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舞踏会中編〜新たなる発覚!?〜

お話がちょっと進みます。

アリスちゃんに何かが起こっちゃいます。

わたしは恐る恐るゆっくりと振り返る


「こっこんばんわ・・アルヴァ君」


目の前にはスーツをしっかりと着こなしているアルヴァが居る


「くん!?頭大丈夫ですかアリス。」


目を見開いて言うアルヴァ。

うっせーやい。そんな事言っても久しぶりすぎて何話していいかわからないんだもん。それに・・


「黙ってればカッコイイのに・・・」


溜息混じりにそっとわたしは呟いた。

アルヴァは元々顔はカッコイイのだ。あっ!顔はってところ強調して下さいね。


「アリス・・。僕が心読めるの忘れてません?」


「あっ・・・」


しまった。アルヴァ君の口元がひくついている。


「まぁ?まあまあ・・落ち着こうかアルヴァ君」


冷や汗タラタラで、後ろにジリジリと下がっていく。アルヴァはニコニコと笑いながらわたしが一歩下がる事に一歩近づいてくる。


「なんでアリス逃げてるんです?」


その笑顔が怖いからですッ!!

なんて言えないね!


「いやややや?何でもネッ!?無いよ!そういえばちゃんとスーツ着るんだね!!」


「まぁ主催者側ですしね」


話が上手くそれたそのとき


ドンッ


「うっ」


後ろから衝撃が来て、つんのめる。


「アリスアリス!!久しぶりね!!」


腰に手を回し背中に顔を擦り付けてくる誰か。

・・・でもこの声は


「フィル!?」


「そうよ!!元気だった?まぁアリスならどういう状況でも、どんな時でも元気そうだから、元気ね」


ものすごい笑顔で言う。フィル。


「そう言う決め付け止めようかッ!?わたしだって一応元気じゃないときもあるしぃ!?」


わたしがバタバタとちょっと抵抗しながら喋るとフィルはパッと離れてアルヴァに抱きついた


「アルヴァも久しぶり。」


「ええ。・・フィルあなた直ぐに抱きつく癖直した方がいいですよ」


苦笑いで言うアルヴァ。でもなんだかんだでちゃんと受け止めてんじゃん・・・。

ってかフィルはわたしを無視ですか!?なんか最近扱い酷くない?一応わたしこの世界救うんだよね?!神様って言われてるんだよね??アリスちゃん傷ついちゃうよォ!?まぢでッ!!だって心がズキズキしてるもん・・・


そのときまたしても後ろから衝撃が来る。

でも今度は腰に手を回すのではなくホントに抱きしめられててしかも首筋に顔を埋められている。


「だっ誰?」


「なぞなぞです。さて、だれでしょー?」


シェルはわたしの顔を覗きこみながら言う。


「ぎゃぁあァァァアアアッ!!!チェシャ猫ォォ!!あんたもう答え出しちゃってんじゃん!!」


吃驚しすぎて奇声をあげてしまった。


「でもちゃんとツッコむところはツッコんでるね。流石ツッコミ魂のアリス」


チェシャ猫はそういうと喉を鳴らして、首筋にほお擦りをした。


「あんま褒められても嬉しくない・・ッてか何で抱きついてんの!早く離れなさい!!」


フィルの時と同じ様に・・いやそれよりもっと抵抗した。


「えーフィルちんのマネッコしてるだけだもん」


ちん!?えっ!?何!?フィルとシェルの関係って何!?


