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失墜の吸血鬼-転生黎明譚-  作者: 久慈
―能力開花編―
8/27

-客人-

いつもよりかなり少なめです。期待をしてくださってる方がいらっしゃったとしたらすいません・・・

 しかしお客さんだかって遅いな?

 部屋で待っててもうニ~三時間は経ってるんじゃないか?

 まぁゆっくりできるからいいかな~。

 周囲探知を張ってるから来たらすぐにわかるはずなんだけどな。


 ん?言ってるそばからなんか変な気配がするな?

 俺のマップになんか引っかかった感覚だ。

「お客さんがやっと来たのかな?」


 俺は部屋を出てエントランスが見える位置まで移動することにした。

 向かう途中で周囲探知に父さんとカインズが居るのを発見したので、どうせなら一緒に行こうと近くまで行き声を掛けた。

「父さん、お客さんきたんでしょ?」

 まさかとは思うが違ったら困るので確認のため父さんに聞いてみる。

「あぁ、ちょうど今ついたみたいなので出迎えに行くところだった、お前も一緒においで、あいつらにも紹介しなけばならんし行く行くは知っておかなければならん者たちだ」


 客人は一人ではないようだ、それに知っておかなければならないとはどんな意味だ?

 行く行くは俺に何かしら関係があるんだろうか?

 そうして俺たち三人はエントランスまで下りて客人たちを出迎えた。


 そこには五人の魔族が居たが見た目は人間にしか見えないが鑑定したら種族わかるかな?

 おい、鑑定頼む。


 《鑑定完了、左から順に鬼人族(オーガ)、鳥翼人族(ハーピー)、大蜘蛛族(アラクネア)、蜥蜴人族(リザードマン)、牙狼族(ファングウルフ)全員強力な魔力を有し、それによって人化しているようです》


 人間形態になれることもあるのか、確かにアラクネアとか知る限り下半身が蜘蛛だけどだけど明らかに俺と同じ二足で立ってるもんな。

 この人たちも魔族のお偉いさんみたいなものなんだろうか?たしかに強力な魔力でとか言ってるからかなりレベル自体高そうだな。

 《全員が後々、魔(・)王(・)になりかねない方々です》


 魔王?聞きなれない言葉が出てきたな、まぁ俺が来て二日だし本を多く読んだといえど知らない言葉があるのは当然と言えばとうぜんだ。

 魔族が何かの条件を満たしたりしたら成れるんだろうか?


 《魔王への進化条件はレベル500に到達し、尚且つレベル500以上の魔族の心臓3つと人間、魔族を問わず5000個の魂を供物として同時吸収することによって魔王への進化を果たせます》


 ほ~レベル500とか俺には縁のない話だな、別にそこまで魔王とかまでなって強くなりたくはないし。

 家族とのんびり暮らせれば幸せだし、それ以上を求めたら罰あたるだろ。


「遠路はるばるありがとう、よく来たな!歓迎しよう」

 父さんが客人の長旅をねぎらう言葉をかけてカインズがそれに合わせてお辞儀をしている、なんの用であんな強い魔族たち呼んだんだろう?


「おぉ先に紹介しておこう!昨日生まれた俺の子のソーマだ!!前に出てあいさつしなさい!」

 それを聞いて五人がすこしざわつくが父さんに背中を叩かれて前に出され挨拶をする。

「えっと、初めまして。先日生まれたばかりですがソーマと言います、よろしくお願いします」

 簡潔ではあるが挨拶を済まし一礼をする、それを牙狼族(ファングウルフ)の男が見ながら聞いてきた。


「初めまして、俺はエルドリッチっていうんだよろしくな坊主、ちなみにいつ生まれたんだ?」

 答えて驚かれないか心配だったがしぶしぶ答える。

「昨日・・・です」

「昨日!?さすが吸血鬼は成長早いって言うだけあって大きくなるのはっやいなー。ここまで早いとはおもいませんでしたけど」

 やっぱり俺の種族が特殊なだけで他の魔族も人間とまでは行かないにしろ、もう少し遅いみたいだな。

「でも可愛いですねぇ~!頭から食べちゃいたいくらいですぅ~」

 鳥翼人(ハーピー)の女性がギラついた眼で見てくるが見て見ぬふりに徹しよう、あんな感じの女性は面倒だ。


「立ち話もなんだ、まぁ積もる話もあるしな・・・まずは部屋に案内しよう。ソーマは良い子だからセレスの部屋にでも行って待ってなさい。カインズ、頼んだぞ?」

「畏まりました旦那様。それでは皆様、ご案内いたしますのでこちらへどうぞ」


 この五人を客間に通すようだがそのままボーっと見ていて五人とすれ違った瞬間。

 いや、違う。

 正確にはリザードマンの男とすれ違った瞬間だ。


 なんだこの背筋に凍った鉛でも突っ込まれてるような悪寒は、明らかに俺に放たれている敵意だ。

 転生して色々な感覚が鋭利になっている分そう言ったものも感じ取れるようになったようだ。

 だがなぜ?何のために俺にそんなことをする必要がある?そう思い振り返ったが、そいつと目が合った、悍ましいまでに爬虫類が獲物を見つめるときと同じ目を俺に向けていて更に背筋に嫌な感覚が走り廻る。

 そしてこっちを見ながら何か口を動かししゃべっている様に見えたが、聴覚も優秀になっている今の俺でも聞き取れなかった。

 あの客・・・なんて言ったんだ?

 《かわいそうになぁ、とおっしゃっていました》


 え、聞こえたのか!?

 《唇の動きから導き出した答えです》

 かわいそう?どういうことだ?でも急にそんなこと父さんたちに言って不安にさせたくないし客がわざわざ俺に危害を加えたりなんかしないだろ。

 スキルも判断とかまちがえることあるんだな~。


 これからどうするかな~部屋もどるかな。

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