始まりの灯火
これは、愛と戦いの物語。
めまぐるしく変わりつつある時代の中で、
1人の戦士が、世界を動かすきっかけになる。
私は目覚めた。ある小高い山の上で。
あたりは闇に包まれ、星だけが瞬いている。
見回しても、他にはなにも見えない。
私は目を凝らし、下に広がる街を見つけた。
「綺麗だ」
綺麗な家が建ち並んでいる。そしてなにやら、人が溢れかえっている。
「なんだろうか」
私は好奇心をもって、道を下り、街へ出た。すると・・・
なんと華やかな軍団だろうか!煌びやかなドレス、豪華な馬車、それに、羨ましいほどの装飾品…
誰もが目を奪われる様な美貌をもった女性…
この女性はいったい誰なのだろう?
そう思った私は、近くにいた民に尋ねた。
「つかぬことを尋ねるのですが、この方はいったいどなたで…??」
すると民はこう答えた。
「なんだい?お嬢ちゃん、知らないのかい!とんでもない子もいるもんだねぇ〜、この方こそが、
我が国の主、エレン様!我々を救って下さったお方だよ」
「はぁ…」
もう一度目をやると、彼女 - エレン様やらたちが近づいてくる。
そして目があった瞬間に…震えた。
なんだこの身体が焼かれるような、芯から燃えるような力の波動は!なんだ、この力は、エレンとはただ者とは思えない!私は彼女に、、ついて行かなければならない!
そして気づけば王宮らしき所まで付いてきてしまっていた。
衛兵が嫌そうに私を咎める。
「おい小娘。とっとと帰りな。お前誰だ?見たことない顔だが…まさか付いてきたとか言わねぇよな?」
「やめなさい。その子の相手は私がします。」
私は目を見開いた。なんということだろう、
エレン様が来てしまったではないか…!
「ごめんね、脅かしちゃって。貴女は誰?パレードの時から付いてきてたの、ちゃんと気づいてるのよ」
目線を合わせてくれる。
「私は、ダイアナと言います。エレン様を始めて見たのですが、その…波動の強さが尋常でなかったから付いてきちゃって」
すると、エレンはニッコリと微笑んだ。
「あら?私も同じことを感じていたわよ。貴女は…明らかに凡人ではない。よほど鍛錬を積んだ術師か、
あるいは…って感じよね。」
驚いた。まさか私にはそんな力などないと思っていたから。
「怒らないわよ。でも、そろそろ帰らないと」
私は少し考えて言った。
「あの、私、どこに帰ればいいかわからないというか、身内もいない状態で…気づいたらこの街に居て」
エレンは複雑な表情になった。
「まあ、そうなのね?…この世界では「よくある事」だけどね…じゃあ、私が貴女を弟子として、そうね、私が「母」として育てるわ!」
突拍子ない話だなぁ、でも、まあいいか。
「私、ダイアナは…エレン様の娘になります!
お世話になります!」
「ええ〜、ダイアナ!よろしくね〜」
こうして、ダイアナはエレンの「娘」になったのだった。
エレンの娘となったダイアナに、どんなことが待ち受けているのだろうか...
期待していてください!
ど素人のヘンテコファンタジーですが愛を注いだ物語です。読んでくださりありがとうございます!