兄の親友と会って山に向かったんだが?
昼ご飯が食べ終わり、兄さんはアカツキさんを迎えに行き兄さんとアカツキさんとは現地集合。俺といずもさんは馬車に乗って金力山に向かった。
「じゃあ行ってくるね、母さん。」
「うん、気をつけてね、ヤナト。いずも、レアンとヤナトをよろしくね。」
「了解しました。必ずお守りいたします。では行ってまいります。」
俺は家のドアを開け、庭に出て数メートル歩き、門を出た。せっかく外にでたんなら、逃げようかな。今からいずもさんを振り切って。いや、いずもさんに追いかけられてすぐに見つかって家の中に入れられるのがオチだ。
「では、馬車に乗りましょう。」
「歩いて行かないの?」
「歩いて向かうのもいいですが、帰る時相当お疲れになると思いますので馬車で向かうことにしました。」
「そっか、確かに金力山には凶暴な魔物いっぱいいるって言ってたし絶対疲れる。そっか、ありがとう、いずもさん」
「お役に立てて光栄です。では、馬車に乗りましょう」
「そうだね。」
馬車に乗った。いやー、ほんとにいずもさんって気を使えてよく考えてるんだなぁ。
3km先って言ってたから時間かかるなぁ。
「ヤナト様、最近は幼稚園はどうでしょうか。」
「幼稚園?普通に楽しいよ。遊んでご飯食べて昼寝してまた遊んでを繰り返して。」
「そうですか。楽しそうで何よりでございます。そして、ヤナト様。旦那様と会う心の準備はできているでしょうか。」
「うん、まぁどうせあんまり喋る時間短いし俺がいてもいなくても父さんが元に戻る可能性なんて低いでしょ。」
「それは間違いでございます。今まで、"壊れた"方々は結果的に死亡してしまっています。ですが、一時的に家族と話しただけで良くなったという結果があります。」
「そうなの!?死んだとしか書いてなかったから治療方法とかないと思ってた。」
「奥様は旦那様がヤナト様、レアン様と喋ると少しでも良くなるのではとそう思っているのです。ですのでどうかヤナト様。旦那様をよろしくお願いします。」
よろしくお願いしますと言われてもなぁ。殺される可能性あるし死にたくないし。でも、父さんをほおっておくのもなんか嫌だし。頑張るかぁ
「うん、分かった。出来る限りのことを全力でする。」
「ありがとうございます。ですが、今日は気張らず、ヤナト様の恋仲を発展させる、ブレンド茶の葉っぱを探すことが大事ですね。」
「ちょ、シーー。馬車の御者さんが聞いてるかもだから!!」
自分の口に人差し指をつけて言った。いずもさんは微笑んでいる。この人兄さんと母さんと同じタイプだ!からかうのがうまいタイプ!好きということを言ってるのはいずもさんだけだから馬車の御者さんに知られてら困る。
「失礼いたしました。今日は頑張りましょう。必ず良い葉っぱを見つけられます。」
「まぁ、頑張ろうか。リッパーだけじゃなくて、新しくヤガラスっていう友達もできたんだ。そいつが…」
ヤガラスについて喋っていた。内容は顔の距離が近くキスしかけたこと、なんでも面白がること、なんだかんだで強いことなどだ。あいつ人との距離近いよな。
喋っているうちに、金力山の麓までついた。着いたらもう兄さんとアカツキさんがいた。
「おぉ、来たか、ヤナト、いずも。」
「早いな、兄さん。馬車の俺たちよりも早いなんて。」
「まぁな、準備運動で走ってきた。」
「それにしては早すぎる。」
「アカツキの家から1.5kmくらいだからすぐにつくぞ。なぁ、アカツキ。」
「あぁ。で、お前がレアンの弟のヤナトだな。」
「は、はい。」
俺のことを十数秒ずっと見てきた。兄さんの弟だからっていきなり異能使ってこようとしたり!やばい、逃げる準備しよう。
「すげぇ、常識人だな。」
