4/5
誰
吉田は私に安心してほしいと言いながら、
アイマスクを被せた。
すると強い眠気が襲ってきて、そのまま気絶してしまった。
目の前が真っ暗になりながらも、おぼろげに誰かの声が聞こえる。
吉田やダッダではない。女性の声だ。
「・・ては・・水を切らしてはダメ。」
次のー瞬、強い光が小崎を襲った。
アイマスクが外されたのだ。
目を開けると、私は椅子に座っていた。
ただ拷問椅子のように、手足を縛られていた。
周りを見渡すと、10畳ほどだろうか。広めの一人暮らしの部屋にいた。
灯りは電球灯が四方に付いているだけで薄暗い。
目の前には吉田とダッダが直立でたっており、その後ろには白衣を着た人がゴソゴソ動いている。
背丈やしぐさを見るに、初老のおじいさんのようだった。
「お目覚めですか?気分はいかがですか?」
そのおじいさんは私ににこりと問いかけた。