私の年下ネッ友ちゃんがカッコよすぎるんだけど?!
この作品は百合などと言われている女性同士の恋愛、いわゆるGLを書いたものです。苦手な場合は読まないことをおすすめします。※性的描写はありません。少女漫画などをイメージして頂けると幸いです。
私の名前は木波 悠。どこにでもいるただの大学生だ。好きなものはアニメや漫画、ゲームなどで何を隠そうヲタクである。趣味は絵を描くことで、最近では暇さえあればネットで絵を描きながら配信をしている。
突然だが今から私のネッ友ちゃんについて話をしよう。その子は私より年下の女子高生で、出会いのきっかけは絵描き配信をしていたところ、自分もその作品が好きということで、推しについて語り合い仲良くなった。(ちなみに推しは違った)
今ではDMや電話などで普段の何気ない会話をするくらいに仲良くなり、ついに会うことを決意したのだ!
そして今日は待ちに待ったネッ友ちゃんと会う日である!
なんと住んでいる町が以外にもに近いところだったので、近くの駅で待ち合わせすることにした。 楽しみで昨日の寝つきがあまり良くなかったのは...まあ、仕方の無いことである。
楽しみな故、待ち合わせの時間より30分早めに来てしまったのは自分でもびっくりした。そんなことを思ってるいると何やら駅のホームの方で小さな人集りができているのを見て、『30分も前だしまだ来ないだろう』と思いホームに行ってみることにした。
なんとそこで目にしたのは!!逆ナンであった…
逆ナンしているのは若い女性2人で、逆にされているのは芸能人ですか?と聞きたくなるようなイケメンだった。背が高く、男性にしては髪が長く華奢であった。『確かに驚くほどのイケメンだけど人集りができるほどか?』と少しため息をつけながら元の場所へ戻ろうとした時、「待って!」と誰かに手首を掴まれびっくりして後ろを振り返るとさっきまで逆ナンにあっていたイケメンではないか!!何かしたか?どこかで会ったことが?などと考えてみるが心当たりは全くなく、驚きを隠せない表情をしていると相手が「あ、ごめんなさい!」と焦りながら手を離す。すると相手が話しかけてきた。
「もしかして、狐火さんですか…?」
「え?」
頭がフリーズした。急に知らない人に話しかけられたと思ったら、''狐火さんですか?''といわれそりゃあ思考回路止まるわ!''狐火''とは私がネットで使っている名前である。この名前を知ってるのはそこまで多い訳では無いんだけど…
『!!』やっとのことで使えるようになった脳で整理してみると1つの可能性が見えてきた。いや、可能性というかほぼ答えだろって感じだけども…
「もしかして、ケチャちゃん?」
私がそう答えると相手は嬉しそうに返事を返す。
「やっぱり、狐火さんですか!!会えて嬉しいです!」
その返事を聞いて驚くのと同時に嬉しさが込み上げてくる。
ここで1つ解説しておくと、私が言った''ケチャちゃん''
とは、今日会う予定だったネッ友ちゃんが''ケチャップ''というネットで使ってる名前を私が勝手につけたあだ名である。この説明でお察しが良くない方でもだいたい予想はついただろう。そう、今目の前にいるイケメンこそが私が会いたくてたまらなかった、年下のネッ友ちゃんであったのだ!!周りからの目もあり私たちは駅から10分ぐらいのカフェで話すことにした。
「ドタバタな感じになってしまいましたが改めて、リアルでは初めましてケチャップこと、笹凪 麗華です!これからよろしくお願いします!」
「こちらこそ!私も改めてよろしくね。狐火こと、木波 悠です。」
静まり返る私たちの席。この静寂は必然的だった。いや、さっきのできごとの後じゃ嫌でもこうなるだろ!こんなに気まづい空気の中話を振るほど私にはコミュ力がない。どうしたものかと困っていると、先に話を降ってきたのは麗華の方だった。
「ケチャちゃんと呼ばれるのも好きだけどこれからは是非名前で呼んでください」
「そうだね。私のことも悠さんだったり悠ちゃんみたいな感じで気軽に呼んでくれたら嬉しいよ」
「さっきはごめんなさい。急に手首掴んじゃって…リアルでの初めましてが逆ナンをされているところを見られたってなると恥ずかしいです」
「そうだね。嫌なら言わなくても大丈夫なんだけど、ああいうことってよくあるの?」
「よくあるってほどではないんですけど…」
言いづらそうにしているのを察し、私は別の話題を振ることにした。
「まあ、人それぞれ違った悩みがあるものだよね。相談したいってなったら気軽に言ってよ。」
「ずっと言いたかったんだけど、確かに私が身長のこと話してたら『ちっちゃくて可愛い』なんていうぐらい身長高いってのは知ってたんだけど実際会ってみてこんなに大きいとは思わなかったよ。今身長どのくらいあるの?」
