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宣伝の為にも
『ナナム』は姫岸さんたちが仲間内で始めた小ギルドであり、現在のところ積極的な勧誘活動などは行っていない。
だがもし本気でトップギルドを目指そうというのなら、もっと多くのギルド員が必要となるのは自明の事であった。
少数精鋭のギルドで上を目指すという考え方もあるが、それにしてもトッププレイヤー達に食いつけるだけの資質を持つメンバーが必要となる。
姫岸さんにしても、宝条やポム嬢にしても、エンジョイプレイヤーの域を抜けていない。
彼女らに上を目指すという俺の願望を押し付けて活動させるというのは酷というものだ。
だからこそ、レベル制限のかかる部門とはいえ今回参加するコソカナの闘技大会での結果が重要となる。
優勝とはいかなくたって勝ち上がっていけば、新しいギルドメンバー集めるのに大きな宣伝となることは間違いない。
『ナナム』の新しいギルドメンバーを募集することには三人も反対はしていない。
これはチャンスだ。
――賞金や宝条との競争の件を別にしても、できるだけ勝ち上がらないとな……。
そんなことを考えながら俺は闘技大会の会場へと向かっていた。




