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悪役公爵令嬢は皇太子に溺愛される  作者: あいら


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5-1 貧民街

ダンスパーティの後、国からの報告書に目を通す。


作物の育ちが悪い?


全体的に農作物の収穫が減って、

貧民などが苦労しているとの報告があった。


一部の作物なら、病気など仕方ないのかもしれない、

しかし、全体的となると国としても大打撃である。


原因としては、夜の時間が多すぎて、

日照時間が短い事・・・・


これは、少し前から噂になっていたので、

気になっていた。



闇の力が膨張している・・・・



現在闇の精霊とは、誰も契約していない、

そのせいで、闇がコントロールできなく

なったのかしら?



小説では、私が闇の精霊と契約していたので、

夜が長くなる描写もなく、

作物が育たないと言った事もなかった。


闇の精霊と契約されしなければ、

全て上手くいくと思っていたけど、

ひょっとすると、それだけでは済まないかもしれない。


報告書を手に、頭を抱えていた。




長期休暇のある日、リュミエール様が

貧民街へ視察に行くと聞いて、

同行させてもらう事となった。


作物のできが悪いとなって、一番最初に影響を受けるのは、

貧しい人達だからだ。


私は食事の炊き出しを手伝う予定なので、

村人より少しいいぐらいの、

シンプルな濃い色の服を着ている。



リュミエール様はそんな事をする必要はないと

言ってくれ、今も華やかではない姿をしている

私に、申し訳ないと言ってくれているが、

このまま婚約が続けば、私も王妃。


国民の現状をきちんと把握しておく必要はあるし、

闇の精霊の影響も気になっていた。



貧民街へ着き、街の様子を見る、

どこか埃っぽく、薄汚れた服を着た人が、

土で作った家の前で、ボーと座っている。



炊き出しの準備を進める。


とは言っても、日が過ぎて固くなったパンと、

具がほとんどないスープが少し、

これが日に2回なので、貧民はみな

お腹を空かせているだろうと思う。


昔はもう少しスープも具があったり、

トウモロコシのスープだったり、

お腹が膨らむ物だったが、

最近ではこれが限界らしい。



「これでは、辛いわね」


炊き出しを配り、一息ついた頃、

一緒に炊き出しをしていた侍女にぽつりと言う。



「はい、このままでは仕事を失う者も増え、

 餓死者が出てもおかしくありません。

 そうなると、治安が一気に悪くなり、

 皇帝、皇太子殿下も悩んでおられます」


皇太子であるリュミエール様は、

当然炊き出しなどはせず、

貧民に声をかけ、励ましている。


中には、リュミエール様を拝む貧民もいて、

この事が希望になればと思う。



「さて、続きをしましょうか」


「次期、王妃様ともあろう方がなされる事では

 ありません、

 今までして頂いた分で十分でございます、

 どうかお休み下さい」


貧民のサポートの人に強く言われ、

仕方なく、街のはずれに行く。


そこには子供達がいて、

じっとこちらをみていた。



「炊き出しはもらったの?」


そう言うと、子供達がゆっくりと頷く。


子供達はやせ細っており、

炊き出しでは、全然足りていないようだった。



(食べ盛りだろうに・・・)



このままでは、教育もまともに受けれない、

教会に保護などしてもらえればいいが・・・


ついてきた侍女に、子供達に何かできないか

相談する。



私は皇城で、美味しいお菓子を食べている、

でも、一方で苦しんでいる人がいる事を忘れては

いけない。



「どうしたのだい」


リュミエール様が私に近づいてくる。



「1人でも、自分の道を選択できる人生を

 歩めるように願っているのです」


そう言うと、リュミエール様は目を細めて、

私を見ていた。



「そうだ、あちらに向かって光を出して

 頂けませんか?」


「かまわないが、今は昼間なので、

 光をだしても大して見えないと思うが」


「いいんです」



そうして、手をかざし光を放つリュミエール様

の横で、水の霧を作る。


すると、私の予想通り、虹が現れた。



「うわ!」


「すっげえ!!!」


子供達の嬉しそうな、はしゃく声が聞こえる、

その声を聴きながら。



「笑顔でいられるなら、大丈夫です」


そう言う私を、リュミエール様は

眩しい者を見るかのように見ていた。

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