不思議な少女と
「あなたが神崎 聖生さんだね?先生から聞いたよ。これからよろしく~」
「はい。よろしくなのです」
会話がはっきり聞こえるぼど近くまで来たぞ。
どうやら彼女の名前は神崎 聖生というらしい。
そして、聖生ちゃんと話しているのは朱子先輩だった。
「あれ?空翔達だ。おかえりー。そして買い出しお疲れー」
あ、気づかれた。
もう少しだったのに…。
「た、ただいま…です」
「ちゃんと言われた物買ってきたっす」
「朱子ちゃん先輩ただいま~!」
「はいおかえりー。あ、紹介するねー。こちら、今日からこの寮に入ることになった神崎 聖生さん。夕ちゃんと同じ、高校一年生です」
「ほんと?やった~!僕は田城 夕だよ~!気軽に夕ちゃんってよんでね~?」
「うん!じゃあ聖生のことは呼び捨てかみーちゃんとか、みおちゃんって呼んでね?」
僕はちらっと春香の顔を見る。
少し動揺しているようだ。
隠しきれてないぞ、春香。
まぁ、そんなこと思ってる僕も動揺しまくりだけど。
「さぁさぁ、寒いし早く中入って夕食の準備始めよー。今日の当番は夕ちゃんと舞だから夕ちゃん、舞に声かけて準備初めてねー」
「はーい!」
夕は友達が増えてテンションが高いのかスキップしながら寮の中に入っていく。
「さっ、私たちも早く入ろうか。そうだ空翔、空翔の隣が聖生ちゃんの部屋になるから案内しといてね~?」
「ういっす…」
相変わらず朱子先輩はめんどくさがり屋だな…。
まぁ、いいけど。
そういうわけで僕たちは寮の中に入り、朱子先輩と春香はリビングへ。
僕は部屋の案内をしようと聖生ちゃんを連れ二階へと。
「ここが聖生ちゃんの部屋になります。えっと、荷物は…あらかじめ頼んであるならもう届いてるはずなんで、早めに荷物整理をお願いします。他、何かわかんないことあったら言ってください」
「はい。ありがとうございます。えっと、聖生はあなたより年下なので別にため口でも構いませんよ」
「そ、そっか。じゃあ僕と話すときもためでいいよ。僕上下関係っていうのどーも嫌いなんだよね」
「そうなんですk…じゃなくて、そっか。じゃあためで。よろしくね?えっと…」
あ、そういえば名前言ってない。
「あ、僕は、西宮 空翔。気軽に呼び捨てで呼んでね」
「うん。じゃあ聖生も呼び捨てか、みーちゃんか、みおちゃんってよんでね?」
「おっけー。じゃあ荷物整理頑張ってね」
僕はそう言うと聖生に軽く手を振りその場を後にする。
久しぶりにまともな女子としゃべったな…。
っと、そんなこと朱子先輩や舞のまえで言ったら殺されるな…。
ってか本当、不思議だ…夢で見た少女と全く同じなんだもの。
こんなことが本当に起こるのか。
もしかしたら異世界の住人で何か世界にすごいことが起こるから知らせに来た…とか…?
いやいや、そんなことあるわけないか。
うーん、だとしたら…
「おい空翔?どうしたんだ?ぼーっとして。もしかして聖生ちゃんに恋しちゃったとか(笑)」
「…え?あぁ春香か。別に何でもない」
「え?空翔?今俺お前にからかったんだけど…?!」
「……」
僕は考えるのに必死になって春香のからかいに何の反応も示さなかった。
僕は夕食の時もお風呂に入っているときも、勉強しているときも、ずっと聖生がなぜ夢に出てきたのかということを考えていた。
実は夢の中の住人で、ある時なんかの不具合でこっちの世界に来ちゃったとか…くだらないことばっかだけど。
もう寝る時間になった。
僕の頭にはまだ聖生の謎があった。
だが寝るときだけは楽しかったことしか考えないという主義なので、そんな摩訶不思議なことはいったん忘れて眠りにつくことにした。
ふかふかの、ほんのり太陽のにおいが香る布団に包まれ僕は眠りについた。
「…ねぇ…一つだけ…あなたに…言いたいことがあるんだけど…」
冬の冷たい雪が降り積もり僕の息を白くさせる。
僕は彼女と二人きり、誰もいない夜の公園に。
外灯の光は優しく僕らを照らす。
「…うん…」
僕は冷たい手を自分の息で温める。
「…あの…さ…」
「…うん…」
「…私…キミの…事が………」
またこの夢か…。
僕はそんなことを思いながら目を覚ました。
微かにコーヒーの香りが漂っている。
僕はクローゼットの中からパーカーを出して着ながら部屋を出た。
この夢を見るようになってからあんまりよく寝た気がしない。
なぜだろう。
そんなことを考えながらリビングへ向かう。
今日もリビングには誰かがいた。
だが、今日は二人じゃなく、三人。
夕と、舞と、聖生だ。
