原稿用紙を突きだしてたのだ。僕は慌てて受けとりながら

「読みます、読みます。今回はどんなですか?」


「ん?そうだなぁ…。言うなれば人類愛か」

「人類愛?」

先生の聞きなれない言葉に思わず聞き返していた。

先生は急かすようにだんまりだ。

先生は黙しているので、遠慮なく読むことにしよう。

しかし、先生が人類愛?一体どういう内容なのか、興味が湧きおこされた。

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