ギシキ、チカイ
「ぎ、儀式って・・・何??」
「まぁ・・・簡単に言えば、誓いの儀式だ。アルヴァやるぞ」
アリアは椅子から立ち上がって、こっちに歩いてきた。アルヴァはわたしにひざまずくように言った
「はぁ!?なんでこんなのにひざまづかされなきゃいけないの!?」
だってだってめちゃめちゃこの人わたしのこと馬鹿にしてたよ!!?
アルヴァは軽くわたしを睨んで
「アリス」
と小さく呟いた。
すいませーん!脅すのやめていただけます??めちゃめちゃ怖いんですけど!!
「はははっ!アリス悔しいか・・そらそーだよな。ヒヒヒッたのしっ」
またにやにやと笑う。くそう・・・
「こらアリアちゃん。やめなさい」
軽くマリア様はアリアを制した。アリアは少しむっとした顔になったがすぐに戻した。
「アリスあなたは思ったことを言ってねアルヴァお願い」
「ちゃっちゃっと終らせるぞ」
「はい。
汝アリス」
「はい。」
なんかムードが変わった・・・
「汝は何がため、この世界を守る」
「・・・えっと・・・この世界を守るのは・・・友達の為。これまで知り合った人の為に。」
そういうとアリアは目を見開き口を開いた
「オイ・・お前・・アリス。」
「アリアちゃん!まだ儀式の途中よ」
マリアが止めるも聞かずに
「お前・・・友達の為に・・・この世界を救うって言うのか・・?」
何を吃驚してるんだろう?
「はい?そーですけど・・・」
アルヴァも頭に?マークを浮かべている
「だって・・お前この世界を救うって・・アレだぞ?」
「アレって・・・?」
そう聞いた瞬間、マリア様が口をはさんだ。
「大変なことなのよって言いたかったのよ。アリアは」
にこりと笑った。
「なんだ。そんな事か!いいんです!それはもう決めてコトですから」
にこりと笑って返すとアリアは顔をちょっと歪めた
「ちがっ俺は「アリアちゃん・・儀式の途中よ。無駄な言葉はいらないわ。それに・・それ以上はゲームのルール違反よ」
マリア様はふふっと笑って指を口に当ててしーっと言った。かっかわ・・・じゃなくて・・ルール??
「マリア・・・すまん。何でもない続けてくれ」
アルヴァは頷いて
「ではアリス白の女王の手の甲に口付けを。誓って下さい白の女王を裏切らないことを」
「はい。」
白くて柔らかな白の女王の手を取り軽く口を付けた
「赤の女王の手の甲に口付けを。誓って下さい赤の女王を裏切らないことを」
健康的で細く骨ばった赤の女王の手を取り軽く口を付けた
「最後に・・大地に口付けを。誓って下さいこの世界を救うことを」
そういった瞬間床からモコモコっと土が湧き上がり手の形になった。
「うえっ!?」
吃驚して後ろに跳び下がった
「アリス。逃げないで下さい」
アルヴァが注意する
「ばばばばば馬鹿!!逃げたわけじゃないよ!!びびびび吃驚したのわかる!?」
「そうだったな。アリスはこういうのなれてないんだよな。異世界から来たんだし」
頭の後ろで手を組みながらアリアは言う。
異世界・・・その言葉に違和感を感じる。わたしからして異世界はここであってもとの世界ではない。でもこっちの世界からしてわたしのもといた世界が、ここでは異世界になるんだ。
「さぁ・・つづけましょ」
マリア様の一言で、われに返ったわたしは手の形をした土に軽くキスをした
「アリス。もう貴女はこの世界の住人よ。宜しくね」
マリア様はにこりと微笑んだ。アリアは
「儀式終了!!やっほーい!」
なんていって飛び跳ねている。
「ところでアリス・・・どっちに泊まる??赤が良い?白が良い?」
「えっ・・っと・・どっちでもいいです」
とめてくれるならば!!ッて感じ??
「そぉねぇ・・・」
「マリア俺はやだよコレ泊めんの」
床に足を投げ出して座っている、アリアはわたしを指指して言った。
「むっ・・コレって言うな!!」
「じゃあわたしのところにおいでなさい。今日お茶会でもしましょう?美味しい茶葉が手に入ったのよ」
にこりと笑うとわたしの手を掴んだ。
「わぁ・・ありがとうございます!マリンさんもお茶好きなんですよね〜」
「帽子屋とあったの?良い人よね〜彼女」
そんな話をしてるとアリアはツカツカとわたし達の元に歩いてきて、チョップでわたしとマリア様の繋いでいる手を外した。
「いった〜なにすんのよ!」
しかも何気、わたしだけにいたくしてるし!
「別に!マリアやっぱ俺がコレ泊めるから」
「はぁ!?」
「そう・・?ならしかたないわね・・」
そういうとマリア様は手の中から何処から出したのか分からないけどベルが乗っていた。マリア様はそれをリーンと一回鳴らした。すると
「「お呼びですか?女王」」
見事なハモリ具合のディーとダムが現れた
「もう帰るわ。アリスいつでもいらっしゃい待ってるから」
そういうとマリア様はもう一度リーンとベルを鳴らした。目の前には馬車が現れ女王とディーとダムはそれに乗り込んだ。
「じゃあねバイバーイアリス!」
ダムが手を振る。ディーは無言のまま前を向いている。マリア様は優雅に手を振る。馬が一声鳴いたかと思うと一瞬で消えた
「はっ!?」
「さすがはマリア様・・・魔力にお変わりはありませんね」
アルヴァはそう呟いた。アリアは自分が褒められたわけでもないのに
「そーだろー!すごいだろう!!」
そう、自慢げに言った
「はははっ・・・」
まぢでこの世界すげぇよ・・・
「あっ!アルヴァ!!コイツに部屋案内してやって。それなりに良い部屋にしてやってね。変な部屋にしてたらマリアにばれるとなんか言われそうだからな」
ニシシッと笑った。ああ・・・マリア様のほうで泊めてもらえばよかった・・・
「それじゃあついて来て下さい。アリス」
「YES・・・」