表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/143

閉話 クリスマスを楽しむぞ

いいね、ブックマークありがとうございます!

閉話になります!本編とは関係ありません!


メリークリスマス♡!!

今年も残すところあと1週間!あっという間でした*\^^/*


「エメ君モミモミの木は伐採できた?」


「うん。バッチリだよ。これどうするの?」


「お家の中に入れてほしい」とお願いしたシンジュはオーナメントを準備した。

隊長の父親からもらった素材で沢山のクリスマスオーナメントを作った。

星やハート、鈴に、丸いカラフルボンボン、雪の結晶などを作った。

それらを突如庭に生えてきたモミの木に似たモミモミの木に飾り付けをした。その内1本をエメが竜化の力を使って伐採し、家に運び入れてこれから飾り付けるところだった。



この世界にはクリスマスはないが、この世界が誕生した日にお祝いが行われる。

クリスマスもキリストの誕生祭と言われているので同じなのかもしれない。

ただ実際にはこの世界が誕生した日なんて定かではない。

何万年も前の話であるため、流石に長生きである竜人すら分からないが、どの国も日本と同じ(火)12月25日にお祝いをする。

お祝いと言っても庶民は少し贅沢なご飯を食べて、貴族は豪華なパーティーを開催し、この世界の誕生を祝う。



国によってお祭りを開催するところもあるようだがシンジュの祖国はパーティーを行うだけだった。

夜通し行われるパーティーには準成人から参加可能だったため、多くの人が王宮へ集まった。

そのため近隣は王宮から漏れ出る音楽で騒がしい。

もちろんシンジュはパーティーに参加したことがないが、誕生祭の日は実家では唯一働いている者たち全員に白パンが配られる日であったため、シンジュもその日だけは白パンを食べていた。

 

国によって誕生祭の内容は違うようで、ドワーフ共和国ではとにかく酒を飲みまくるそうだ。

エルフ国では断食し、自分たちの食事をこの世界を作った神へお供えするそうだ。



色んな祝い方があるようだが、シンジュは日本のクリスマスをやろうと1週間前から準備をしていた。


モミモミの木への飾り付けをするためにトーナメントを手作りで作った。

さらに昨日のうちに刑務所のような屋敷の外壁にはクズ魔石を使って電球のように光る飾りを何個も飾り付けた。

まだ点灯をしていないのでどのように光るのか分からないが楽しみだった。


庭にも電球でピカピカ光る雪だるまを何体も準備し置いてある。

屋敷の飾りつけは流石に大きすぎて大変だったため、プロジェクターをイメージで作った。

これは流石に1人で作れなかったので、隊長の父親の手を借りた。

どんな構造で写されてるのか分からないが、試しに地下で使ってみたら部屋中に雪が降っている映像が映されてとてもキレイだった。

これを外に3台ほど設置し、後は室内に飾るモミモミの木に飾り付けをすれば完璧だった。


あ!忘れてた。地下にある隊長の家から地面に向けてちょこんと出ている煙突にサンタを括り付けないとね。



よし後は飾りつけをちゃっちゃとして皆が揃ったら点灯式を行おうとシンジュは急いでエメと飾り付けを行った。

飾りつけが終わると、その後食事を作って·······とシンジュは点灯式までの間に慌ただしく動いた。


それからあっという間に夜になった。

最近肌寒く日が落ちるのが早くなった。

ドワーフ共和国に来た当初は日の出ている時間が長かったため、夜遅くまで起きていることが多かったが、今日は18時の段階でもうすでに外は真っ暗だった。

夜は冒険者くらいしか出歩かないため街は暗かった。



そんな暗いなかたくさんのお客様がやってきた。

今日はシンジュや、エメだけでなく折角お祝いをするならばと隊長の家族やフェルにライオス、湖の側の地下で暮らす者達も招待し、クリスマスパーティーを行うことになっていた。


パーティーに呼ばれたことがない地下の住民は恐縮していたが『美味しいものが食べれる』という言葉につられて全員がやってきた。


その後集まった者たちに向けて「皆さん来てくれてありがとう」とシンジュが声をかけた。


暗い庭で集まっていた面々は何が起きるのか楽しみに話しの続きを待った。

「えーっと折角の誕生祭なので派手に飾り付けをしてみました。今から点灯するので好きなように飾り付けを見たり、食事を食べたりと好きなように過ごして下さい。」とシンジュが言ったあと直ぐに庭が明るくなった。

