Queenの影
あれから魔法の練習は毎日欠かさずやり結構使える魔法も増えていき、充実した毎日を送っていた
しかし
事件はある日突然起こったのである。
朝起きたらいきなりアリアが呼んでいると、アルヴァから伝えられえわたしは今謁見の間に来ている
「ふぁああ〜・・・もうなんなのよ」
手で口を隠して大きな欠伸をする
「アリスーわりぃな朝早くに」
アリアが部屋に入って、大きな椅子に座った。良いよね。こっちなんか床に立てひざだよ?何でやねんって感じ。
「ホントだよ全く。」
そういってむうっとむくれるとアリアは
「お前寝起きだろ〜。顔がすっげーブサイクだぜ」
イシシッとわらった
「はぁ!?」
スタッフを出して魔法で鏡を呼び出し、顔を見る。しかしいつもと変わらないわたしの顔がそこには映っていた
「え〜・・いつもと変わんないんだけど・・・」
「おっとコリャ失礼。いつもブサイクだったな」
にやりと笑う
カチンッ
「オイコラッ!!てめぇ!!女の子の顔をブサイクとか言うな!!!」
「怒るともっとブサイクになるぜ〜」
「てんめぇ・・・」
拳をグッと握って堪える。
此処に来てから口、どんどん悪くなっていくんだけど・・・
「で、話なんだけど今日マリアがお前のこと城に呼びたいって言ってんだけど」
話し直ぐに変えやがって・・・・コノヤロ・・
「えっ?マリア様が・・・」
白の城か・・・どんなんだろう
「行って来てくんない?ってか行け。命令だ」
カチンッ
「なんでわたしがアンタの命令聞かなきゃいけないのよ!」
「この城では俺がルールなの・・いやこの国では俺とマリアがルールなんだよ」
「はぁ!?ふざけてんじゃないわよ・・えらそぶって!」
そういうとアリアは椅子から立ち上がって仁王立ちをし、
「えらそぶってじゃなくて実際に偉いの。あと・・俺に逆らうと・・オイ」
近くにいた兵士がわたしの首に鎌を寄せた
「はっ!?・・何のつもり・・」
じっとアリアを見つめるとアリアはふっと笑って
「アリスだとしても・・ただではすまないぜ?」
そう無表情で言ったあと手を払うと兵士は鎌をどけて元の場所に戻った。
アリアは椅子に座り直し、足を組んだ。細くて綺麗な足がドレスからのぞく。
「この国で確かにお前は神と呼ばれている。でも、それは童話の中のこの国でだ。そして今まさにその童話どおりの事が起こっているからお前を・・・・」
アリアはその後は口をつぐんで。ふうっと小さく溜息をついた
ってか・・・
「神・・・?」
「・・お前・・知らないのか」
目を見開いて驚く
「童話の事は知ってる。アルヴァから聞いてるから確か」
昔々
ゲームの国は平和で自然の豊かな美しい国でした。しかしある時から突然魔物と呼ばれる邪悪な存在があらわれたのです。
正直住人達は平和にあきていたのでその魔物を狩る・・殺戮のゲームをし始めたのです
しかし暫くたった時たくさんのそして今までの魔物とは異なる更に凶悪な魔物が住人達に襲い掛かったのです
住人達は懸命に戦いましたが、全く歯が立たなくて困っていました
そのとき異世界から来た「アリス」と名乗る少女が魔物を一掃したのです
その後少女は姿を消し、ゲームの国にはまた平和な日々が訪れたのです
「だった・・」
この話、一回聞いただけで覚えられた。
「その話・・・な、続きがあるんだ」
「どんな?」
アリアはんー、、、と考えてから
「多分・・・」
「アリス」が消えてから住人は「アリス」を神と称えるようになったのです
「此処までがホントの子供向けの童話だ・・・」
「子供・・・向け?」
「ああ・・詳しいことは俺にも良く判らん。だがどこかに・・この国の住人、誰かが真実を知ってるはずだ」
「えっ?それどういう意味・・・?」
「さあ。俺も知らない」
そういって前髪を掻き揚げた
「兎に角、お前にはマリアの城に行ってもらう。コレは城同士の和平にも関わるんだ」
「なんで関係あるの?」
アリアは椅子から立ち上がってカツカツッと音を発ててわたしの元まできた
「もしコレで・・お前を行かせなかったら平等じゃなくなるんだ。「神」はいつでも平等じゃなきゃいけねぇンだ」
そう言ってからアリアは扉から出て行った
「神か・・・」
小さくわたしは呟いた
「アリス・・・我らのアリス。今度は消えないで・・・・」
誰かがそんな事を小さく呟く声が風で消えていった
つづく