お菓子なお茶会。
「うっわ・・・すっご・・キレイ」
目の前にあるのは手入れの行き届いた庭。可愛らしい花がたくさん植わっている。そんな中白いテーブルと机・・・・すっごいオシャレだ・・・・。
「うふふっ。そう言ってもらえるとうれしいわ。」
「ねぇ・・マリン。早くお客さん席に案内しようよ。」
「そうね」
「じゃあ、僕についてきて」
シウ君はお盆を持ったまま、わたしたちのまえを歩く。・・・ほんとしっかりした子だ・・。
「どうぞ」
シウ君は、おぼんを机の上において、椅子を引いてくれる。うわぁ・・・ホントスゴイ・・・
「ありがとう」
笑顔でお礼を言って座る。シウ君は椅子をグッと押した。
「えっ?重いよ!?」
「平気だよ。このくらい」
椅子がズズズッと動き丁度いい所で止まる。ねえ・・この子欲しい。一家に一台だよ。シウ君はわたしの椅子を押し終わった後、どこかにいってしまった
「ねぇアルヴァ・・」
わたしがアルヴァに話しかけてみるとアルヴァは1人ぶつぶつと言っていた。なんだ・・?わたしはそれに耳を傾けてみると
「ああ・・・悪夢だ。コレで今日は進めなくなる・・・。やっぱり近道だからってこっちを通らなきゃ良かった・・・。」
なんで?ちょっとだけじゃん?
「今日はねぇ〜いい茶葉が手に入ったのよ。アリスちゃんはどういう紅茶がすき?」
マリンさんはわたしを見つめていう。
「えっ・・あの・・わたしあんまり紅茶の事知らないんですけど・・・」
「いいのよ。じゃあ今日の気分は?」
えっ?いきなり何??
「えっ・・・普通・・?」
「疲れてる?」
「まぁそれなりに・・・」
「甘いのは?」
「好きです」
「よしっ決まった!ケニア。ミルクで。直ぐに用意して」
そういうと何処から現れたのかわかんないけど執事さんが現れて紅茶を注いでくれた
「あっありがとうございます。」
わたしはぺこっと頭を下げた。その様子を見たマリンさんは、
「そいつにお礼なんていらないわよ?そいつ、私が魔法でつくった人型の、人形だから」
「まっ魔法!?」
この国に・・魔法なんてあったのか!?
「あら〜アルヴァ全然この国の事教えてないのね。駄目よちゃんと教えなきゃ。」
「すみません。」
そういえば・・なんかこの人に土地の事と女王様のことしか教えてもらってないや・・・・
「アリスちゃん。紅茶温かいうちに飲んでね」
「あっはい。頂きます」
わたしはカップを持って中のミルク色の紅茶を口の中に流し込む。
「あっ・・おいしい。コクがあって・・でも渋くない・・・それにほのかに甘い」
鼻から抜ける香りも良い。
「いい舌してるわね。アルヴァ。あなたは?」
「僕は、ディンブラ。ストレートでお願いします」
そうアルヴァが言うとまたあの執事さんが出てきてカップに紅茶を注ぐ色はオレンジ色だ
「故郷の香りってやつ?」
マリンさんはニタリと笑ってから、「アッサム。ミルクで」そう言って出てきた紅茶を一口飲む。ってか故郷の香りって??
「別にそんなのじゃありません」
アルヴァは顔を顰めて紅茶を一口飲む。
「へぇ〜それにしてはいつも飲んでる紅茶より安いんじゃない?」
「そんなことはありませんよ」
そう言ってまた顔を顰めながら一口飲んだ。
「故郷の香りって何ですか?」
わたしはマリンさんとアルヴァに聞いた。するとマリンさんはいたずらっ子のような笑みを浮かべて、
「城にはねたくさんの薔薇が咲いてるのよ。ディンブラはね、薔薇の香りがする紅茶なの」
・・ああ・・なるほど・・・だからどんなに安い茶葉でもお城の香りを思い出すため我慢して飲んでると・・・なんか・・かわいいな。
「変なこと考えないで下さい」
アルヴァはキッとわたしを睨んでまた紅茶を一口飲んだ。
「そろそろお菓子も出してもらおっか」
執事さんが数名出てきてお菓子を次々と並べる。スコーンにケーキ、クッキー・・等いろいろ
「美味しそう・・。」
わたしがそういうと、マリンさんはクスッと笑ってから
「食べてみて。どれもほんと美味しいわよ」
そう言った。わたしはクッキーに手を伸ばしてかじる。
「おいしっ」
風味が素晴らしいねホント。
「よかった。」
マリンさんはそう微笑んでから、腕時計をチラッと見てから
「ああ。私行かなきゃいけないところがあるの。」
そう言って彼女は立ち上がった。
「えっじゃあわたしたちもそろそろ」
わたしが立ち上がろうとすると
「いいのよ。ゆっくりしていって!シウ!!」
マリンさんが止めて、シウ君を呼んだ。するとシウ君がやってきた
「何?」
「私でかけてくるから此処にいて」
「わかった」
「じゃあねっ!ばいばーい」
マリンさんが一瞬にして消えた。
「おおー。」
わたしが吃驚していると、シウ君がマリンさんの座っていた席に座った
「もうちょっとでチュニリスが帰ってくるからまってて」
「チュニリス?」
シウ君がクッキーに手を伸ばしてかじりながら
「うん。・・・あっそっか。アリスは知らないんだ。アルヴァは知ってるよね?」
答えた。話を振られたアルヴァは
「ええ。知ってますよ。あの・・」
そこまで言って口をつぐんだ。なんだよちょっと気になるじゃん
「そう・・あの」
シウ君が言いかけたとき
「おーい帰ったぜええええええ!!」
やけにハイテンションな声が聞こえてきた。
「!?」
つづく
つぎ絶対*****が出ます!!