突然明るくなったことで皆は目をぎゅっと閉じたが、恐る恐る開けてみると先ほどと全く違う庭に驚いて声が出なかった。


庭には不思議な生き物が光っていたり、木がキラキラの輝いていた。

さらには屋敷に雪が降り注いでいて綺麗だった。温暖なこの地域に雪が降ることはない。初めて見た雪に感動して涙を流す者まで居た。

暫く全員静かに見ていたが、「屋敷の外壁も凄いはずだから見て欲しい」とシンジュが声をかけて全員で外に出ると、殺風景だった屋敷の壁が赤や、緑、金などでデコレーションされていた。


ピカピカときれいに輝く壁に誰もが見とれていた。


シンジュも声が出なかったが、ものすごくきれいな景色に来年もやりたいと思うのだった。

その後屋敷に戻るとみずほが作った豪華な料理をそれぞれ好きな場所で堪能した。

あまりにもきれいな景色に静かに見る者、愛をささやく者、歌う者などみんな好きに楽しんでいたなか、

「おまえ、またやらかしたな!!!」とギルドマスターの怒鳴り声が聞こえた。


あ!!ギルドマスターのことをすっかり忘れていたシンジュは仲間外れにされて悲しかったのかな?と思った。

「仲間外れにしてごめんね?」と謝った。


そんなシンジュの様子にギルドマスターは頭を抱えながら「お・ま・えのせいでギルドに問い合わせが殺到しただろう。」


はて?何かやったかな?とシンジュは考えていると、


「ハァ〜お前はやっぱり規格外だな。俺の家に何やったんだ?王城より派手な屋敷なんておかしいだろう。俺は王様に呼ばれて事情を説明したんだぞ。本来はもっと早く帰るはずだったのに···っクソ」


あぁ、それはごめんなさい。でももうどうすることも出来ないから、こんな時はギルドマスターに賄賂として甘い菓子パンをプレゼントしてあげよう。

「ありがとうございました。お手数をおかけしたのでこの菓子パンをどうぞ?」と少ない材料で作ったシュトーレンをプレゼントした。


シュートレンと言ったら洋酒で漬けたレーズンなどのフルーツを練り込んだ菓子パンだけれど、洋酒がなかったので今回は乾燥させたドライフルーツを練り込んだだけ。

ただバターはたくさんあったので、これでもかというくらい染み込ませた。周りは砂糖をコーティングしてなんちゃってシュトーレンだけれど、、、来年はもっと美味しく作りたいな〜とその時は作りながら思っていた。

ただいざ出来上がりを見ると、カロリーが···と思った。

アイテムボックスのおかげで長持ちするならバターや砂糖は少なくしても良いかな。日本の食材で作った物なら安心だけどこの世界食材は少し不安がある。

よし、来年はもっと食材を吟味しようと決意したのだった。



「あ?菓子パン?良く分からねぇが物凄く重いな?」


そりゃあフルーツとバターで味も重さも重いはず、、、

「日持ちするので少しずつ食べてみてね」と伝えると、ギルドマスターも菓子パンをもらったことで機嫌が直ったようでそれぞれクリスマスを満喫した。

しかし次の日から大変な騒ぎになったのだった。


あまりにも美しい外壁を見た一般人や、王族までもが押しかけて夜通し屋敷が開放されて各々食事やお酒を持ち込み、きれいな景色を味合うのだった。


今後毎年クリスマスの時期は、ギルドマスターの家のイルミネーションはドワーフ共和国のイベントの1つとなり屋敷が開放されることなる。


さらにドワーフ共和国ではイルミネーションが流行り、鉱山ギルドでは飾りつけ作りの依頼が殺到し、「俺等の仕事じゃねぇーーー」と嬉しいのか、悲しいのか、とにかくドワーフ達は皆悲鳴をあげるのだった。



「おい嬢ちゃん、鉱山の仕事より忙しくなっちまったぞ!!俺の大好きな鉱山の次に好きなのは嬢ちゃんだ。第二夫人になってくれないか?」とシンジュのところへ鉱山ギルド長が愛の告白にやっくる日がそう遠くない未来に待っている。

次回は12月27日になります!

読んでくださりありがとうございます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