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ハリガネベイスボウラーズフォウ!  作者: 椎家 友妻
第四話 伊予美に忍び寄る魔の手
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6 伊予美の気持ち

そう思った俺は、上ずりそうな声で伊予美に尋ねた。

 「い、伊予美ちゃん、ホンマにチア部に入るの?

野球部のマネージャーには、なってくれへんの?」

 すると伊予美はちょっと困ったような顔をしてこう言った。

 「もちろん、マネージャーになって、

昌也君達を応援したいっていう気持ちはあるんやけど、

どういう形で応援するのが一番ええのかなって、正直迷ってんねん。

昌也君、毎日凄く練習頑張ってるし、

その分ウチからどんどん遠い存在になってしまうみたいで、不安で・・・・・・。

だから、ウチもチアリーディング部とかに入って一生懸命頑張れば、

自信を持って昌也君達を応援できるかなと思って・・・・・・」

 「伊予美、ちゃん・・・・・・」

 そ、そんな事を考えとったんか。

俺が君からどんどん遠い存在になるなんて、そんな訳ないやんか!

俺は君に近づく為に、こうやって甲子園目指して頑張ってるんやから!

 とは、恥ずかしくてとても言えません!

 するとそんな伊予美を優しく抱きよせ、羽本先輩がささやくように言った。

 「だったら尚更チアリーディング部はあなたにふさわしい場所だわ。

応援したい人の為に一生懸命頑張るのはとても素晴らしい事よ。

そんなあなたを、私も精一杯サポートするわ♡」

 いやいやあんたのサポートは極めていかがわしいヤツでしょうが!

と心の中で叫んでいると、傍らの原平先輩が息を吹き返して声を荒げた。

 「待て待て!彼女は我が応援団のマネージャーにする!

最近のチア部の活動には少々問題があるからな!

それにチア部は、もっと応援団と緊密に連携しながら活動するべきや!」

 「あら、そんな事しなくてもうちの部は、

とても団結していてチームワークも抜群よ?

むしろ応援団なんかなくても、チア部だけで十分やっていけるわ」

 「な、何やとぉっ⁉それは聞き捨てならんぞ!

張高の応援団とチアリーディング部は、

昔からお互い協力し合いながら今まで頑張って来たんや!

その伝統を俺らの代で途絶えさせる訳にはいかん!」

 「フン、本当はチア部の女子に手が出せなくなったから(ねた)んでるだけでしょう?

でも、いいわ、今後の活動方針については、

あなたと話合わなければならないと思っていたのよ。

いい機会だから今から部室へ行って話合いましょう。

小白井さんも一緒に、ね♡」

 「おう!のぞむところや!」

 そう言って原平先輩と羽本先輩は頷き合い、伊予美を連れて去って行った。

伊予美はチラチラと俺の方を見ていたが、俺はその後を追う事がでけへんかった。

 このまま伊予美は、チア部に入ってしまうのやろうか?

 もしそうなってしもうたら、俺は、俺は・・・・・・。



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