「今は175cmぐらいですかね…?」
高いのは実感していたがそんなに高いとは思わず「え?!」と口に出してしまった。私の身長は世間一般的には小さいと言われる身長だ。なんと年下の子と18cmも身長が違うとは…またもや顔に出てたらしく麗華がクスッと笑いながら言う。
「私も悠さんが私より小さいってことは知ってたんですけどここまで差があるとは思いませんでした。けど、可愛いのは合ってましたね。」
私は少し顔が熱くなるのを感じた。いやだって!!逆ナンされるぐらいにイケメンな子からこんなこと言われたら誰もが顔を赤らめるだろ!なんだよこの子!イケメンかよ!と頭の中でツッコミをしているとまた麗華が笑いながら話しかける。
「私に可愛いって言って貰えて嬉しいんですか?」
小動物でも見るような顔で行ってくるものだから私も顔を赤らめながら言い返す。
「そりゃあ、かっこいいと思う人に可愛いって言われたら嬉しいんじゃない?」
それを聞いて少し驚いた顔をするもすぐに先程のような笑顔になってまた話してくる。
「良かった。貴方にかっこいいと思われなくちゃこの顔も体も意味がないから」
ん?どういうことだ?と固まっていると何やら連れていきたい場所があると言って移動することにした。
なんと着いた場所は如何にもリア充が来そうな夜景が綺麗な所だった。恋愛とは縁がないのでまたもや頭がフリーズしてると、麗華が私の前で跪いて小さな箱を開けた。中には指輪が入っており未だに理解ができないでいると麗華が言った次の言葉でようやく理解ができた。
「悠さん、結婚を前提にお付き合いしてください。」
そう、私は今年下の女の子にプロポーズをされているだ!
いや、どういうこと?!頭でツッコミするも流石に返事をしなければと言葉を返す。
「あのー、待って麗華ちゃん?私たち今日が初めましてだよね??(リアルでは)それにお付き合いって、私女だよ?」
「私はずっと悠さんの事を想ってきました。この気持ちは誰にも負けません。嫌なら嫌と断って頂いても構いません!」
周りがザワザワと目線が痛くなってきたので場所変えることに。幸い私の家が近くだったので、そこで話をまとめることにした。夜も遅いというのもあり、麗華は私の家に泊まることに。幸い友達が泊まりに来ることが多いので、寝具やコップなどには困らなかった。何に困ったかというと先程のプロポーズの返事だ。イタズラなら本当にやめて欲しいし、本気で想ってくれていてもどう返事するのがいいのか分からなかった。なんせ私は彼氏いない歴=年齢の人種である。告白どころか好きな人もできたことがない。
この反応を予想していたのか何も言わず静かに返事を持ってくれていた。けれど私はどう返事したら良いのか分からないため麗華をお風呂にいかせた。その隙に私は親友の美優に相談することにした。
「美優〜!!泣」
「どうしたの悠?あんたから電話なんて珍しい」
「実は…」
美優に今日あったことを簡潔に話した。すると美優は
「どうしたらいいって…まずあんたがその子の告白を受け入れるかどうかを考えなさい!」
「そう言われても...」
「とにかく!告白するなんて結構勇気いるんだからね?その子のこと大事って思うならきちんと返事を返してあげなさい!」
ピーと電話が切れる。クソ...あの鬼ババアめ!あいつは私の母親なの?うーんと頭を悩ませていると声が聞こえてきた。
「悠さーん。ドライヤーも終わりましたよー!」
やばい。まだ返事もきちんと考えれてないのに!!もう一か八かだ!頭で考えず心で感じろだ!そう思い私は返事するねと麗華に告げた。
「麗華ちゃん…ごめん!気持ちは嬉しいけど私たちリアルでは今日が初めましてだったし...本当にごめんだけど告白は受け入れられないな。」
私の返事を聞いて少し悲しそうな顔をするも麗華も返す。
「まあ、大丈夫です!返事もだいたい予想できてたし…けど今の悠さんの返事を聞いてやる気が出てきました!」
「ん?なんで??」
と、訳が分からずにいると
「だって、今日初めましてだったからダメなんですよね?だったらこれから私と沢山一緒に過ごして私のことをいっぱい知ってくれたらまた考えてくれるってことですよね?」
「ん??」
「よかった〜!もし悠さんに嫌いなんて言われたら私悠さんのこと監禁しちゃおうかと思ってましたもん!これからよろしくお願いします!」
「え?監禁?」
そう言って満面の笑みの麗華を見て恐怖を覚えた私もいるが綺麗だなと思った私もいた。この時から私はもう麗華ちゃんの沼にはまってしまっていたのかもしれない。
これは思いつきで書いた作品です。この作品が初めての投稿となるので間違った表現などがあれば優しく教えてくださると助かります。評判が良ければ続きを書こうかなと思うので是非反応よろしくお願いします!