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温かい雨

ザァァァアア


空から雨が降り注ぐ。

わたしとアルヴァは大木の下で雨宿りする


「雨・・けっこーすごいねー」


「ですね」


「いつ頃やむかな」


「そうですね・・あと10分後くらいには・・・」


そう言ってアルヴァは耳を動かした。


「そっかーってか何でわかったの?わたしの居場所」


「勘ですよ勘」


スゴイ勘だなオイ。


「まぁその勘で助かったんだけど」


「ええ」


そうふっと横を見ると、アルヴァと視線が絡んだ


「えっ・・・」


ちょっとためらってしまった。アルヴァがあまりにも真剣な顔をしているから。


「アリス。」


「なっなに?」


そう返すとアルヴァは前を向きわたしの手を握った。


「アナタのことはボクが守りますから」


「えっ?」


「絶対に。もう絶対に離しません」


「どうしたの?」


いきなりすぎる。そんな不意打ちで言われたら・・・


「アリス・・顔、真っ赤ですよ?」


そうにっこりと少し、いじわるそうに微笑んだ。


「!!・・う、うるさい」


バッとわたしも前を向き、繋いでいないほうの手で顔を抑えて下を見た。


「ははっ」


軽くアルヴァは笑って手をギュッと強く握った。わたしも照れつつも、微笑んでゆっくりと手を握り返した。


心の中が温かくなる気がした。


ああ。


わかった。


「ふふっ」


ビルの言ったとおりだ。


「どうしたんですか」


きっとわたしは・・アルヴァのこと


「何でもないよ」




好きなんだ。









アナタと手を繋いでいると


優しい気持ちになれた気がした。


冷たい雨の中でも


温かい気がした。


これをきっと人は


恋と呼ぶんだよね?


初めてわたしは


恋をしたんだ。


                                つづく



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