ほむらちゃんの恋愛劇場 EASYモード
番外編は、作者の息抜きと欲望を全開にした話になります。本編とは一切関係ないので、皆さんも息抜き程度にご覧下さい。あったかもしれないお話を、番外編では展開していきますのでよろしくお願いします。
追記
こちらの焔視点でのストーリーは、ある読者さんが『こういうの見たい!』と要望をくれたので書いてみました、もちろん続きもあります。
単刀直入ですが、私空閑焔は兄に恋してしまったのです。突然何言い出してるのこの人、と思われてる方は沢山いらっしゃるはずです、私は血の繋がらない日向お兄様に、恋をしてしまったのです。
大切な事なので二度お伝えしましたが、きっかけは私を負の連鎖から解き放ってくれたあの一言でした。あの言葉のおかげで、私は長年苦しんできた事から脱出し、今はお姉様とも仲良く毎日を過ごしています。
ですが、私だって一人の女の子なんです、恋だってしたいです。不出来な私をお兄様は『焔、お前が必要だ』と、言ってくださいました、もうそれだけで胸がキュンキュンしてしまって、夜しか眠れません。この気持ちをお兄様はに伝えたい、でも内気な私ではその一歩が踏み出せません!
学園が終わった後は、慣れない本屋さんに行き、初めて少女漫画を買いました、恋愛物は愚か漫画自体読むのは初めてで、中々袋から出せずに居ました。でも最近はお勉強の後必ず読むようにし、恋愛とは何かを学ぶ為に1時間は集中しています。内容も濃い物から浅い物まであり、漫画で恋愛を学べる事にカルチャーショックを受け、身体中に電撃が走りました。
そして、私は今日ついにその少女漫画から学んだ事を、実践することにしました。もちろんまだお兄様を相手にはしません、青田さん達に協力してもらうつもりで、メイド室にやってきました。
「失礼します、焔です!」
「焔お嬢様、どうかされましたか?」
出迎えてくれたのは赤川さんでした、赤川さんはイラストレーターとしても活動していまして、休暇や暇な時間帯はこのメイド室に篭もり、専用のテーブルで日々作業に追われているようです。メイド室は読んで字のごとく、メイド達専用の部屋で、仕事以外は基本ここに常駐しています。
今は赤川さん以外のメイドは居ないようです、とりあえず赤川さんから協力してもらえるか、聞いてみるのが先です。軽く深呼吸をしてみます……よし、いけそうです。
「好きな人ができました!」
「はい?」
言葉選びを間違えてしまいましたああああ!!!!
「ごめんなさい、早とちりしました。好きな人が居るんです」
「好きな人ですか?」
「はい」
「椿お嬢様ですか?」
「違います……」
赤川さんは少し悩むポーズをして、『んー誰ですか?』と私に答えを求めてきました。ですがここで簡単に話すのも、なんだか面白くありません、相談と言うか協力を頼みに来たのに、私はついつい遊びたくなってしまいました。
屋敷のメイドなら当てて当然……とまでは言いませんが、一番近くで私達を見ているのなら、簡単な問題だと思います。
「ヒントは男性ですよー」
「日向様ですか?」
「どうしてもうわかっちゃったんですか!?」
「あ、いえ。焔お嬢様は、日向様以外の男性と話したり、近づいたりはしないですし……消去法ですかねぇ」
そうでした、私はお兄様以外の男性と話した事がありません。もちろん、学園に行けばクラスに男の子はいますが、私から避けてしまったり逃げてしまったりで、まともに向き合った事もありません。
でもいいんです、私にはお兄様と言うヒーローがいるんです。そのお兄様はに振り向いてもらうために、私は今日覚悟を決めてここに来たのですから!
思わず強く拳を作って握りしめる、それを見た赤川さんは頭に『?』マークを浮かべながらも、優しい声で質問をしてきました。
「で、日向様を好きになったのはいいですが、それを話に来たわけじゃありませんよね?」
「はい! 実は最近少女漫画を読みまして、それに書いてある事を実行したいのです!」
「あー、よくある恋愛物の奴ですね? まずは何から実行したいのですか?」
「いきなり本番はその……アレですので、練習を手伝って貰いたくて」
「なるほど……わかりました。焔お嬢様の命令に従います」
話がわかる赤川さんは、親指を突き立ててサムズアップ。作業をしていたはずなのに、私の為に手を止めて協力してくれるだなんて、焔は幸せ者です。それもこれもお兄様の為、必ず成就させてみせます!
ですが、何から練習すればよいのでしょう? 漫画は部屋に置いてきてしまいましたし、いきなり告白だなんて到底無理ですし……んー。
少しだけ悩んでみましたが、一度部屋に戻って漫画を持ってきた方が良さそうです。赤川さんにその事を話してから、一度メイド室を後にしました。
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部屋から漫画を持ってきてから一時間後、お兄様役を引き受けた赤川さんを相手に、何度も告白のセリフを言い続けたのですが……
「焔お嬢様固すぎです……」
「だ、だって緊張しちゃって! 上手く呂律が」
「一応見た目は私のままですし、そこまで上がらなくても。もう一度いきましょう」
「は、はい!」
大きく2回程深呼吸をします、ですが心臓は何故か騒がしいままで、静まる気配がありません。赤川さんは『顔まで真っ赤ですよ?』と心配まで掛けさせて、私の特技である演技がこんな所で上手く生かせないだなんて、どうしてでしょうか。
お姉様の恰好して演技をした時は、お兄様がビックリする程に上手くいったのに、何故自分の事になるとこんなにも……
「お、おに、オニイサマが……オニイサマのコトが!! す、すっ!?」
「ち、近い近い!! 焔お嬢様近すぎですキスしちゃう距離ですからああ!!!」
もう、ダメダメです……ダメダメ過ぎます。




