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戦友

「・・・・・・・」


「アリス、口閉じて下さい。顎外れますよ」


そんな事言ったってジョニー、無理だってモンだよ。ってかそんな嫌そうな顔でわたしを見ないで。


だって下を見たら・・・ね? 人間やれば出来るんだって思って・・・というか目の前に家みたいなのがあるんですが・・・ここに住んでる人ってすごいね。雲の上でも住めるんだね・・・


「にゃはははッ!! ジョニーだって、白うさぎ!! 良かったね!!」


アルヴァを変な呼び方にしたのに受けたのかシェルが笑っている。


「・・・アリス? 撃ち殺しましょうか? 」


にっこりと笑っていうアルヴァ。


「ええッ!? わたしだけ!? シェルは!!? ずるくない!? えッちょッ!? 」


そこまで言うとアルヴァはむすっとした顔をして、


「チェシャ猫を殺す弾と労力があるなら、魔物を500匹くらい殺した方がマシです。そのほうが勿体無くないですから」


と、しれっと言いはなった。


「まぁそーだね。白うさぎに俺は殺せないからねー。むしろ殺されるだろうから」


ニヤリとしながら、わたしの頭に頭に顎を置き、抱きしめてシェルが言った。

ちょっオイオイオイ!! 色んな事にちょっと待てェェェェェエエエエエエッ!!

まずおま・・ちょっ・・何してんの!!? 人の頭を顎置きにすんな!! あとアルヴァに喧嘩売らないの!! 買っちゃうから!!


「へぇ〜・・・・・僕がアナタ如き、礼儀も知らない猫に殺られるとでも? 」


ほらぁッ!! 言ったこっちゃねぇ!! 知らんぞ! わたしは知らんぞ!!


「なんならやってみる? 俺、今なら殺せる気がするよ。アンタの事」


「そうですか? 奇遇ですね。僕もです」


・・・はい。目の前の状況を説明すると・・・なんていうか・・うん。 

不良VS不良みたいな・・? 不良もただの不良じゃなくてなんか、武器持ってる不良・・?パワーUP! みたいな。誰もそんなパワーUP! 望んでねぇよ・・みたいな。メンチきり合ってるし

アレかなーやっぱわたしが止めなきゃいけなのかなー。やだなー・・だってさ・・ほら「間をとってアリスを殺そう」なんて言われちゃお終いだからね。うん。一般人だからわたし。非力な女の子だから・・・えっ?魔法?そんなもん知らんよ。・・・・・ちゃんと練習はやってるよ!でもティアから言わせれば、「面白いくらい、物を取り出す以上の魔力がつかんのぅ・・。もうお主諦めたほうが良いんじゃないか?」

なんて・・・哀れみを含んだ顔で言われちゃァね・・・・・


「アリス。目が逝ってます」


「アリスーあっちの世界にGOしちゃったー?」


二人の声で何とか現実世界に戻ってきた。


「逝ってない逝ってない。むしろキミ達に逝かされるところだったからね」


「「?」」


二人は頭に疑問符をつける。ゴメン・・・現実に近いけど、わたしの想像だったね。まぁ現実に近いけど。


「で、二人は決着はついたの? 」


「「!!」」


わたしの言葉で思い出した様子。

忘れてたんかい!! 言わなきゃ良かった・・・。どうしよう・・


「殺るんですか? なら相手しますよ」


「いいよ。別に・・白うさぎなんか一瞬だし」


「そうですか?・・・なら試してみましょう」


そう言ってアルヴァは銃口をシェルのひたいに、シェルはニヤリと笑いナックルを、アルヴァの喉に、お互いに突きつけた。

一瞬で全く手が見えなかった。武器はいつ出したんだ・・? というか止めなきゃ


「ふ・・ふたり・・・」


それ以上言葉が出せない。二人の殺気が強すぎる。殺気だけで人を殺せるよ


その後暫くただ睨み合いが続く。二人はお互いに武器を突きつけたままピクリとも動かない。・・・いや。動けないのか隙が無さ過ぎて。


そう思った一瞬のうちにシェルがしゃがみアルヴァの手を蹴り挙げアルヴァの手から銃が離れた。するとシェルはナックルをアルヴァに突きたてた


「!!アルッ」


叫びかけて、口を閉じた。アルヴァがナックルを手で握り、止めていた。手からは血が垂れている。


「!!白うさぎ・・・」


シェルは驚いて目を見開く。そして慌てて力を込めて引っ張ったり押したりと、アルヴァの手からナックルを取ろうとしたが動かない


「こんなもんですか・・?キミの力は。チェシャ猫」


そしてアルヴァは袖口から小型ナイフを取り出し、シェルの首に突きつけて


「お終いです。」


そう言って斬った。


赤い閃光が走る。


しかしそれは、シェルの首からではなく、頬からだった


「アルヴァ・・・・」


「・・・・・ッ」


シェルは頬に手を当ててアルヴァを見つめる


アルヴァはナックルから手を離しじっと見て、手に付いている血を切るために手を振った


「今は仲間割れしている場合ではありません。殺すのも死ぬのもすべてはこの後です・・・僕らには時間が無いんですから」


シェルを見据えて言うアルヴァ。


「・・・・・了解。わかった」


シェルは肩を竦めて言った。


なんだか良くわかんないけど、一件落着? なのかな


「一件落着・・・・?人の家の前でそういうことしないでもらえるかな」


「「「!!!!」」」


                           つづく


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