#8話#
私はドアを開けた。
そこには本当に真がいた。
でもなんで真が…?
「どうしたの?」
私が聞くと真はいきなり部屋に入ってきた。
「ちょっと真?!」
真はどんどん部屋の中へと入っていってしまう。
そして私の勉強机の上に座った。
…なんかチャらい。
私はそんなことを思いながらドアを閉めてベッドに座った。
「で?なんか大事な話だから中に入ったんでしょ?」
私が言うと真は頷いて
「そう。さすが姉貴だな。」
と褒めるのでなんだか照れてしまった。
「…で?何?大事な話って?」
私が聞くと真は真っ直ぐな目で私を見つめた。
「春架、恭平に何かされただろ?」
「はぁっ?!」
いきなりそんなことを言われたので大きな声を出してしまう私。
「そういう反応ということは…図星だな?」
「…まぁ。」
私は昔から真には隠し事ができない。
なので洗いざらいすべて話した。
「…で。ついさっき…トイレの前でキスされました…」
「は?」
真の顔が変わった。
真剣な目つき。
「キスされたって…春架、ファーストキスだろ?」
「そうだけど。」
「……さねぇ。」
「え?」
何か真がボソッと呟いた。
すると真は勉強机から下りると私を抱きしめてきた。
えっ…?
真…?!