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加藤良介 エッセイ集

僕が好きな少女漫画

作者: 加藤 良介

 皆さま。少女漫画はお好きでしょうか。

 私は・・・流石に大好きと言うのは憚られますが、結構好きです。

 (*/∇\*)イヤーン

 そして、私が好きな少女漫画には大きな偏りがあります。

 例を上げましょう。


 「動物のお医者さん」「パタリロ」「ピグマリオ」「スケバン刑事」「なんて素敵にジャパネスク」「異国館ダンディー」

 皆さまお判りでしょうか。

 これらは全て、かつて月刊「花とゆめ」で連載された作品たちです。

 私は所謂(いわゆる)「少年ジャンプ」黄金時代をリアルに過ごしていた世代ですが、初めて手に取った漫画雑誌は「花とゆめ」でした。

 理由は簡単。

 母が定期購入していおり、自宅にこれが転がっていたからです。

 子供は親の蔵書が人生初の読書であることが多いと思いますが、私の漫画デビューは少女漫画だったわけですな。

 

 その中でも私のお気に入りの作品を紹介させてください。( ̄▽ ̄)//



 「動物のお医者さん」  佐々木倫子著


 現実に存在する北海道大学(作内ではH大学)獣医学部を舞台に繰り広げられる、学生コメディー。

 少女漫画は恋愛ものと言う色眼鏡があるかと思いますが、作中では恋愛要素がゼロ。ほぼ存在しません。

 血気盛んなお年頃の男子学生が主人公ですが、なんか年齢の割に枯れていると申しますか、悟っていると申しますか、その手の浮ついた感情を一切表しませんし、ヒロインと呼べるような女性キャラも登場いたしません。

 変な女先輩がレギュラーで登場いたしますが、ヒロインとは言い難い。

 当時、珍しかったシベリアンハスキーが登場し、画面に独特のインパクトを与えていました。

 私が一番お気に入りだった登場人物は主人公のハムテル君の先生。漆原教授です。

 正に絵にかいたようなトラブルメーカーで、主人公たち学生を引っ掻き回します。

 似ている人で言うと、トランプさんに似てるかも。無茶苦茶な所が。

 私は冬の自動販売機でお汁粉を見かけると、いつも漆原教授の汁粉爆弾の話を思い出してしまいます。



 「スケバン刑事」  和田慎二著


 一応刑事ものというジャンルなのでしょうか。

 かつて南野陽子主演のドラマで大ブレイクしましたが、リアルタイムでは見ておりませんので、私のスケバン刑事は原作の漫画版となります。

 暗い過去を背負った女子高生が、死刑囚の母親の刑の執行を先延ばししてもらうために、警察の犬となる設定に震えあがったものです。

 作品内はイジメ、暴行、殺人等々の残酷描写が丹念に描かれており、そのグロさで言えば少年漫画の比ではありませんでした。

 主人公のライバルとして海槌麗巳という本物の悪役令嬢が出てくるのですが、彼女の冷酷さ残虐さに「女って怖い」と純真な心に刻み込まれました。

 なろうで悪役令嬢をメインヒロインにされるのであれば、ぜひ彼女ベースでお願いいたします。あれが真正の悪役令嬢ですよ。

 一番印象的だったシーンは、麗巳の妹 (名前忘れた)がショットガンの暴発で両手の指がなくなったのに、その手で札束をかき集めようとする姿で、深く脳裏に焼き付いております。

 主人公の麻宮サキも好きだったのですが、出てくる悪役のインパクトが半端ない連中ばかりで、今では悪役の方が好きです。



 「ピグマリオ」  和田慎二著


 スケバン刑事と同じ作者様ですので、とにかく残酷なシーンが上手い。

 内容は少年クルト王子が石にされた母を元に戻すために旅に出るという、「海のトリトン」的な冒険活劇なのですが、とにかくストーリ展開が重くて深い。

 ギリシャ神話が元ネタなので、敵方にメデューサが登場し、主人公最大の敵として立ちはだかります。

 これがもう、ただの悪役ではないんですよね。深い苦しみと悲しみを背負った魅力的な悪役です。

 人間の王と恋をして破局する話が、悲しくて大好きでした。

 この作品の魅力はクルト王子の冒険活劇と、二人のヒロインですね。

 クルトはベルセルクのガッツもびっくりな巨大な剣を使って戦います。大きさは・・・そうですね。京都タワーぐらいかな?

