なってしまった。Vtuberに
これはこの話からでも読めるように作っておりますが、気になる方は「我が姉は暴君である」、「我が弟は愚かである」を見るのをお勧めします
1.
「‥‥ふう~‥‥‥‥はぁ‥」
長く息を吐き、溜息を吐く
緊張しているかなんてわからない
しているのかもしれないし、していないのかもしれない
でも、確かに分かるのは自分の顔がこわばっていることと、自分の“配信”を待っている人がごまんといることだ
(‥‥胃が重い‥‥‥)
【弟の】初配信、するぞー【コネ入社】
最大同説者数:20340
高評価:12870
低評価:259
チャンネル登録者数 15045人
「‥‥‥はァ」
、やりますかー
今日だけで何千回目の溜息を吐いて、カチッとタップする
ブォンと画面に私の『ガワ』、姿が映る
うむ、何度見ても良きかな良きかな
「‥‥どーも、こんちくわ」
『来た』
『きちゃ』
『こんにちは』
『古くね?ww』
『テンション低いな』
だだだーとコメント欄が踊るように流れていく
おぉ、すごいな‥‥
「テンション低いのは、正解。だって、愚弟のネーミングでデビューすることになってしまったからね‥‥。ワタシ、可哀そう‥‥」
『それかい』
『それ?』
『それかよww』
『でも、意外といいネーミングだと思うぞー』
『普通にイイ』
どうにかこうにか流れていくそうめんを捕まえて、話していく
あー、ため息を吐きたい気持ちが止まらん‥‥
「いや、ネーミングセンスがいいかどうかなんて二の次なのよ。愚弟が考えた名前でデビューすることが問題なの」
『そか』
『別にいいと思うけどなー』
『ま、しちゃったからしょうがなし』
『だな』
『もう遅い!!www』
『てか、口上とかねえの?』
「ん? あー、すっかり忘れてた‥‥ん、ゴホンッ、
初めましての人も、デビューする前から見てくれてる人も、こんにちは。『夕坂 冬火』デス
‥‥‥この度、ありがた迷惑ながら、弟のコネでライバーデビューすることになった次第です。どーぞ、よろしく」
もうなんか、めんどくさくなってきたので台本とかすっ飛ばして、本音と皮肉を織り交ぜた挨拶をする
うん、我ながら完璧
『適当だな』
『やる気なしなのが透けて見える』
『やり直しだー』
『絶対、台本とか見てねえだろ』
「‥‥‥。ノーコメントで」
なんでわかるんだろ。コワ
てか、辛口のコメント多くね?。ヒド
「はい。気を取り直して。自己紹介です」
『はい』
『おけ』
『もう、してるようなもんじゃね?』
『は!‥‥なんてことだ‥‥‥いつの間にかヤツのペースにのまれている』
『確かに』
『流れるような話題変更だったな』
無粋なことを言ってやがるコメント欄は無視だ無視
自己紹介が乗ったやつをなんとかして表示させる
「出てる?」
『出てるぞ』
『相変わらずガワ、良いな』
『ジュルリ』
『凛々しいよな。あれの姉とは思えないほどに』
『↑お巡りさーん』
『ふ、遅かったなww』
「コメント欄で遊ぶなー」
自己紹介(?‥‥設定か。間違った)は以下の通り
夕坂 冬火 (ゆさか とうか)
夕坂秋海の姉。3歳年上。現在大学生
仲はザ・姉弟といった感じ。怒ると怖い
基本的にめんどくさがり屋でぐうたら。雑談が好き
「怒ると怖いってわざわざ書くことじゃないよね‥‥」
『そう言ってやるなよ‥』
『弟の方もこれに伴い、変更されたんだからよ~』
『マジ?』
『マジ』
『見てきた。確かに変わってた』
『バカって書いてた』
『え、それはウケる。ざまぁ』
『笑い方陰湿ぅ〜』
『うっそりって感じだな』
『語弊があるぞ。正しくは〈姉の冬火と関わることとなるとバカになる〉だ』
『十分酷いな』
『あの喧嘩を見ていたら、納得だけどな』
『伝説のアホらし口喧嘩』
『オレ、見てた。あれから姐さんのファンになった』
『マジか。あんな低レベルの争いでか‥‥』
「だから、遊ぶなって
君ら私で遊んで楽しい?」
『たのちい』
『もっとイジられてくれ』
「ひど」
【弟の】初配信、するぞー【コネ入社】
最大同接者数:26589
高評価:2409
低評価:167
チャンネル登録者数 19970人
最後までご観覧いただき、感謝の極み
で す が!
前言撤回。「我が姉は暴君である」と「我が弟は愚かである」を先でも後でも良いので、ご観覧いただくのを全力で推奨させていただきます!