それぞれのpart
「って言うことなのよ」
「何が「って言うことなのよ」ですか!!この石は魔道石と呼ばれる大変貴重な物でそこら辺の魔道士が作り出せるものじゃありません・・・そうですねこれを作り出せる人はかなりの魔力を持っている・・と言うことになります。」
「へっへぇ〜・・そーなんだぁ〜・・すごぉい!!」
まったく・・何のことだかわかんないや・・・
「・・・はぁ・・・・まぁあなたにこの石の価値はわかりませんよ。」
溜息のち呆れ・・・何時ものアルヴァだ・・・失礼な奴だよまったくよぉ〜だから友達出来ないんだよ
「煩いです。」
「で、この石って何かに使えるの??」
「・・・・この魔道石は基本魔力の増加・・また魔法攻撃からの防御・・・ですね」
「ふぇい!何かわかんないけどすごいねぇ!!」
魔道石を空に掲げた。
「あっ・・・ねぇアルヴァ・・・」
「なんですか?」
「わたし・・魔法使ってみたいなぁ〜・・・なんちって」
駄目ッスかね?だってだって折角魔法使えるんだよ!?あの本の中だけに在るものだと思っていたものが!!ここはさ、ほら・・人間メルヘンに生きようよ!!
「・・・・アリスの頭の中だけメルヘンという事で」
「・・・・今馬鹿にされた?」
「いいえ。全くそんなつもりは」
とか言いつつめちゃめちゃ人を馬鹿にしたような顔になってるんですけどォ!?全く何事!?
「でも・・城に図書室が在りましたから・・そこでもしかしたら魔道書があるかもしれませんね・・」
「えっ・・でもなんか・・魔法って素質とかって必要ないの?」
だってわたし今まで普通の子だったんだよ?まぁ普通の子よりちょっと可愛いのが普通じゃないかな☆エヘ☆
ゴメン・・自分で言ってキモかった。調子乗ってた。
「あなたはアリスです。アリスに不可能なことは在りませんよ」
「まぢですか?」
それってすごいな!かっけーよなんか!
「ホントです。それでは行きますよ」
アルヴァはわたしに手を差し伸べた。わたしはその手の上に自分の手を重ねた。
アルヴァはわたしの手をそっと優しく握って引っ張って階段を上がって行った
「はぁっ・・・・はぁ・・・もう無理・・だめっ・・・死んじゃうって・・」
「だらしないですね。もう着きましたから」
目の前には気が遠くなりそうな大きな扉。両端には真っ赤な軍服着ている門番がいる。帽子を被っていて右側はハートの模様左側はスペードの模様があしらわれている。
「ハート隊とスペード隊ですか・・・・誰かお客人でも来ているのですか?」
アルヴァが門番が尋ねるとハートの帽子の方の門番が敬礼をして
「はっ!ただいま白の女王のマリア様がいらっしゃっています」
一歩前に進み出ながら言った
「はっ!おつきに双子の門番ディー殿ダム殿も来ています」
今度はスペードの方が一歩前に敬礼しながら進み出た
「なるほど・・・ではここ、開けてもらえますか?」
「「はっ!了解いたしました!!」」
ギギギィ
重たい扉がゆっくりと開いた。
アルヴァは何の迷いもなくスタスタと先に進んでいく。わたしの手を引いて
「ねぇ・・アルヴァ・・・なんでお客さんが来てるってわかったの??」
「ああ・・ここには・・ハート、スペード、クローバー、ダイヤの四つの隊がありましてハート隊は看護も武術も優れている隊・・まぁつまり一番強いということです。スペードは看護はいまいちですが武術に優れている隊。強さは2番目クローバーはその逆看護は優れていますが武術は・・・という感じで強さは3番目です。」
「ダイヤは・・?」
アルヴァは少し顔を曇らせて
「・・・聞かないほうが良いでしょう」
と言った
「なによ!そこまで聞かされたら気になるじゃん!!」
アルヴァの手を引っ張ってアルヴァの足を止めたするとアルヴァは考えてから口を開いた
「はぁ・・知りませんよ。・・・・死刑執行人です」
「へっ?」
「だから・・・罪人を処刑する役ですよ」
ガンッと何かで頭を殴られたような気分になった。
「えっ・・そっそうなんだ」
ちょっと・・ううんってかかなりショック
「・・・はぁ・・・だから聞かなかったらよかったのに」
足早に歩くアルヴァの後姿をわたしは何も言えずにただ見つめていた。