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アリスの謎

少しシリアスを混ぜてみました。ちょっと失敗・・・でも楽しんでいただけたら幸いです。

「此処が仕立て屋さん??」


目の前に広がるのは青色の壁に白色の屋根の結構大きい家だ。


「そうです。良かったまだ動いてなかった。」


アルヴァがそう呟いているのを不思議そうに見ているとその視線に気付いたみたいで、説明してくれた


「僕らは運が良かったですね。」


「なんで?」


「仕立て屋の主のフィル・・彼女は放浪癖がありますから。なかなか居場所が分からないんです女王様も此処の服がとてもお気に召しているようで僕もよく部下を使って探しますが・・・」


ぶっ部下!?そんなに偉い人なのかコイツ!!だってわたしと歳だって2つぐらいしか変わらないのに。わたしのおねぇちゃんと同い年なのに・・・。


「わかんない。やっぱりわかんない・・・。」


「何がです??」


「ううん。なんでもないの」


アルヴァは眉を顰めてわたしを見た後ドアを軽くノックした。するとゆっくりと扉が少し開き


「どちら様?」


カワイイ声が聞こえてきた


「僕です。」


アルヴァがそういうと扉が勢い良く開き少女がアルヴァに飛びついていた。一瞬だった・・・。わたしが目を見開いて固まっていると、少女とアルヴァは話し始めていた


「久しぶりねっ!!元気だった?アルヴァ中々会いに来てくれないから・・・あら?今日はあんまり赤くないのね」


いやぁ・・カワイイセリフ・・ってか見た目もカワイイよね。なんていうかちっさくて。だって年も10歳ぐらいでしょ?ってか最後の方の言葉無視して良いよね??


「ええ。今日はあまり遊びませんでしたし。」


「珍しいのね。で、今日は何の用かしら??まさか会いに来ただけじゃないでしょ?」


アルヴァから離れてサラッとした口調で言う。カッコイイな・・・。


「そうです。アリス」


アルヴァはわたしに向かって手招きする。わたしは一応それに従ってアルヴァたちの元に行く。


「あなたは?」


少女がわたしに聞く。わたしは


「わたしは水城有守。アリスで良いよ」


「アッアリス!?」


住人2人目にして、同じリアクション。なんだよチキショー。そこまでアリスが珍しいか!

少女はアルヴァを見上げて


「アリスって・・・あのアリスなの・・??」


目が揺れてオロオロしている。ん?なんだ??


「はい。そうです」


少女とは対照的な態度で答えるアルヴァ。少女はちょっと悲しそうな顔をして


「ねぇ・・アルヴァ・・やっぱり・・こんなことしても「フィル」


えっ?この子がフィル?!ってそれよりなんで?

ただアルヴァはフィルと呼んだだけなのに微笑んで言ったのに・・・すごく怖い。威圧がスゴイ。肌にぴりぴりとくる。なんで?アルヴァ。何でそんなに怒ってるの?フィル。あなたはなんて言おうとしたの??何か・・・大切なことなのかな。


「アリス」


わたしが何?「アリス」って名前なだけよ?他には何も無い普通の平凡な一般人なのに・・・。


「アリス」


なんでみんな「アリス」って言っただけで吃驚するの?フィルは悲しそうにするの?アルヴァは何を隠しているの?


「アリスッ」


「!!何!?」


アルヴァに呼ばれていたらしい。アルヴァがちょっとイラついている


「中に入ってください。呼んだらちゃんと返事してください。君の為に無駄な時間は使いたくない」


「うん・・。ゴメン」


わたしが素直に謝るとアルヴァは少し驚いて


「珍しいですね。どうかしました?」


ううん。何も無いよ。


わたしはそう言って静かに笑って家に入った


                              つづく


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