入学②
一目惚れなんて気付いたらしていたものだそんなもの回避のしようがない。
だからしょうがないものだと割り切れるものでも無い。
1年C組は1階の1番奥にあった。クラスに着くと今度は席が書いてあった。
「僕は一番後ろか。沙苗さんは僕の前か」
「よろしくね、意外と私達縁があるのかもね」
そう言う沙苗さんはニヤニヤと僕の方を見る。
「ただの偶然ですよ、まぁよろしくですけど」
「可愛くないなぁ、こういう時は照れて私にイジられるところでしょ?」
「何故照れないといけないんですか。そんな事より早くクラスに入りましょう」
そう言って扉をスライドさせると、中には既に生徒が居た。扉を開ける音に気づいて皆こちらを見る。こういう視線はあまり得意ではない。すると横にいた沙苗さんが前に出て皆に向かって急に喋りだした。
「みんな私の名前は小林沙苗!!よろしくね!」
何を言い出すんださなさんは!?そんな事を僕の横で言わないでくれ、皆が次は僕の番かという視線を向けてくるから!!
僕は目をそらすとクラスに居た女子達が沙苗さんの方に向かって行くのでそのスキに自分の席に行った。
「災難だったな」
そんな声が左前の席から聞こえてきたのでそっちを見ると少しチャラそうな男子がこっちを見ていた。
「君は…?」
「あぁ、俺の名前は森樹だ。よろしくな」
「あぁ、よろしく、沙苗さんとは知り合いなのか?
「まあちょっとした知り合いっていうか、腐れ縁っていうか…まぁ知り合いだな」
「そうなのか。俺の名前は川島香だ。かおるでも川島でもどちらでもいい」
「じゃあ川島よろしくな」
「あぁ、よろしく頼む。そろそろホームルームだな。お、沙苗さんも戻って来たな」
「香くーんって何だ樹も同じクラスだったのか」
「おいおい、もう少し喜んでもいいだろ」
「ワーイ…ヤッター」
明らかに棒読みだった。
「そういえば、香くんの隣の席の人は?もうそろそろ始まるけど」
「遅刻か何かじゃないか?まぁそのうち来るさ」
入学式から遅刻とはどんな人か僕としてはすごく不安だったがまぁ気にしないでおこう。
ガラガラガラと扉が開かれ先生?か分からないが沙苗さんと同じくらいの背丈の女性が入ってきた。
「はい!皆さんホームルームを開始しますので席に座ってくださーい」
やはり先生だったか、かなり若そうに見えるが…未成年じゃないよな?
「そこの一番後ろの子?今失礼な事考えたでしょう。私そう言うのに敏感なの」
「!?何故バレたんだ全く顔に出ていなかった筈だぞ‼」
「あら?その顔は図星のようね、言っておきますけど私はこう見えて今年で25です」
そう言いながら左手の薬指の指輪を見せてきた。
『マジかよ』
クラスの皆からそんな声が聞こえた気がした。
「フフ、皆さん怒られたいんですか?いいですよ入学式から居残りでも」
それだけはマジで勘弁してほしい。
そんな話をしていると急に扉が開いた。
「すみません。遅刻しました」
そんな入学そうそう遅刻した女子はとてもきれいで可憐で、それでいて堂々としていた。
なぜだろう、僕はそんな彼女に一目惚れしてしまった。
僕は自己紹介とか失敗の経験しかありません。
皆さんはどのように乗り切っていたでしょうか。
次回は遅刻女子についてもう少し書いていきたいです。
次回もよろしくお願いします。




