-プロローグ-
自分が面白いかな?こんな話だったら面白いかな?って思った話を書き出してみました。
なので稚拙な文章力ですが、良かったらお付き合いくださいませ。
俺は霧島 湊真。27歳のごくごくふつーの証券会社に勤めるサラリーマンだ。
別に見た目も特徴も特段いい所もなく、ただちょっと中二病をこよなく愛してたくらいで気ままに独身生活をエンジョイしてた筈だった。
そして俺には7歳も年の離れた妹の梓が居るんだけど、両親が早くに亡くなってから俺が妹をバイトなど掛け持ちしてどうにかこうにか育ててきた。もはや娘みたいなものだ。
だがそんな妹からつい先日連絡があった。
内容としては、結婚したい相手がいる、親代わりのお兄ちゃんに婚約者に会って欲しい…との電話だった。
あぁ!お兄ちゃんは悲しかったよ!!手塩に掛けた娘みたいな妹が結婚とかもうお兄ちゃんは!!!
とかシスコンみたいに思ったのだがまぁ会わない訳にもいかず、渋々会いに行った。
その後に起きる事件のことなんかこの時は夢にも思わず。
ガチャ チリンチリ~ン♪
俺は待ち合わせしていたレストランに入って店員に妹たちの場所を尋ねようとした。
「あの、すいません」
すぐさま若い女性の店員が駆け寄ってくる。
「いらっしゃいませ~おひとり様ですか?」
「いえ予約だったんですけど、霧島という名前の男女が先に入ってるはずなんですけど何処の席ですかね?」
「霧島様ですね?確認致しますの少々お待ちください!」
そう言って店員の女の子は予約名簿を確認し始める。
「確認が取れましたので、それでは席までご案内いたします!」
店内の奥にある席まで案内され、妹と婚約者の居る席が見え妹がこちらに気が付いた。
「あー!!お兄ちゃーん!こっちこっち!!」
勢いよく立ってこちらに手をぶんぶん振って知らせるあずさちゃん。
頼む妹よ…そこそこお高そうなレストランで立って叫ぶのはやめてくれ…周りの目が…
そして梓の横に座っている男性に気付き目が合い緊張しているんだろう、焦った顔でお辞儀をされた。
そして席に着き自己紹介が始まる。
「初めまして、梓の兄の霧島湊真です。よろしく」
そう言いながら一礼をした。
「は!はじめまして!梓さんと結婚を前提にお付き合いさせてい、いただいている三戸こうしゅけでしゅ!!」
あ、噛んだ。
彼は一気に赤くなっって改めて自己紹介をしてきた。
「あっえっと!!っす!すみません!!水戸康介です!!!」
妹を射止めた彼は水戸 康介と言うらしい。
だがそんな彼のおかげで全員の緊張がほぐれ話は進んだ。
二人の馴れ初めや、どこへ行ったなどの惚気は独身貴族の俺には大いに効いたが…
だが人柄も良かったので自分は結婚に賛成だと伝え、堅苦しいのもあれなので居酒屋なりカラオケなり違う店に移動しようと提案して会計を済ませ外へ出て次のお店に足を進めた。
色々と話してて良い義理の弟が出来そうだなー。
などと前を歩く二人を見つめ考えていた矢先、急に信号無視をした車が二人を目掛け歩道まで突っ込んできた。
「危ないっ!!!!!」
俺はそんな大声を上げつつ考えるより先に駆けた、全身の力を振り知って二人を前に突き飛ばした。
その瞬間に俺が轢かれ、体に激しい衝撃と衝突音が聞こえた後に視界がグネグネ歪んで回り始めた。
「お兄ちゃん!?!?」「義兄さん!!!!」
あー、二人の叫び声が聞こえる。
体に力が入らない。
二人に寄り添われてるけどなんか血だらけになってる、あぁ俺の血か。
体が冷たくなっていく感じがする、あぁ足りなくなっていく。
これ出血多量で死んじゃうな、変な方向に腕とか曲がってるし。
「おれ……し………か?」
まともに喋れもしない、まだ妹のドレス姿も見てないしバージンロードも歩いてやんなきゃ行けないのにこんなので死にたくない。
視界がどんどん狭く暗くなってきた。
ごめんな梓、梓を頼むよ康介君…
俺の意識はそこで途絶えた。
ふと目が覚めると、俺は暗闇の中に浮かんでいた。
「あれ?ここは、どこだ?」
てか何で全裸!?
暗い場所だが嫌な感じはしない。
すると突然、頭に無機質なアナウンスのような声が聞こえたてきた。
《貴方は生まれ変わる事が出来ます、転生しますか?》
「え?なんだ今の!?」
困惑している俺を尻目に声は再度、問いかけてきた。
《転生しますか?》
なにがなんだかわからないけどもし生き返れるならなんでもいい!!
「あぁ!する!!転生させてくれ!!」
《承りました、それでは貴方の願望などをスキル化して転生を始めます》
願望?俺の願望ってなんだ?
そう俺は疑問に思いつつもこちらの事情なんかそっちのけで俺の視界は今までの暗闇が嘘かのような眩しい光に包まれた。
「―――ん?――」
俺は周りの喧騒で目を覚ました。
ここはどこだろう?ひどく寝ぼけているかのような感覚だ。
しかしなんか周りが騒がしいな…
俺の周りを色々な人が取り囲んで居るのは理解できた。
「産まれました!産まれましたよ!!おめでとうございます旦那様!!」
「旦那様!大変おめでとうございます!目元など旦那様によく似てらっしゃる!」
「おぉ!!本当にありがとう皆の者!この子が無事に産まれたのは皆の助けのおかげだ!」
俺の目の前に居る男の人が涙を流して喜んでいる。
俺は誰かわからない人に抱かれている?産まれた?あぁ、俺は赤ん坊になった夢を見てるのか。
「お願い、私にもその子を抱かせて?」
「おぉ!俺ばかりすまん!ほらセレス!俺たちの子供だ!!」
そう言いながら俺を抱いてた男は俺を綺麗な女性に渡した。
「あぁ…私の可愛い子…よしよし、お母さんですよ」
とても良い匂いがする、なんだろう凄く安心する…
あぁ、少しだけねむろう…。
つか……れ…た…………
俺の意識はまた途切れてしまった。
いかがでしたでしょうか?感想、批判、意見、誤字、脱字どのような物でも構わないのでコメント頂けると嬉しいです。