就職先は?
エルドリーンに到着したてつやとタカは、どんな仕事するか探し始める。
「履歴書は必要?証明写真は?」
と、てつやは呟いていたらタカは、
「履歴書って?写真ってなに?」
と聞いてきた。
てつやは驚いた顔でタカを見つめた。彼らが到着したエルドリーンの街は、現代とはまったく異なる世界のようだった。
「履歴書って、仕事を探すときに自分の経歴を書いた紙だよ。証明写真は、その履歴書に貼るための自分の写真さ」
と、てつやは説明した。
タカは首をかしげながら、
「ここではそんなもの必要ないよ。働きたい場所に行って、自分のスキルを見せるだけでいいんだ」
と答えた。
二人は街の中心に向かい、仕事を探し始めた。市場では商人たちが賑やかに商品を売り、鍛冶屋の工房からは金属を打つ音が響いていた。農作業をする人々や、狩りから戻ってくる冒険者たちの姿も見える。
「てつや、あそこの鍛冶屋に行ってみよう。何か手伝えることがあるかもしれない」
とタカが提案した。
てつやは頷き、二人は鍛冶屋の工房に向かった。中には、筋骨隆々の鍛冶屋が大きな槌を振るっていた。
「こんにちは、何か手伝えることはありますか?」
と、てつやが声をかけると鍛冶屋は手を止めて二人を見つめた。
「手伝いなら歓迎するよ。ただし、熱い鉄を扱うから気をつけるんだぞ」
と鍛冶屋は笑顔で答えた。
こうして、てつやとタカはエルドリーンでの新たな生活を始めることになった。彼らはそれぞれのスキルを活かし、少しずつ街の人々との信頼を築いていった。