「シェル!!わたしのマネッコしないの!!」


「チェシャ猫・・・早くはなれてください。撃ち殺しますよ」


フィルは腰に手を当てて不機嫌な顔をする。

でもやっぱ可愛い・・・


アルヴァは今にも懐から拳銃を取り出そうとする。


「主催者側なのにいいのかなぁ白兎〜。今俺に向けて撃ったら・・」


シェルはそう言ってチラッとアリアを見てニヤリと笑い


「女王陛下の顔に泥を塗る事になるね」


「うっ・・」


おおースゴイ!あのアルヴァを黙らせた。


アルヴァは眉間に皺を寄せて不機嫌オーラを出し、咳払いを1つした。

そして、無表情で


「ここの場所を考えて下さい。チェシャ猫」


と言った。


「ほいほい」


シェルはやれやれと言った風に離れて、わたしの隣にたった。

やれやれってわたしがいいたいんですけど。


「ってか意外だなぁ・・・シェルがこの舞踏会に誘われてるなんて」


だってなんかさ、シェルって・・・ね?なんかそこら辺にいそう?ってかむしろ漂ってるな感じだし


「まぁね〜。マリアさんから招待状貰ったんだ。マリアさんには良くしてもらってるよ」


シェルはのんびりと答える。


「赤の女王陛下からはあまり良く思われていませんがね」


アルヴァが肩を竦めながら言う


「へぇ何で?」


そういえばフィルとの関係も気になるな〜・・・


「何々?アリス俺のことス「なわけ無いだろ。」


興味ないからそーいうの。


付け加えて言うとシェルは「ちぇ」と言い、膨れた。

なんか可愛いよね。こういうときは。こう普通にしててくれればこっちだって恋愛のフラグだって立つのに・・今の状況じゃ無理だね。


「ちょっとアリス来て!」


フィルに腕をいきなり引かれ壁際に連れて行かれる。アルヴァとシェルは仲良く・・・うん。アルヴァのひたいに浮かんでる青筋とか、シェルのいたずらっ子のような笑顔とか無視して、仲良く喋っている。という事にしよう。


「ねぇアリス」


「何フィル?どうかした」


腕を引かれてフィルを見ると俯いたフィルはごにょごにょと何かを呟いた。


「えっ?」


聞き取れなくてもう一度聞き返すとガバッと真っ赤な顔をあげて


「今日・・・アルヴァと2人きりにしてくれない!?・・告白したいの。」


小さく叫ぶように言うフィル。


「えっ・・・・」


何故か言葉に詰まるわたし。なんだか心が重たい


「どうかした?アリス」


「いっいや!?なんにも・・ないよ」


わたしはフィルに微笑みかけた。


「・・・そう。じゃあ詳しくは後でね」


「うん・・・」


フィルはチラッと振り返ってわたしを見つつアルヴァたちの元へ行った。

わたしは唯何となくそこには戻りにくくて3人を見つめていた


「よっ!アリス」


肩をぽんッと叩かれる。横を見ると


「ビルか」


「ビルかってなんだよ。何々・・なに見てんだって・・おおー」


わたしの視線を辿ってビルは3人を見た


「美男美女だな。・・あの子の名前は?」


「フィルだよ。」


「・・・・おしい!9点!!でも最高得点だ」


何か考え込んだと思ったら直ぐに手を鳴らしてビルはそういった


「まだ付けてるの・・・女の子に得点」


「ああ。コレは俺の信念だからな」


はい。爽やかスマイルで言われても全然カッコよく無いからね。むしろ最低だから


「まぁそういうなって。おお猫君がどっかいったみたいだ・・じゃあその穴を俺が埋めてやるか」


そういってビルはフィルたちに近づこうとした。わたしはビルの服の端を掴みそれをとめた。ビルは振り返って何だ?と頭に疑問符を浮かべている。わたしは顎でフィルとアルヴァを指して言った。


「ちょっと待とうか。空気読めよコラ」


周りに飛び交うフィルのラブラブビームが見えぬわけ無いだろう。

ビルは顎に手を当てて「ふむ。」と頷き


「此処はあえて読まずに「馬鹿。お前それでも騎士か?騎士は何かを守るためにあるんでしょ。ここはフィルの乙女心を守りなさい」


溜息を最後につく。しかしビルは胸を張って


「確かに騎士は守る者だ。だから俺は「可愛い子を見つけたら直ぐに口説く」という自分の陣念を守る!!」


高らかにでも小声で宣言する。

これが普通の内容だったらカッコイイけど・・駄目だわ。


「死ね。」


わたしは眉間に皺を寄せて低く呟いた。

ビルは肩を竦めて


「あらら・・アリスちゃんご立腹?何かいつもより言葉遣い荒いし。しかもツッコミが冷静だし・・なんかあった?」


ビルはわたしの隣に並び壁に寄りかかった


「別に。なんかわかんないけどイライラする」


2人を見ながら答える。仲よさそうに話している二人。まるで


「ねぇビル」


「ん?」


「2人・・付き合ってるみたいだと思わない?」


ビルは少しの間2人を見つめ口を開いた


「んー・・俺はフィルちゃんは完璧にアルヴァくんにぞっこんラブだと思うけどアルヴァくんは妹みたいに思ってんじゃん?」


ビルはいい終わったあと、わたしに一歩近づき耳打ちした。わたしはその内容に絶句した


「なななな!?」


「いやーもしかしてと思って」


ビルは笑って言う。

ありえんティーおりえんティー。

最早意味不明なことを考えているけどもうどうでもいい。


「ありえないって。絶対に」


だってさだってさ・・あのアルヴァだよ!?


「無理無理無理」


首をふり続けるわたし。


「わかんないよ。もしかしたら・・・」


「もしかしたらも無いよ。なんでわたしがアルヴァを好きなわけ?ありえない」


普通に常識考えろやビルくん。



なんだか波乱の幕開けになりそうです。 


                                 つづく





さてさて続きはどうなるのでしょうかね?

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