「夕、舞、聖生…おはよう」
「おはよ~空ちゃん!今日は早かったね!」
「おはよ。空。昨日十二時に起きたんだって?ほんっと、馬鹿だよね~?」
「舞、お前もたまにそんぐらいの時間に起きるだろ?」
「あ、あれは…た、たまたま夜更かししてただけだから!!勘違いしないでよね?!」
舞は相変わらずのツンデレぶり。
こっちも見てて面白いんだよな。
「本当か?(笑)まぁ、いいけど。」
「……むぅ…」
僕は舞に微笑みかけて夕と聖生のほうに顔を向ける。
「そういや、今日も休みですること特にないけどどっか行くか?」
「うーん。僕は行きたい!…みーちゃんと舞ちゃんはどうする?」
「聖生も行きたい!なんか楽しそうだし!」
「…じゃあ私もついてってあげる。か、勘違いしないでよね?聖生ちゃんが男子二人とお出かけなんて危ないと思っただけなんだからね?!」
「はいはい」
そうして僕たちは四人で出かけることにした。
今日はどこに出かけようか…。
「どこ行く~?」
「うーん、聖生はどこでもいいかな~」
「…じゃあ…秋葉原……行きたい…。べ、別にアニメグッズがほしいとか、そんなんじゃないんだからね?!勘違いしないで!私はそんなクズじゃないんだからっ!!」
秋葉とはまた珍しい。
まぁ、楽しくないわけではないだろうな。
「僕はそこでいいぞー。べ、別に考えるのがめんどくさいとか、そんなんじゃないからねっ!(棒」
「ちょっ!!馬鹿にしないでよ!!」
やっぱりいじるのは楽しい。
「秋葉原かぁ~…いいね!楽しそう!」
「うんうん!!楽しそう~♪」
「じゃあ、そこに決定ね!」
今回は珍しく夕の意見じゃなかった。
たまにはこういうのもいいかもな。
僕たち四人は、お決まりの(?)自転車で秋葉まで向かうことにした。
案外寮から秋葉までは自転車で二十分のところにあった。
「よし!聖生!秋葉までは自転車で二十分かかる!そこまでがんばれ!なんかあったらすぐ言ってくれ!」
「うん!」
自転車にまたがった僕らは勢いよく寮の敷地を飛び出し、全速力で秋葉へと向かった。
「いやー。こういうのも、楽しいよなー」
僕はみんなに聞こえるか聞こえない程度で呟いた。
夕、舞、聖生のほうを振り向くと、三人はとても楽しそうな顔で笑っていた。
思わず僕もつられて笑う。
僕は思った。
前の寮にずっといなくてよかったな。
この【ヒヤシンス】っという寮にきてよかったなと。
だって、ここにいなかったら、夕や舞、そして聖生のこんなにも楽しそうな顔が見れなかったと思うから。
本当、毎日が楽しいわ。
二十分間自転車をこいだ。
着いたのは秋葉原駅。
たくさんの人やお店が並ぶメインストリートが目の前にある。
「わぁ~…秋葉原ってこんなとこなんだぁ~…聖生、来たことないからなんか新鮮!」
「僕も~!!」
「僕は久しぶりかなー」
僕たちは軽い会話をしながらメインストリートを歩き始める。
「わ、私は、あの辺見てるからなんかあったらいってね……じゃ!!!」
あ……。
逃げた。
何に興味あるか気になってたのに…。
まぁ、いっか。
「夕と聖生はなんか見たいもののあるか?」
「うーん…なんか、可愛くて、甘いのもがあるとこなら何でもいい!!」
「聖生も!!」
「…お前らそれならここじゃなくて渋谷とかあっちのほう行ってこい…」
「えー、こっちにもそういうところあるでしょ~?」
あ、夕が駄々をこねた。
こんな時に春香がいれば…。
「いらっしゃいませー!!こちらは、あの有名なテレビ番組でも宣伝させていただいた”贅沢パンケーキ”が売ってるカフェ”ナイトミラー”です!!どうぞ立ち寄ってくださいね~!!」
”ナイトミラー”…。
夜の鏡…か…。
……ん?
鏡夜…。
春香?
「”ナイトミラー”ってなんかよさそう!!」
「”贅沢パンケーキ”たべたい!!ね、空ちゃん!いこいこ!!」
「お、おう」
思わず”お、おう”っと言ってしまったが…本当に春香だったらどうしよう(汗
ま、まぁ、とりあえず入ってみるか。
鏡夜じゃなくて夜鏡かもしれないし、もしかしたら苗字関係ないかもしれないし…。
僕は半分心配だったが、勇気を出してお店の中へと入っていく。
そこで、僕は…衝撃的な光景を見ることになるのである……。
どーも。ぐーやです。
今回は前話よりも少しセリフが多い気がします。。。(汗
ま、まぁ、許してください(笑)
えっと、今回も温かい目で見てくれるとありがたいです。
それと、感想、誤字脱字など、コメントなどしてくれるとありがたいです。
ではノシ!




