全てのはじまり
続きです
楽しんでくれたら幸いです
とは、言ってみたが…僕が自分の力に気づいたのは、ほんの3日前の事だ…
──時は三日前の昼に遡る──
「なぁー」
僕は新宿区某有名ハンバーガーショップで時計と外を気にする朱雀に声をかける
「なんだよ」
相変わらずの無愛想ぶりだ…だがいつもならこの後チビが話しかけんな、とか言うセリフが飛んでくるはずなのだが…
「お前今日なんか変じゃないか?」
意をけして聞いてみる。もしかしたらただただ女の子の日なだけかもしれないが…
「まぁ今日から1ヶ月は…異界師は落ち着けないんだよ」
「今なんか言ったか?」
異界師とか言う厨二チックな単語が聞こえた気がするが…こいつに限ってそんなこと言うはずがない
「あーやっぱり今の忘れてくれ、そんなことより」
僕は今日起きてからずっと気になっていたがこれが東京では普通で僕が無知なだけではないのか気になって聞けなかった事を事を聞いて見ることにした。
「あのたまに道路を通過する怖めのぬいぐるみみたいなのはなんだ?」
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突然朱雀の顔色が変わる…
「見える…のか?お前にも」
何言ってるんだ?こいつは
「見えるも何も今日起きたらベッドの上にいたけど」
そう言った途端僕の手を握り朱雀は走り出した
「おいなんなんだよっいきなり」
「いいからついてこい」
そのまま僕は朱雀の家に引きずり込まれた…
「お前いつから見えるんだ」
「き、今日からだよ」
「何色に見える」
「赤、青、緑、紫…色々だ」
そこまで言うと朱雀はため息をつきベッドに倒れ込む
「どうしたって言うんだよ、どうしてそんな慌ててるんだ」
状況が整理できていない僕の頭の中はもうパニックだ
「落ち着いて聞けよ…」
「お、おう」
「この世界は元々鬼と呼ばれる種族と人間が均衡を保ちながら暮らしてきた。だが150年ほど前人間と鬼による全面戦争が起きた。その時から次第に鬼を見ることができる人間が減っていった…そして今では日本に50人いるかどうかまで減ってしまった…だから生まれつき鬼が見える人間私達は異界師と呼ばれ人間に危害を加えようとする鬼を消滅させるという使命があるんだよ……祖母から聞いた」
「でもそれじゃなんで僕…」
「そう、それがとても不思議だ」
僕はごくごく普通の17歳男子高校生だ…こんな中途半端な時期に才能が開花したと言うのか?
「考えられるのは…そうだな…実は3000日のうちの30日間鬼の活動が活発になる時期があるんだ。その間は鬼の存在感が多少だが強くなる。そして今日からがその30日の始まりなんだ…」
「なるほど…」
意味は分からないが説明の旨は分かった。
「あともうひとつ」
「なんだよまだあるのかよ」
「見えてしまうとそれは実態となり襲いかかる」
「と、言うと?」
「下手すれば死ぬ…な」
おいおいまじかよ…
この時僕は思ってもいなかった、三日後初陣を迎える事を……
そして時系列は現代にもどる________
最後まで読んでいただきありがとうございます!
漫画化しないかなーなんて