「はい?」
「いやー、な、レアンから弟が産まれるって聞いてこいつの弟だから会った瞬間からとんでも無いこと言うんじゃねぇかって思ってたからな。なんか…こう。」
「こう?」
「"お前、弱そうだな"とか、いきなり剣で斬りかかってきたりとか、"天上天下唯我独尊"とか言い出すんじゃねぇかって。」
「そんなこと言うわけないじゃないですか!!」
「いやー、普通で安心したわ。こいつみたいに"良いこと思いついた!"とか言って一人で走り出したり、厨二病を出してきたりしなさそうで良かったわ。」
「そんなことしないですよ。」
「デュメイス家の人間で普通すぎて逆に怖いな。」
「普通で悪かったですね。」
「アカツキ!ヤナトに俺の学校生活のこと吹き込むな!ここにメイド長のいずもいること忘れるな!」
アカツキがいずもさんを見ていずもさんが一礼した。結構いいこと聞けたな。これで兄さんへの脅しの道具が増えたぜ。
「それはすまないことをしたな。ほんとにツッコミできて常識人の奴が弟でよかった。」
「俺、兄さんのために生まれてきたみたいになってない?」
「良かったな。一生俺についてきてもいいんだぞ。」
「絶っっっっっ対にいやだ。」
「まぁ、覚悟しておけ。お前もいつかレアンみたいにヤバイ奴になる可能性もあるし、"ヤナト!レアンを助けてくれ!"って言われる。これは100%あるな。」
「めちゃくちゃ嫌なんだけど。」
「大丈夫ですよ。」
いずもさんが話に入ってきた。なにが大丈夫なんだ。兄さんの面倒をずっと見る人生になることが確定した今。
「ヤナト様には奥様と旦那様や私もついています。ヤナト様はレアン様を止めれる唯一の立場です。何があろうとも、サポートしますので」
「俺が止める前提なのか。」
「ハハハハハッ、いいじゃないか。楽しい人生になりそうだろ?」
「楽しいよりも疲れるが勝ちそう。」
「それはそうだ。俺もレアンとずっと一緒だが大変で疲れるが、それよりも飽きないぞ。」
「飽きない……。」
「今からも飽きない楽しい楽しい大冒険の始まりだからな!」
飽きないっちゃ飽きなさそうだけど、ほんとにこの人生はすんごい
「そういえば今日はなんでわざわざ危ない金力山に?」
「今日は俺が今作っている薬草のブレンド茶の薬草を探しに金力山に入るんですよ。」
「そうか。幼稚園児で薬草のブレンド茶とはレベルが高いな。」
「今日は甘美草っていう草を取りに行きます。このバックパンパンに詰めれるくらい探せればいいかな。見た目はこんな感じで葉が黄緑で茎がピンク色の草。」
「今日は大仕事になりそうだな。」
「レアン様、アカツキ様。今日は出来る限り戦闘をしないようによろしくお願いします。もちろん、襲ってきたら戦闘してもらっても構いません。私も戦います。」
「了解。じゃあ入ろうか。」
金力山の麓の門をくぐって入っていった。入った瞬間、変な雰囲気が広がっている。すごく禍々しい。あたりからグルルルルという鳴き声が聞こえるような気がする。
「ゴウ、ゴウゴウ!」
2体ゴーレムが出てきた!でかい!2メートルはある!逃げろ!
「みんな!逃げっ」
みんなに逃げようと言った瞬間にいずもさんが上にジャンプし、一体のゴーレムをかかと落としをして粉砕した。もう一体のゴーレムはアカツキさんが手から大鎌を生み出され、ゴーレムをきり裂いた。すごい切れ味
「いずも、アカツキ。速いな、俺が殺りたかったのに。」
「うるせぇ、速いもん勝ちだ。流石にいきなりだったから一体しか殺れなかったか。」
「障害となるものは速く潰すのが一番良いです。」
俺は呆然と見ていた。心強いすぎる。みんな強いって言うからこの人達も苦戦するかと思ったら、一発で!
これはみんな怪我せずに帰れるな。




