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サイパンじゃありません裁判です。

とうとうやってきた


このときが。



偽ることは許されない


偽りを語る事も許されない


すべてを


真実に


正義に


委ねるのだ


逃げる事は許されない。


何人たりとも


ここから逃げる事は許されない


逃げ道を塞げ。


自分の逃げ道を断て


覚悟を決めろ







部屋の窓から澄みきった空が広がっている。

わたしは、その空を眺めながら小さなため息をついた。


それと同時に扉をノックする音と、アルヴァの声が聞こえる


「アリス…一緒に来てください」


「わかった。」


ゆっくり開いた扉のほうへゆっくり歩み寄る


「アリス」


その様子を見てアルヴァはわたしを呼ぶ。わたしはニコリと笑って小指を出し


「約束。…守ってくれるんでしょ?」


そう言うとアルヴァは一瞬きょとんとし、直ぐに「もちろん」と言って笑った。

その笑顔に少し安堵しわたしはアルヴァと共に…隣に並び歩いた


やっと、並べるようになったんだ。肩を並べて…横を隣を歩けるようになったんだ

前はずっと後ろを歩いてた…いつかいつの日か、隣に並べるそう思っていたがまさかよりによってこの日になるなんて。


アルヴァはわたしの顔を見て少し困った風に笑った。わたしはその顔を見て笑い返した。


大丈夫。きっとアルヴァがなんとかしてくれる。

しかし自分も変わったなと思う。前は帰りたくて帰りたくてしょうがなかったけど、今は帰りたくなくてしょうがない。執着してしまうと人間も怖いものだ。そして人間と言うものは…いや、自分と言うものは単純でおかしな奴だ。

そう思うとなんだか笑えてしまった。


「アリス。いきなり笑わないでください…気味が悪いです」


「キミが悪い?わたしが何したって言うのよ!」


「…違います。そうじゃないです」


アルヴァは呆れた…より諦めたように言った。まぁけっこう長いからね!お付き合い。


「じゃあ黄身が悪い?どうしたの?…まさか腐った卵でも食べた!?お腹痛いなら今のうちトイレに行ったほうがいいよ。たぶん長くなるから…途中で行きたくなっても集会中とかって行けないよねーわたしは我慢しちゃう派だし。で、もう出そう!!って思って慌ててトイレに駆け込むみたいな」


「何の話ですか!知りませんよそんなアリスのトイレ談義なんて」


「いいじゃん別にー。もしかしたら、聞きたいかもしれないじゃん。みんなのアイドルアリスちゃんだし!キャハッ!言っちゃった〜」


軽く自分の頭を小突くと、アルヴァは「え…何コイツ。やばくね?ってか本気まじで大丈夫?ねじ一本…あ、やっぱ五本緩んでんじゃん」みたいな顔をした後、わたしとは反対の方向を向き口元を手で隠した


「………ぅぇっ。」


「おいこら。小さく言っても聞こえてるぞーこのやろー」


にっこりと笑いながら拳を固めた。

わたしのキャラじゃないくらいわかってるわ!

……ちきしょー……しょっぱいや…



袖口で目元をこすっているうちにアルヴァは大きな扉の前に立ってこっちを訝しげに見ていた。


「アリス…付きましたけど…行けますか」


「…駄目かも…なんちゃって!…行ってやるさ」


んで、必ずこの世界に残る!まっいたいって言えば居れるかもしんないし!ね?


わたしはそう思い扉に手をかけた。



                                     つづく


とうとう終盤に…終るって何かいやだなー



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