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転移したら賢者、転生して魔王の息子になりました。  作者: 雪国竜


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第46話 う~ん、まさかこうなるとは

 初めて魔法を使った日の翌日。

 僕は今、アスクレイ侯爵の屋敷の一室にいる。

 原因は僕の魔法だ。

 訓練用に作られた部屋の壁を壊した威力を見て、上層部は僕が魔法を制御できるまで侯爵の屋敷に隔離される事になった。

 そう言われた僕は即日、侯爵の屋敷に送られた。

 荷物といえる物がないので、ほぼ身一つで屋敷に行った。

 自分でいうのもなんだが、まさかあんな威力を持っているとは思わなかった。

 恐るべし、子供の頃に考えた魔法!

 そんな訳で、僕はお茶を飲みながら魔法制御の特訓をしている。

 と言っても、そんな難しい事をしているわけではなく、ピンポン玉くらいの大きさの魔法の玉を生み出して、その玉を掠ることなく輪っかの中に通したり、急加速から急停止、急加速のまま部屋の中を動かし続ける等している。

 言うのは簡単だが、意外にすると難しい。

 上手くいく時もあるけど失敗する事もある。どちらかと言えば、今の所失敗が多い。

 今も魔法の制御中だが、どうも上手くいかない。

「……っ」

 魔法の玉を加速して輪っかに連続して通そうとしているのだが、輪っかの大きさが段々小さくなっていくので、中盤頃になると掠ってしまう。

 掠ったら最初からやり直しだ。

 なので、集中、集中。

 集中したおかげで、今の所輪っかを掠る事はない。

 玉は順調に進んで行き、最後の方まで来た。

(これでっ!)

 そう思ったのがいけなかったのだろう。

 あともう少しで全部通過できるという所で、輪っかに掠った。

 ちなみに、この輪っかは触れるとキーンッと甲高い音を出すので、掠っても音が出る仕組みになっている。

「あ~、あともうちょっとだったのに・・・」

 肩を落とす僕。

「・・・・・・まだですね」

 部屋の隅で僕の特訓を監督しているエリザさんが声を掛けてきた。

 何でも、僕の魔法の特訓に手を挙げてくれたらしい。

 そんな訳で、エリザさんの指導を受けている。

「・・・最後の方気を抜いたでしょう。魔法を使う際は最後まで気を抜かないように」

「はいっ!」

 拳を握りやる気を出す。

 特訓を続けようとしたら、どこからかジリリリリリッという音が聞こえだした。

 エリザさんは部屋の隅に行って、音を出している物を止めた。

「・・・休憩時間ですから、休憩にしましょう」

「まだ大丈夫ですけど」

 昨日みたいに疲れた感じがしないので、もう少し続けたい。

「休息も大事ですよ」

 そう言われると一理あるな。それにエリザさんは魔法の専門家だ。

 素人が下手に行動するよりも、専門家の意見を聞いてしたほうがいいだろう。

「分かりました」

 僕の返事を聞いてエリザさんは頷くと、特訓に使用している部屋を出る。

 エリザさんに連れられたのは、前に一緒に食事をした部屋だ。

「あの、休憩をするんですよね?」

「ええ・・・」

 エリザさんは前に座った所に座る。

 エリザさん無言で、自分の隣の席に座るように促す。

 そこに座れという意味だろう。

 別の所に座ろうにも、そこ以外椅子がない。

 なので、そこに座るしかない。

 僕が座ると、入って来た扉からメイドさん達がカートを押して入って来た。

 カートには、イギリスのティータイムのように、お菓子がスタンドに載っている。

「わたしが作ったお菓子です。ご賞味を」

 見た目は美味しそうな菓子だったので、僕は手を伸ばした。

 何と言うか、素朴な味の菓子ばっかりだな。

 クリームが使ったケーキはないのが、不思議だなと思いつつ食べていた。

 休憩を終えた僕は、魔法の特訓をお昼ご飯まで続けた。

 お昼ご飯の後は休みを当てられたが、エリザさんが気分転換に王都を歩かないかと言うので、僕は快くその誘いに乗った。

 夜になるまで、王都を歩き回り屋敷に戻った。

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