 ヒロインは人間の水晶の姫オリエと精霊オリエの二枚看板なのですが、同年代の水晶の姫オリエに、お姉さんキャラの精霊オリエのどちらも魅力的で、心がときめいたものです。

 私はどちらかと言えば精霊オリエ派でございますが、一時的に大人になった人間のオリエも反則的に可愛かったです。添い寝するだけであんなにエロく描けるものなのですね。感心しました。



 「なんて素敵にジャパネスク」  氷室冴子原作 山内直美画


 平安時代を舞台にしたラブコメディ

 大貴族、藤原氏の惣領娘なのに、16歳になっても結婚できない行き遅れの瑠璃姫が繰り広げるドタバタ劇。

 雅な宮中絵巻を想像したら完全に肩透かしです。

 しかし、時代考証はしっかりしており、私はこの漫画で和歌に表の意味と、裏の意味が存在することを知りました。

 絵柄、恋愛劇は無難な展開なのですが、とにかく瑠璃姫が元気で可愛いんですよね。

 表情豊かで思い込みが激しい上に、困難にぶち当たった時は正面突撃して強行突破します。Σ(・ω・ノ)ノ!

 王者の戦いっぷりです。

 周りの男たちを振り回すトリックスターぷりに惚れこみました。一緒に居たら毎日が退屈しなくていいでしょう。心落ち着くことも有りませんが。

 すでに完結したのですが、最近新刊が出まして、私は大歓喜で即購入いたしました。\(^ o ^)/



 「D-WALK」  立野真琴著


 トップモデルの兄を持つ、カメラマン志望の十代の男の子が主人公です。

 ファッションモデル業界という、失礼ながら私にとっては、どうでもいいような華やかな世界を舞台にしながらも、中身は完全にお仕事系漫画。

 主人公が、様々な人やお仕事を通して成長していく青春ドラマが魅力的でした。

 絵柄も登場人物も少女漫画のお約束を踏襲しているのに、作者の「私はこれがやりたいんだー」と言う叫びと熱気が、紙面からほとばしっております。

 主人公の周りは美形のファッションモデルばかりなのに、愛だの恋だのと言う、思春期らしい話は少なく、「いい仕事とはなんぞや」みたいなところにお話の焦点があっています。

 よくやった。

 原秀樹先生の「部屋においでよ」に近いかも知れません。

 どっちも大好き。(;・∀・)//

 全体的に少女漫画特有のチャラい感じはしますが、登場人物たちはプロフェッショナルな仕事人間みたいなキャラで面白かったです。



 「パタリロ」  魔夜峰央著


 私のバイブル的作品です。

 最近話題を集めた迷作映画「跳んで埼玉」の原作を手掛けられた、魔夜峰央先生の主軸作です。

 ギャグマンガの最高峰。息が出来なくなるまで、数分間に渡って笑い転げた漫画ですね。

 この作品に出合えなかったら、私はもっと根暗な性格だったでしょう。

 マリネラ国王パタリロ8世が繰り広げる、ギャグを中心としながらも、しっかりとしたストーリー展開が魅力です。

 サスペンス有り、時代劇有り、ホラー有り、活劇有りと、作者の引き出しの多さに感服いたしました。

 私が特にお気に入りの話は魔界編ですかね。地獄の大侯爵アスタロトがお気に入りです。

 この作品ではゲイの性描写が出てきます。

 子供の頃の私はいったい何が起こっているのか全く理解できませんでしたが、エロい事だけは理解いたしました。

 子供になんてもの見せるんだ。

 でも、これ、アニメ化されて民放で普通に放送されていましたからね。恐ろしい時代でした。

 主題歌は今でも完璧に歌えます。「美しさは罪~♪」




 他にも「花とゆめ」には日本漫画界の金字塔「ガラスの仮面」や、当時の連載一番人気であったであろう「僕の地球を守って」通称「僕タマ」もありましたが、私にはちょっと合いませんでした。

 なぜかアニメのEDソングは歌えますけど。

 


 こうして私は子供の頃に、少女漫画の洗礼を受けておりますので、少女漫画に対して抵抗感がありません。ただ、「花とゆめ」は、少女漫画の中でも相当毛色の違う作品が多いとは思いますが。 

 因みに、「パタリロ」は70冊ほど、「なんて素敵にジャパネスク」「動物のお医者さん」「D-WALK」は全巻所持しております。

 読み飽きましたけど、捨てられないんですよね。


 皆さまの中で、少女漫画読んだことないよと言う方がいらっしゃれば、手に取ってみることをお勧めいたします。そこには想像よりも大きな世界が広がっております。



             終わり

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

私は、少女漫画に詳しいわけではありません。至らぬ点は平にご容赦を。m(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[一言] 僕の地球を守っては、衝撃的な作品でした、その後、ふしぎ遊戯を読んで、自分の価値観を破壊されて、いろいろな漫画を読むきっかけになりました。
[一言] 「なんて素敵にジャパネスク」は、氷室冴子著、山内直美画なので、「山内直美」についても名前を入れた方が良い気がします。そうしないと、氷室冴子が白泉社に連載していたことになるので。 私が読んで…
[良い点] チョビ~♡ ハムテルのお婆さんやコケちゃん、ミケも好き。 酒好きハムスター「お父さん(♀)」も印象深いです。 [一言] 私も大好きです、「花とゆめ」の作品。 大分私より上の世代の作品郡です…
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